眠り方を忘れた。パソコンは何で自分を眠らすことができる？目をつぶっても頭は考える。どうやってシャットダウンすればいいのさ。脳みそが自ら意識を手放す不思議。死ぬわけではないのに。

夢に見たあの桃源郷はどこへ行けば出会える？探しても探しても堕ちていくだけ。もう幾年泣いてないだろうか。何時から泣けなくなったのかももう忘れた。沢山の悲喜劇や景色が目の前を通り過ぎて、それをただ見ていた。足を踏み入れて渦に巻き込まれるのを恐れていた。苦しみはもう十分過ぎるほどに、それでもやってくる。でも一番底辺にいた頃のそれ程ではない。だから私は耐えられる。かつて本当の絶望と孤独を見たかもしれない。死んだように生きていた。そう、逆ゾンビさ。今はどちらも少なからずの生を帯びて存在する。私という精神と体。過去の私から受けた生の呪いは解けない。そして今も未来の私を呪って歩んでいく。

選ばれなかったことに理由なんて無いの。生きていくことに理由が無いのだって同じ。ただ悲しみだけが影を残して、私は居直れない。付けられた傷跡も仕方のないこと。私はいったいどうすれば良かったの？問うても誰も答えてはくれない、神様だってそう。神様は全てを知っているのにね。とても残酷に見えた現実だって慣れて行けるの。じゃないと行き詰まる。泣くことなんて出来ない。泣き方などとうに忘れていて、なんだか分からない赤黒い何かが血を流して居るだけ。それは意志を持っているのか私なのかすら分からない。抑えても抑えても止まることはなくて溢れて。ただ痛い痛いと笑いながら何も映さない目の奥で泣いているの。笑っていればほっといてもらえることを知っている。振り切れたリミッターが覚めるのを待つだけ。そうしたらもう何もかもを受け入れて痛くも寂しくもなくなるから。それが正しい判断なのかはわからないけれどそうやって今までも来たでしょう。どれだけ砕けても歩いていける何処までも。壊れても生きていれば。

長い余興が終わって私はもう用済み。神様は楽しんでくれただろうか。私たちを踊らし悲喜劇を眺める傍観者。沢山の糸が絡んでもうむちゃくちゃでそれを置いて彼らは去っていった。物語がやっと完結したのだと祈ってる。いろいろ失ったような気がしてるだけ。本当は元からなにも手にはしていなかった。絡んだ糸が私を欺こうとしても私は正しさを持って騙されて、絡んだ糸をわざわざ解こうなどとは思わない。見えている景色をそのまま目の奧に映すだけの単純さで。知る必要なんてない。それは初めからきっと知る必要の無い事柄だったのだから。
私は再び1になる

いろいろ失った気がする。でもそれはもとからそこにあった気がする。悲しくても涙は出ない。溜まる溜まる。私、独り？そんな筈はない眠ろう悲しさと寂しさをつかんで