「ん? オイ玉藻、カバンから何か落ちたぞ。なんだこれ。
…洗顔…ケア…?」
「あぁ、今日看護師に渡された物です」
「…前も顔のパックくれた人か?」
「おそらくそうかと」
「おそらくてなんだ、そこはハッキリしろよ。
しかしこの人よほど気にしてるんだな、お前の肌を」
「一応断ったんですけどね。必要無いと」
「ハハ、妖怪だもんな。
まぁそれを知らないんだからしょうがな……ん?
これは…ちょっと待て!!」
「何ですか、急に」
「この人、お前が人間じゃ無いって気付いてるんじゃないか!?」
「なぜですか?」
「ここを見ろ!! これを入れた洗面器の水に、顔付けて3分って書いてあるぞ!!
普通無理だろ!?」
「息継ぎして下さいよ」
人間でも鵺野先生なら出来そう!
これは無理だろ!と笑いながら家族に見せましたら
母に「海女さんは5分くらい海に潜るらしいよ!」
妹に「世界記録で20分以上息止めた人が居るよ!」
と素人には無茶な例で返されました。
私の限界は[56.98秒]でした。




