ようよう、台風さんよ〜!!
いくら真っ向勝負だとこの俺にコースを読み切られるからって、そこまで嫌らしいタイミングで来るんか!!
8月の岡山でのコンサート、アメリカに行ってる間は2個、そして今回の21号!!
しかも今回だけは赦せねえ!!
山を切り崩し海を埋め立てて、自然(神)の領域にまで土足で踏み込んできた俺ら人間への警鐘のつもりなのかもしれないが、人の命まで奪うことはねえだろうが!!
みんな何かを求めて必死に藻掻きながら、昨日まで一生懸命生きてた掛け替えのない命なんだぞ!!
愛媛の女の子達なんて、まだ18歳と14歳だろうが!!
恋もしたかっただろうに、夢も沢山有っただろうに… そして生き埋めなんて…… さぞや苦しかっただろうに・・・・・。
彼女達を初め、今回の台風の犠牲になられた皆様のご冥福をお祈りすると共に、行方の分からない方々の一刻も早い発見→救出を心から願います。
ところで、台風の待ち伏せもあって、今回の岡山ツアーは今まで以上に波瀾万丈のツアーとなった。
日頃怠けて全く歌わずにいて、先週のレコーディングから急に目一杯歌い続けてきた付けが一気に来たのか、岡山に出発する前日辺りから喉が痛くなり、迂闊にも熱まで出してしまった。
そしてツアー中は、人に隠れて頻繁にうがいをし、朝夕は朝鮮人参の粉末を服用、酒も極力控えて必死にもがいていた。
「佳君、ステージに上がった以上『今日は体調が悪い』とか『声の調子が…』とか、そんな言い訳をするのは止めようや。 だってそれってお客さんに心配をかけること以外なんの意味もない言葉やろう!!」……
10年以上前に髭じいが言ってくれたこの言葉は、その後の僕のステージで、いやステージ以外のあらゆる場面で、とても大きなありがたい示唆になってる。
そしてそんな言い訳をしなくなってからというもの、少々の悪条件でも乗り越えられるパワーが身に付いたようにさえ思う。
さて、火曜日の岡山県立林野(はやしの)高校でのコンサートは、静かな中に熱いものを秘めた生徒のみんなから伝わってくるパワーを感じながらの、とてもワクワクできたステージだった。
そしてその夜宿泊させてもらったのは『ベリーザ湯郷(ゆのごう)』というプチホテル。
ここでネット接続ができなかったことは、今でもとても残念に思う!!
理由はただ一つ、このすてきなホテルの紹介が遅れてしまうこと!!
まず部屋は、お由美丼は広いツインに一人、男3人はツイン+一人で寝るには十分広い和室が備わった部屋!!
荷物を置いて、早速待望の風呂へ♪
軽く体を流し、露天風呂に通じるドアを開け、岩で形作られた浴槽にゆっくりと身を沈める!!
とても静かだ。
雰囲気作りのためにありがちな湧出口などは無い。
僕にとって露天風呂によくある湧出口や打たせ湯などは、例えば、星空の神秘を観たくてわざわざ山に登ったのに、あちこちにライトアップされたモニュメントを置かれているようなもの!!
自然な音の風景を楽しみたい僕にとって、人工的で余分な音が無いのは何よりも嬉しい!!
そして極めて理想的な音の風景の中で幸せに浸る僕に、さらなる自然からのすてきな贈り物!!
そよそよとほほをなでる風に乗って、どこからともなく優しい金木犀の香が流れて来た!!
静かな浴槽の周りに満ちる馨しい花の香!!
まさに桃源郷かと思った。
「これはすごい! これはほんまに素晴らしい!!」・・・・・
何度も大きく深呼吸しながら、誰に言うともなくそんな言葉を連発する僕!!
この時ばかりは、喉の痛みも体のだるさも全て消えていくような気がした。
ゆったりとバスタイムを過ごした後は、ホテル内でPTAの皆さんとの懇親会♪
料理はもちろん、そっと添えられたご主人や奥様を初めスタッフの皆さんの笑顔もほんとにありがたく、宴は大いに盛り上がった。
そして翌日、朝から降り続く雨が台風接近を告げていたが、コンサート開演の頃には一時的にその雨も上がり、美中(僕は「みまちゅう」と言ってしまったが!)の生徒の皆さんとの楽しい時間は、あっという間に過ぎていった。
「すてきな出会いをありがとう!」「また会おうね!」「今度は高知に来てね!」……
先生方や保護者の皆さんとの名残を惜しみながら、コンサートの終盤から降り始めたまさに豪雨の中、僕達は帰路についた。
美作から山陽道の山陽ICに向かうR374は、すでに至るところで冠水し始めていて、先の悪条件をはっきりと告げていた。
テレビやラジオ、そして電話で得た情報をトランシーバーで交換しながら、激しい風雨で視界のきかない中を走る4トントラックとRVR!!
鉄道・船・空路・幹線道路!!
交通網の寸断や浸水などの被害が刻々と伝えられる!!
そしてついに運命の情報が……!!
「本州と四国を結ぶ三つの橋のルートが全て通行止めになりました」・・・・・
僕達はとりあえず岡山まで行き、できるだけICに近いホテルを探すことにした。
そしてカーナビで調べたホテルに片っ端から電話すること20件近く!!
電話の向こうから聞こえてくる返事は「申し訳ございません、あいにく今日は満室になっております」という極めて丁寧で優しい声!!
これはもう車中泊か!!
そして最後の1件!!
ICから6キロほど離れてたけど『シティーホテル池田』という所に電話してみると「大丈夫ですよ!」という人の良さそうなおじさんの声!!
神の声かと思った〔(/-o-)/〕
ホテルに入ったのは夜の8時過ぎ!!
フロントに着くと、驚いたことになんと1分間隔で電話が鳴り続けてる!!
そしてフロントのおじさんの応対は……
「申し訳ございません、あいにく今日は満室になっております」……!!
僕は心の中で密かにほくそ笑みながら「いや〜電話すごいですね〜!!」と余裕で話を振ってみた♪
「そうなんですわ〜! きっと今夜は夜中まで鳴り続けますね〜!!」……
おじさんを含め僕達5人はなんとなく笑った♪♪
けどやっぱ今朝の6時起きはかなり辛かったし、沢山もらったコンサートの感想メールやBBSへの書き込みに対する返信は遅れるし、今回の台風には少なからずやられた。