「三塩軌道の跡」
先週半分だけ登った「甲武信ケ岳」の下りで大きな発見があった。「近丸新道」の急斜面を30分ほど下ると真っ白なつるつるの小石やその大きな岩が転がっているのに気づいた。「石英」かな、なぜこんな高山に?と思いつつ下っていくと再び白い岩石が転がる斜面が現れたのでひとつお土産に拾ってポケットに入れた。さらに1時間下ると「ナレイ沢」の堰堤に着いた。そこに変てこな洞窟の入口が二つある。その先にはレールらしきものがさび付いて半分埋もれている。そこから登山道はトロッコの軌道と並行してずっと続いていた。がけ崩れで曲がったレールや途中で折れてしまったものもある。
その時は山で切り出した木材の運搬用かと思ったけど後で調べたら、このあたりは「三富鉱山」と呼ばれ、採掘した「珪石」をここから「塩山駅」まで運ぶ「三塩軌道」があったそうだ。終戦後は東南アジアから板ガラスの原料となる「珪砂」が輸入できなかったため、70年前の昭和28年から10年間は採掘が盛んだった。登山道はその廃線の跡で、やはり拾った白い石は「珪石」つまり「石英」(クオーツ)で、もっと透明に結晶したものなら「水晶」(クリスタル)であることを学んだ。そうだ、山梨県は貴石や宝石が観光資源だったな。昇仙峡でも店先に巨大な「紫水晶」の原石が飾ってあったのを思い出す・・・
3年生のICさんは「助動詞」のhad betterとwould ratherを使う文を勉強してうまく和訳できた。英文「英国人は一番のマイカー通勤国民」では、Many commuters would revolt over the introduction of taxes on workplace parking. 「もし職場の駐車に税金を導入しようとしたら大騒ぎする通勤者がおおぜいいるだろう。」では、wouldが「仮定法」の助動詞で、over以下にIf節と同じ「〜ならば」が潜んでいると見抜けるととかった。今日の「明治大」の長文は800語を越える長さで、「言語は人類すべてに普遍的で優劣はない」という趣旨だった。Universality(普遍性)は「UG会」Universal Grammarの名称の元になっているんだ。
YAさんは前回「津田塾大」の英作文で、「もし音楽のない空間に閉じ込められたら、私の精神は死んでしまうに違いない」は、全く仮想の話なので助動詞のwere toを使って「仮定法・未来」で書きたかった。If I were to be locked in a room without music, my spirit would certainly die. 「閉じ込める」はtrapもいい。「違いない」というけど仮定法なのでmustじゃなくてwould certainly〜(きっと〜するだろうに)を使うよ。今日はnothing but〜が「〜以外の何ものでもない」から、「単なる〜」とか「〜にすぎない」と訳すとよい、と学んだ。When cars burn gasoline they would ideally burn it perfectly and create nothing but carbon dioxide and water in their exhaust. 「車はガソリンを燃やしたとき理想としては、完全に燃焼させ排気ガスの中に二酸化炭素と水以外はなにもださないのがいいのだが。」
WAさんは「助動詞」の用法でcannot〜too〜(どんなに〜してもしすぎることはない)の文を和訳した。We cannot know too much about the language we speak every day of our lives.「自分の生活について、毎日話している言語については、どんなに多くを知っていても知りすぎということはない」の訳がすこし難しかったね。「言語は生きる力」の文章ではThe power of rightly chosen words is very great, whether those words are intended to inform, to amuse, or to move.「正確に選んだ言葉の力はきわめて偉大だ。その言葉が情報伝達のためでも、楽しみのためでも、感動させるためでも」。後半のwhether以下はorで三つのto〜が並列しているね。前の文を修飾する働きだから「〜であろうと〜であろうと」のように「譲歩文」として訳すとよかった。
ご父兄の皆様・・・11月に入り今年もあと2か月となりました。今月の予定表で「裾野教室」は11月28日(月)に変更になっていますが、本日キャンセルがあったので、いつもの日曜日で27日に戻すことができました。書き変えをお願いいたします。 尾上
