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s.h.n works |
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習作 5/17/2010
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―今日も遅くまで眠らないの? 作られた夢は欲しくないんだ 雲のない夜にだけ 浮かび上がる 遠い公園が消えない 誰か居ないかな 誰も居ないよ 人の形した影を作らない 寂しく照らす 月に似た光 それを 窓から見ていた ―本当に要らなくなったの? ゴミ箱に捨てたばかりの絵 僕の描いた景色なんて どこにもないんだ 皆知ってるんだ あるはずのない風景に住む人は居ない 僕は辿り着けない 本当はとても寂しいけれど これでいいよ 動かない足に 泣かされてばかりじゃ居られないから ラクガキを地図代わりに 枕の向こう、カーテンの向こうへ 旅に出ては 覚えた風景を絵にしていた だけど、どれくらい歩いたと言えるんだろう? 周りに居た影達の足跡は 確かに伸びているのに 宝の地図は 空箱ばかりだったろう あの広い背中が見当たらない ほら、もう誰もいない 何もわからなくなるくらい 振り回されて 流されて 迷子のままでよかったんだ それもすぐに見抜かれた 小さな体で 君だけが僕に笑っていた 「私も同じ国から来たの、」 か細い手に 引きずり込まれるように 堕ちて 同時に 耳を叩く目覚まし時計のベルが お決まりのように ほら、また同じ朝焼けを見せるんだ また、作られた夢に泣かされるんだ 伏せたノートに取り残された 遠い夜の公園 やっぱり誰も居ないのかな 居ればいいな そこに吹く風の音を聴いていよう いつの日も ただ 浅い眠りを迎えて、同じ朝を見る |
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2010/05/01 (Sat)
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思い出めぐり
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僕の歩みは 優しい声のする方へ 出遭うそれは 眩しい 思い出の始まり 「ありがとう、さよなら」 短い言葉を交わして また流れて 歌が上手なお友達 頼まなくても聞かせてくれる その歌声が大好きで 道に迷わないように気を付けながら 毎日でも通いたいと思った 人助けが好きなお人形さん 冷たい手で僕の手をひいてくれる 聞かせるお話 笑えるお喋り 一人じゃ出来ないんだよ って僕に言う 思い出は いろんな場所で拾った (あずけてくれたものもあった) 絵本にはならないけど あたたかくて 記憶のフタ 開けると宝石箱 星のようにキレイだね 明かりのついた部屋で 画用紙の上の色づかい 窓際で頬杖をつく姿 あの子は何を描いてるんだろう 隅っこに忘れられた花 育って揺れて枯れるだけ? まだ誰も君を知らない その美しさは 誰かに見つかるまで (表に出ない優しさは 誰かが気付いてくれるまで) 今は 君だけのもの 出会ったら あなたとも 夢の中で お喋りできるね (それが楽しみなんだ) そこに居ていいよ 僕が行くから すてきなお話 聞かせてね |
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2010/04/16 (Fri)
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習作B 2/24/2010
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次々と生まれる時計の音が 部屋中を駆け回る
それに耳を傾けて 決まったリズムに 唄を探す 彼は 絵が下手な作曲家 一瞬のメロディが鳴り止まず また昨日とは違う広がりを見せて それを見逃せず 五線譜の上 彼の足跡が追い続けた 忘れてはならない旋律があった 音遊びの途中 浮かんでは消える デタラメな方程式 彼は また今日も迷走か 鍵盤の上を 流れる指 時計は時間を 休まずに刻んで 平行して進む音に自分を感じたとき 子どもの様な笑顔がそこにあった 二つの旋律 交わらなくても 繋ぐ糸が一本あればいい 引いた糸にかかったもの全てが唄になって 五線譜の上でまた踊りだすから ずっと近い宇宙に 消えていこうとする夢を 目指したこの手は 他の誰か 人の手を取るためにあったんだろう 重いものを拾ってしまった 忘れて通ることは出来ない輝きを見つけたときから この手は塞がってしまった 何よりも重い、えんぴつ、一本 一つワガママを通して 大人に近づいて 人の糸を巻き込んで 一人で立った 我がままを通して 大人になって 人の線を歪めて 一人になった 向かい風? いや、違う 振り返っても背中を押してくれる事はないから 僕に あの頃へ帰れとは 言わないから 自由を奪う重りが 夢を逃がさずに ここに繋ぎ止めている 今だから 弱気な呟き それすらも種に成り得るだろう 大事に水を注いでやろう これでよかったと 僕に思わせるくらい 育ってくれ お前はどんな花を咲かせるの? そんな思いで水をやる 本当はただの寂しがり屋 見えるんだ、五線譜に伸びる枝の先 春を期待させる つぼみ達が 歌い手を探す唄が風に消える前に 楽譜を届けよう 時が流してくれる やがてあなたの元へ届くだろう 彼は絵が下手な作曲家 これでいい、これでいいんだ... |
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2010/02/24 (Wed)
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習作A 2/24/2010
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また何かを失くしながら 見落としながら 流れに逆らうことなく 時々空を見上げます 一瞬の光景を 惜しむ声は見つからない 僕らは 見送りの言葉もなく 旅立たせます でも、今日も特別な出会いをありがとう 時々そんな思いを浮かべるのは 僕だけではないでしょう 灼かれても 雨や寒さにさらされても どうしてだろう 嫌いにはなれないんだ 雪が降った日は外に出たくなる 寒がりのくせに かじかむ両手を温めながら いつもより寒いのに あれは雪雲だったんだね 積もることはないだろうけど すぐに止んで すぐにとけて 雲が流れてしまえば 水溜りはあの先の高い空を映すだろう 少し悲しい 澄み切った空 その表情を どうして僕らに見せたんだろう 泣き出しそうな思いで見上げる人のため 伝え続ける誰かのラクガキ さて、僕は割れない鏡に何を映そう? |
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2010/02/24 (Wed)
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