御殿場市民会館にて
「アケボノソウ」
ススキが光り始めた広大な大野原を走って「須山登山道」に向かった。ここは国道469号線、小山町から十里木高原を越えて富士宮市に至る道で、12世紀源頼朝の「富士の巻狩り」で知られた「十里木街道」だ。「頼朝の井戸」には「関所跡」もまだ残っているよ。昔は第2東海道として価値があったのだろうね。「十里」は40キロ、どこからだろう?と調べてみたら、起点は「竹之下」つまり「足柄峠」の登り口、今の「JR足柄駅」だったよ。そこから板妻・須山を通って十里木までの上り5里と富士川までの下り5里を合わせて10里だったらしい。Google Mapで調べたら、足柄駅から富士川楽座まで十里木越えで歩くと48キロだった。(1里は約4キロ。ちなみに1マイル(哩)は1.6キロ。御殿場ー東京は80キロ、50マイル。覚えておこう!)
裾野市の須山には2013年、「ユネスコ世界遺産」の文化遺産に認定された「富士山」を構成する「須山浅間神社」がある。樹齢数百年の高いスギの古木に囲まれて、最近建て替えられた白木の本殿が美しい。この集落にも登山案内や宿を提供する「御師」がいて、富士登山の世話をしたそうだ。巫女さんから「須山登山道」のガイドマップを頂いて出発しよう。十里木の「忠ちゃん牧場」からは「十里木別荘地」を抜けてスカイラインの「水が塚」に向かって有料の「エバーグリーンライン」が、須山登山道とほぼ並行している。遊園地「ぐりんぱ」の観覧車を右目に登っていくと人工スキー場の「イエテイ」に着いた。標高1400m「水が塚」の手前だ。
ここに今日お目当ての「アケボノソウ」が咲いているはず。あったよ!腰ほどの背の高さで草原一面に何百本と!秋の花センブリの仲間で、5枚の白いはなびらに黄色い月と夜明けの星が点々とちりばめられて、なるほど「あけぼの」(曙)の空のイメージだね・・・
3年生のMUさんは「省略」をやってどれも正しく解答できた。文法は1〜4回の復習で「動詞」の用法だった。I don’t know if it will rain tomorrow, but if it rains, I will go by train. は「あす雨が降るだろうか、わからない。だけど、もし降るとすれば、電車で行くだろう。」と訳せばいい。if節がwill rainかrainsか判別むずかしいね。「willは未来」、ではなくて、willは助動詞の「〜だろう」でmay「〜かもしれない」とほぼ同じ、断定できない時に使うから、「もし降ると決まれば」は現在形のif it rainsが正しい。空所埋め問題で「5分歩くか歩かないうちに我々はにわか雨にあった。」は、hardly〜whenの「時間構文」で、「にわか雨にあった時には、すでに5分歩いてしまったことはほぼなかった」という風に直訳できる英文に組み立てるのだ。We had hardly walked five minutes when we were caught in a shower.で「ほぼ同時だった」という意味。この準否定hardlyをはっきりnotに変えれば「5分歩かないうちに」となるから違いがわかるでしょ。
OK君は「既出語の省略」をやってどれもうまく和訳できた。文法では「態」が難しかったね。This dress doesn’t wash well. (この服はうまく洗えない)は始めてかな?「人」ではなく「物」が主語となってcut easily (よく切れる)、sell well(よく売れる)、copy well(よく写る)のように副詞のwellを伴うと「受け身」の意味になるイディオムだ。さらに、「この混乱の責任はすべて彼女にある」は、「彼女が責められるべき人だ」と言い換えて、She is to blame for all this mess.が正しい。is toはいろいろな助動詞の働きで、ここではshould(〜すべき)と同じ。blame(責める)を受け身形にしないことに注意しよう。 尾上
