「着いたよー」
はんちゃんの声で現実の世界に引き戻されると目を開けた先には文明軒の駐車場がそこにはあった
輪郭もないようなぷわぷわした夢を見ていたから不意をつかれて少し驚く
昨日宇都宮を出発し,夜に大阪でライブをし,今日の朝宇都宮に着いた
あっという間の出来事で昨日のライブも夢だったんじゃないかなって変な錯覚にも出会う
はんちゃんと仲田は必要な荷物を車から取り出し各々の車に乗り込む
”おつかれー”
そんな声が空を舞い,俺は後部座席から運転席に乗り出す
ここから自宅までは俺が運転の小さな小さな役目
眠っていたのでコンタクトが少しカピカピでぼやけた日常が映し出される
寝起きでも”安全運転”と書いた紙を心に貼り付け,ハンドルをぎゅっと握り坂を下る
助手席ではbeebeeが寝息をたてていて,
なにか音楽を鳴らしたいと思い,適当にダッシュボードに重ねてあったCDを1枚手に取り車のプレーヤーに吸い込ませる
いつ聴いても情けないような頼りないような子供みたいな切ないイントロが車内を満たす
バースデーライブでも演奏した『BYE BYE MY GiRL』だった
バイバイか
別れは嫌いじゃない
別れは悲しい気持ちになるかもしれないけど,それだけじゃない
次に会えた時はその悲しい気持ちが何倍にもなって嬉しい気持ちに変わるかもしれない
別れは出会いを含み,未来を担う
そう
これからを見つめることができる
悲しいことばかりじゃない
中学3年生の時,転校する岡ちゃんを駅のホームで見送った時,
そう確信した
beebeeと共に家路を辿る
バースデーライブ2DAYSの様々な思い出がフラッシュバックする
みんなが兄を祝ってくれる光景をたくさん目の当たりにしてきて,自分の事のように嬉しく思った
”兄が生まれた時どんな気持ちだった?”
そう親に尋ねたい気持ちがどこかで膨らんで自分で打ち消す
目が次第に潤ってきてカピカピだったコンタクトが少しずつ正常に戻ってきた
理由も意味もよく理解出来てないような涙が少し顔をだしてはすぐに引っ込む
白い白い雲が空一面を埋め尽くしてる
車で混雑する朝を白い雲の隙間から白い光が照らせば,それに応えるように『BYE BYE MY GiRL』が”君に会えて良かった”と唄ってる
3回程リピート再生をしたら家に着いていた,部屋に入りベッドに倒れブログをポチポチ打ってたら2時間以上経過してて…阿呆です
と に か く
今日ライブに来てくれたお客さん本当にありがとうございました
そしてハッピーバースデーbeebee
もう眠りにつきます
おやすみなさい




