ビブルカードのことを知った時、新世界に入ったら自分のを作って、アイツに渡しておけばいいんじゃねェかと思った。そしたらいくらファンタジスタなアイツでも、迷わず帰って来れるんじゃねェかって。
けど、すぐに、それはしないと決めた。
ビブルカードは、命の紙。
いつかアイツの手の中でおれの紙が燃え尽きてしまうなんて見せたくねェ。
逆に、命尽きたアイツの懐ん中に、ひっそりとおれのビブルカードがあるなんてのも嫌だ。
たとえ迷ったとしても、アイツは必ず帰ってくる。
それにおれはどういうわけか、アイツを見つけるのが得意なんだ。
おれも、あいつの命の紙なんて欲しくねェ。
おれたちは、互いの命を紙に託したりしない。
ただ、また、会う。
いつだっておれたちは、引き合ってしまう。ちぎられたビブルカードみたいに、じりじりと。

