結局、ずーっと悩んで
今日もまた、かけないまま
真っ白い部屋の電気を消す
指を鳴らすとお前は消える
バイバイ、お嬢さん

明日こそ僕を裏切らないでくれよ

頭の中にイケメンドクターと二重人格者とちっちゃいクリスマスエルフとダメ兄貴と鉄バットと黒魔術ハンバーガーとウサギが詰まってる　おえ　夜中にスパナチュはやめといた方がいいな

寂しかったから、ぎゅっと抱きしめられる物が欲しかった
傷付けられるのは怖いから、引っぱたける程弱いやつ
小さくて、よわっちくて、あたたかくて、
ぎゅっと抱きしめると、俺の名前を呼ぶような

そういうものなら、なんでも、よかった

赤い料理に飽きてきて、箸で突っつく水曜日
せっかく作った中華は全部、彼のお口に合わないらしい
「エビしゅうまいも作ったの、今日はあの子を呼ぶと思って」
私がそう言ったのに、彼は黙ってお箸をおいた
「あいつはここへは帰ってこない」、言うなり彼は部屋を出る
一人残されたリビングで、三人分のエビをみて、
エビアレルギーになったなら、いったい誰のせいにしよう
私は溜息吐きながら、独りでエビをほおばった

チーズだらけのピザ食べて、指を舐め舐め彼に言う
「今夜はあの子は呼ばないの？美味しい御馳走なのにさあ」
彼はチャンネル変えながら、真面目腐ってこう言った
「あいつはチーズはダメなんだ」
確かにグルメなあの子なら、エビをよこせと言いそうだ
ピザを独りで食べながら、ぼんやり思った火曜日は
彼の横顔が少しだけ、不機嫌だった夜だった

彼を食べたらどんな味がするのかと
みんなの噂では、彼はとても美味しいと評判だから、
きっと食べたら美味しいんだろうなと
想像していたら、本当にお腹が減ってきて
お家に帰りついたら、晩ご飯はステーキだったので
大好きな彼を食べてるつもりで、美味しい！って
そう言ってみた月曜日の夜