私はもうダメだった。
消えたくてしょうがなかった。
安藤が死んだ。
私が大好きな安藤が。
死因は不明。
体中を傷だらけにして、グラスホッパーの決起集会があった場所で、眠るように死んでいたのだそうだ。
私が安藤の死を知ったのは、安藤の死んでから約1ヶ月後のことだった。
もう、葬式もあげて、安藤の身体でさえも、灰になってなくなっていた。
あんまりだ。
あんまりじゃないか。
安藤の最期の顔さえ見てないのに、
どうして、
何で、
ひどいよ
私何も、安藤にいってないのに
優しい声と、あの顔で微笑みながら、私を愛でてくれた、安藤を返して。
死にたかった。
安藤がいない世界に何て興味なかった、
でも死ねなかった
手首を切っても、
首を吊ろうとしても、
ビルから飛び降りようとしても、
全部全部途中でやめてしまった。
死ぬ勇気もないような死にたがり。
そんな自分が憎くて憎くて、
何度も何度も腕を切った。
痛い、痛いよ
凄く痛い、よ
心が、痛い
私はバイトを始めた。
貯まったお金で、殺し屋さんを依頼した。
ターゲットは私。
自分で死ぬのが怖いなら、他人に殺してもらおう。
「自分で背負うべきものを他人に押し付けるつもりかよ、たちわりぃ」
目の前にいる殺しやさんがいう。
名前は蝉というらしい。
何やら上司が依頼人の情報1つも教えてくれないらしく、それに不満を抱いているらしい。
依頼人は私自身なのでそのことを教えてやると、もの凄く驚かれた。
依頼理由を聞かれたので自分で死ねなかったからから、というとそういわれたのだ。
殺しやさんは、
「まあ、依頼とありゃ殺すけどな」と、躊躇なく、ナイフをざっくりと私に突き立てた。
安藤、これで安藤のところにいけるね
消えゆく意識と感覚の中で、思ったことは安藤のこと、殺しやさんのことだった。
ねぇ殺し屋さん
躊躇なくナイフをふるうくせに、どうしてそんな顔で私を殺すの?
蝉が、安藤の死を知る、3日前のことだった。
