嘘は姫と王子のどちらにもあったのだ、と
いまになってそう思うのです
そうしてまた 同様に真実も
昔の煌びやかな歌物語と違うのは
舞台の上から消えたのは王子ということ
ほんのすこし昔のこのお話も 今となっては
笑いながら語られる夜話のひとつに過ぎませぬ
けれども
あぁ
せめて、
ふたたび凍りついた姫君の心にも
あの方を愛した記憶が一片でも残っていれば と
わたくしは願わずにはいられぬのです
氷の姫君と 元、奴隷女。
|
tabouret . |
|
||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||
|
total : 721 |