「イリイ」
耳元で囁かれた声、耳朶を喰まれて背筋がゾクリとした。
すり、と首筋にルカの鼻先が触れる。くすぐったいわよ、と丸まった背中を叩いた。鼻を擽るアルコール。ひとつ、溜息をこぼした。
「あたし、眠いんだけど」
「えー」
「えー、じゃない」
ぺちん、と今度は頭を叩く。一向に解放されない身体。はなしなさいってば。嫌。はーなーしーなーさーい。いーやーだー。
「あんたねえ、いい加減にしないと、」
「イリイ」
唇を奪われた。啄むようなキスを何度も繰り返す。
嗚呼、もう。
「すき」
「うるさい」
「かわいい」
「ばか」
あたしったら、どんだけこいつに愛されてるのかしら