小さい頃から、第二の母のようにわたしを可愛がってくれた、東京に住んでいる大叔母は、宝石好きで、地味な母と違い、大きなアクセサリーをつけたり、夜景を見ると「宝石箱みたいね。赤はルビー、青はサファイヤ、緑はエメラルド、ダイヤモンドも!」と昔からロマンチストでお洒落な人だった。
二十代前半の頃、安物の金メッキのアクセサリーをつけてたわたしに「まだ偽物のゴールドが似合う歳でいいわねぇ。いずれ本物のゴールド、もしくはゴールドも似合わなくなると、シルバーしか選べなくなる時が来るのよ。」と話していた。
当時はゴールドしか選ばなかったから、「シルバーってババくさいよね。高価なものなんていらないよ。」なんて、つっけんどんに返答したっけ。
今やめったにアクセサリーはしないし、たまにするのも安いやつだけど、最近は、シルバーの方が好きだなぁと思っている。
未だに何かをつけるたび、はっきり思い出す会話。