扇風機があっちをむいたりこっちをむいたりと忙しそうにしている
部屋に風を無償で送り続ける彼はとても従順だと思う
小さな風が鼻の上をするりと滑っていく
暗闇の中でチャックベリー,ビートルズ,ストーンズ,ラモーンズ等の映像を目に詰め込んで,筋トレをしながらひたすら昭和歌謡曲を耳に流し込んで,自分の今制作中のメロディも何度も頭の中で巻き戻す
別の場所からどこからともなく声が聞こえる
"一生治らない病気"
友達はそう言っていた
その友達にしてあげられることは何だろうか
優しい気持ちを丸めたくなる
ボールにして受け取ってくれる日はいつになるのだろうか
こんな時,感情を曲に映したくなる




