1ヶ月ほど前だったか、田村和郎婦人からこんな話があった。
「佳君、大湊小学校でコンサートを観てくれた人が今度結婚するそうで、結婚式に友人の有志が思い出のビデオを作ってサプライズ上映するらしいのよ。
その時に思い出深い虹色丸のCDを流して歌いたいっていうことだけどいいよね?」。
「もちろんもちろん…嬉しいことですよね……っていうか実際に僕が行って歌わせてもらいたいくらいですよ(笑)…サプライズついでに楽しいかも!!」。
「ね〜…そうよね〜……じゃあそうしてみる??」。
「ひとつ提案してみてもらえますか?!!」。
その後話は正にとんとん拍子で運び、いよいよこの日めでたく挙式の日を迎えた。
控え室で談笑をしながらあれこれ作戦を練ったり、構えてもらった弁当を食べたりしていると、この企画の発案者である新婦の友人Hさんが訪ねてきてくださった。
「この度はいろいろとご無理を言って申し訳有りません」。
彼女はとても明るく利発な女性で、入ってこられたとたん控え室に花が咲いたようだった♪
「大湊小学校ってことだけど、もうずいぶん前のことですよね??」
「はい、確か私たちが4年生の時だったから・・・・・」
新婦が28歳だということは聞いている!!
…ってことは18年くらい前ってことか〜??
・・・・・
「一緒に写真を撮ってもらっていいですか??」
感慨にひたってる僕に、はにかみながらHさん♪
並んで立ち、そっと肩に手を回すと、思いの外露出した彼女の素肌に指がふれてドキリッ(◎-◎;)
唐突に出現したウブな自分に向き合って再びドキリッ(◎-◎;)
「それじゃあよろしくお願いします」♪
冷静で明るい彼女の声に漸く我に返る(..;)
予定の6時30分を少し過ぎた頃、引き戸がノックされてスタッフが迎えにきてくれた。
ステージ裏の扉近くに控えると太棹三味線の音が聞こえてきた。
新郎のお父様が津軽三味線の奏者で、それを披露されてるとのこと♪
開演から1時間半以上が経過しているのに、高知の結婚披露宴とは思えないほど静かなのでスタッフに振ってみると、親族のほとんどがノンアルコールで、招待客も飲む人が極めて少ないとのこと!!
そんなたわいもないひそひそ話をしているうちにビデオ上映が始まり、そのタイミングで金屏風で隠されたステージへ板付き。
司会者のコールと共に屏風が払われると会場から小さなどよめきと拍手♪
まずは「輝け虹色丸」、そして予定では「しあわせ色の風景」の名前部分を新婦の名前に変えて歌うつもりだったけど、またまた悪い虫がムクムクと頭をもたげてきて、またまた例によって即興曲を僕に歌わせた。
「君に歌を聴いてもらったのは小学校の頃
あれからいろいろ有ったんだろうけど……
家族の愛に育まれ
素晴らしい友達に恵まれ
そして素敵な彼に巡り会えた幸せ……
出会いは宝物……
いつまでも輝かせていたいね♪
今こうして俺が君たちにおめでとうって歌える喜び……
いつまでも幸せでいてね」
何しろ即興だから詳細は覚えてないけど、だいたいこんな感じだったと思う。
ステージを終えて、今度は堂々と(笑)エレベーターホールに向かうと、思いがけずHさんのお母様が声をかけてくださった。
「娘の思いを叶えてくださって本当にありがとうございました」。
なんだかすごく嬉しかった。
控え室に戻って寛いでるとHさんがわざわざお礼にと訪ねてくださった。
「新婦はもうぼろぼろ号泣状態でした!!
ほんとにありがとうございました」♪
そしてもう一人、同じく大湊小学校の同級生で今は大阪で仕事をしてるというT君も来てくれた。
「おれカラオケに行ったら無伴奏で佳さんの歌を歌うんで友達はみんな佳さんの歌を知ってるんっすよ!!」♪
快活で生き生きした好青年の屈託のない言葉に、この日初めてウルウル来そうになった(/_;)
もう20年以上も全国の学校でコンサートをさせてもらったり、アメリカや東京のでかい会場でビッグネームなアーティストと共演させてもらったりと、音楽を通してほんとに様々な経験をさせてもらってるけど、今回貰ったような宝物は、きっと僕の人生の中でも異彩を放って輝き続けるはず♪
Hさんの携帯は訊き忘れたけど(爆)、忙しく過ぎていく最近の日々の中で、ひときわ楽しい時間になった。
新郎のM君、新婦のMさん、そしてHさんやT君を始め、企画してくださった有志の皆さん本当にありがとうございました。