と考えて、考えると、妥当な理由が思い浮かぶので
そしてそれは「わたしにできないことそのもの」のかげであるので
わたしというこたいは置いていきぼりになる
その感情をさびしいと呼ぶ
あなたがいないからさびしいのでなくて
わたしが置いていきぼりにしたわたしがそこでうずくまるのを
決然と通り過ぎることを
悲しいなどと呼ばせるものか
と凛とした瞳で語るあなたの
亡骸を抱きしめて
それでも忘れてしまうだろう
壁に掛けてあった高い絵のように
ぼくの通り過ぎた喫茶店の
一枚の絵画がぼくの人生に
意味を持たないのと同じで
いま一瞬君と笑いあえたら
それは永遠だと知っている
確かな永遠の温もりを待つ
そのために生きてもいいと
笑ったかおがうくつしくて
ついにぼくのひとみはながれおちた
きっとあのときとけてなくなっただろう