チャンカーはマリオン


 ●●●  ラストステージ@アットマイプレイス
ラストステージ@アットマイプレイス
今月いっぱいで閉店するアットマイプレイスでの最後のライブ。札幌ドームで日本シリーズをやってせいもあってか、お客さんはゼロ。 毬音はこの店には去年3月あたりに一度ジャムセッションに連れて来ただけだが、その時集まっていた音仲間に「大村の家内です」とニコニコ挨拶していたのを思い出す。 今年3月、カナダに毬音を連れて行きオーロラを見せて自分の役目が終わったと空虚に陥った時、この店のマスターから電話があり一挙にライブスケジュールが入り多くのミュージシャンと知り合えた。今の僕のライブ活動のきっかけになった店でもありなくなるのは寂しい。 来年場所を移して再オープンするらしいが、この場所での毬音の想い出は消えてしまう。
まぁ何処であれ、僕が音を出す所には毬音が一緒なのは変わらない。
2006/10/24 (Tue) 23:37

 ●●●  ギグ@ジェリコ
ギグ@ジェリコ
夜勤明けで4時間ほど寝て、ちょいと遅刻しながらススキノのジェリコへ。今日は声が変だ。熱っぽい。また風邪かなぁ? 熱い演奏で汗をかき、アンコールまでいただき、また汗をかく。 毬音お気に入りの店ジェリコで毬音が好きな熱い演奏。いい供養になったと思う。しかしこの後夜勤バイトが待ってるのを考えると、情けなくなる。 僕のごとき半端者が生きていくには負うべき生きざまではあるのだろう。だから気張るしかない。 バンドメンバーが打ち上げで盛り上がる最中、中座して労働に行かねば。 今夜は毬音もバイト先に一緒に連れて行く事に。 頑張ろうか!
2006/10/21 (Sat) 23:11

 ●●●  16回目の月命日
16回目の月命日
本日夜勤バイト明けで今晩は非番だったので、毬音の墓参りに行こうと思っていた。幸い天気も小春日和の晴天。洗濯を終えると昨夜の忙しかった労働の疲労がどっと出てきてちょっとベッドに横になるとそのまま眠ってしまった。3時間ほどで目覚めたのだが、今夜はライブで演奏のスケジュールが入っていたので、墓参りへ行く時間が無くなった。「お参りに行けなくて、ゴメン。代わりにオレがカッパ巻作るから」と謝罪してカッパ巻を作りはじめる。しかし寿司酢が足りなくて、大して美味しくないカッパ巻が出来上がり、再び毬音に謝罪! 食事を終えて毬音と一緒にライブに出かける。今夜はバイトが無いのでビールが飲める。店のマスターが「今夜は飲めるんでしょ」と演奏前からビールを注いで、僕ではなく毬音の前にビールを差し出してくれた。 睡眠不足と疲労が溜まっているのか、僕は演奏中に夢を見ていた。身体はドラムを叩いているのだが、意識は夢の中。まったく違う場所で演奏している夢を見ていた。
先日、解約した毬音の携帯へ電話をかけてみた。「現在使用されておりません」というアナウンス覚悟でかけたのだが、意外なことに呼び出し音が鳴っていた。誰が出るのかと瞬間緊張したが、小心者の僕は2〜3回のコールで切ってしまった。あのまま電話を切らなかったら、ひょっとして毬音と会話ができてたのかも・・・なんて考えると、切ってしまった自分が恨めしく思えた。 また今度かけてみよう。
2006/10/16 (Mon) 23:56

 ●●●  営業演奏@京王プラザ
本日パーティでの演奏仕事也。ギリギリで生活している自分には、この手の仕事は有難い。 去年の春、この京王プラザホテルで知り合いの結婚式披露宴でも演奏をした。 その時はマリオンも一緒に出席。 すでにストーマを付けられた不自由な体であったが、本人は楽しみにしていた。その時着ていたのは初めて袖を通す白いワンピースだった。 結局次にマリオンがそのワンピースを着たのは去年6月16日、息を引き取った後の装束として着て毬音と一緒に煙になった。 今演奏を終えて駐車場で車に乗り込んだとたんに、去年ここに来て車を止めた時に時間が逆行してしまった。 助手席にマリオンが居ない違和感に襲われる。 早くここを出ればいいものを、マリオンの面影に浸っていたい気持ちもある。 今夜も夜勤バイトがあるが、行くにはまだ早い。 時間を持て余して京王プラザホテルの駐車場で涙を流して居る。すまんな毬音。 ちょっと今だけ泣かしておいてくれ!
2006/10/13 (Fri) 21:57

 ●●●  不眠不休
不眠不休
夜勤バイト明けでだったが、珊内のユースからみの友人埼玉から来たGaを車に乗せて珊内を目指す。かつてマリオンが手術の際、Gaが多くの人に呼びかけてカンパ金を募ってくれた僕にとってもマリオンにとっても恩人なのである。そのGが毬音の墓参りがしたいからとわざわざ我家を訪ねてくれたのだ。そうなれば僕も夜勤バイト明けだからと寝てるわけには行かない。先月は珊内に行けなかった事もあり、自分としては今回の機会を逃したくなかった。
ドンヨリとした天気の中札幌を出発して毬音のお墓のある余市へ。毬音の好物のカッパ巻を買うためにスーパーに立ち寄るがカッパ巻が無い。仕方なくネギトロ巻とシュークリームを買って毬音の眠るお墓へ。 例年より温かい日和のなか、羽織っていた上着を脱ぎ毬音に線香を手向ける。その後 珊内に向かう。 まだ紅葉には早かったが少し色づいた山々と凪だ海の珊内に到着。珊内の空気を吸いながらGaと毬音と僕は感嘆の息を吐く。そしてみんなで「珊内はいいなぁ」と心の中で呟いていた。 
2006/10/03 (Tue) 3:29

 ●●●  月例ライブ@ロンド
やはり家から徒歩6分にあるロンドでの演奏は実に楽しい。 このバンドのリーダーは最近入籍した事もあり、今回のライブではサプライズ企画を計画。 本人に知られないように本人が大好きなパンダが型どられたケーキを唐突にウェディングの曲を演奏して彼らに差し出す。
実は僕と毬音が入籍してすぐに小樽フリーランスでライブがあり、バンドメンバー・店主・お客さんでこっそりケーキを用意してくれていて、演奏終了後みんなで祝ってくれた事がとても嬉しかったので、是非今日もこの企画でお祝いしたかった。毬音も同感だっただろう。
しかーし! 今回初めてのお客さんで酔ってたせいもあると思うが、とてつもなくウザイオヤジが居た。 こちらが演奏中にあーだこーだ罵声を上げる。 僕の堪忍も極限に達しそうになる。しかしお店に迷惑がかかってはいけないので我慢。 演奏に対する妥当性ある批判であれば有難く受けるが、オヤジは自分の知る限りのミュージシャンの名を挙げ、誰風な音から抜け出せ!などと宣う。全く誰風な音に似ても似つかないのだが。 そんなすったもんだがあったのでサプライズ企画は中止かと思い1セット終了。中休みの間オヤジはギタリストを捕まえ説教と講釈を垂れる。そのうち僕に火の粉がかかる。若いバンドメンバー中、僕だけが歳がいってるのを見て気を使ったのか、「ドラムはマァマァだな」と言いながら講釈が始まった。僕はオヤジの問掛けに睨みつけ無言で返答。 結局オヤジは2セット目が始まる前に帰って行った。 これはきっと毬音が追い返したのだと直感した。 そして無事にサプライズ企画の結婚祝いを実行できたのだった。 今回ライブでの写真を撮り忘れ、リーダーから頂いた新婚旅行の沖縄土産と一緒
に挙げた。 中身はあっという間に空になる。 ご馳走さまでした。
2006/09/30 (Sat) 8:23

 ●●●  ギグ@k's Bar
ギグ@k's Bar
本日 オルガン、サックスとのトリオ演奏。今月2度目のK's Barでの演奏。お客さんはアメリカ人を含めて11人。 毬音はピアノの上で観賞している。ピアノを少々たしなむ毬音は所々ピアノで参加してるかもしれない。音は無くとも魂に触れる周波を出している。僕の生活はライブを減らしハードなバイトに精を出してるが、我が家の財政はギリギリ。バイトを2日も休めば赤字の家計。その日暮らしと言っても過言じゃない。 今日のギャラも有難く生活費になる。 毬音に花や線香を供えるために頑張って働き叩く。自分はご飯と漬物でもいいのだ。 さて今夜も夜勤に行かねば。
2006/09/24 (Sun) 22:10

 ●●●  ギグ@ジェリコ
ここのところ月一ペースで毬音のお気に入りの店ジェリコでのライブ。 僕は風邪がちょっと本格的になりそうな中をおして演奏。 しかも夜勤明けで4時間の睡眠だけで挑んだ。 演奏中に咳き込む事もあり2ステージ目で集中力を少し欠いたが全体的に楽しんだ。 しかし体調はどうも熱が出てきたような感じがする。 が、この後また夜勤バイトだ。 ライブの打ち上げもそこそこに毬音お気に入りのジェリコを出なければならない。 まぁ生きるための試練なのだな。
2006/09/17 (Sun) 21:53

 ●●●  15回目の月命日
15回目の月命日
ここ数日で急激に朝晩が涼しくなった。涼しいというより肌寒い。おかげで少々風邪気味。早めに風邪薬を飲む。今の激務のバイトを1日たりとも休めば生活が窮地に陥るから。  昨日、ついマリオンのサイトの日記を見てしまった。ダメだ。会いたくて会いたくてどうしようもない気持ちになってしまった。 もう15ヶ月も会ってないのだから当然の要求なのだ。嘆く自分に毬音は心配するといけないので「大丈夫、大丈夫、心配ないよ」と毬音の写真に語る。  やり場の無い気持ちを持て余す。だが、考えてみよう。僕なんかより毬音両親の方が毬音と過ごした時間は絶対的に長いわけで、喪った悲しみは僕の比ではないのだ。それを思えば弱っていられない。頑張らねば。  先日 永原元氏から毬音へ手向けられたラム酒。少し僕もおすそ分けで飲ませていただく。そして酔いに任せて今夜は寝よう。今週末もバイトとライブとバイトでハードな数日になるのだから、寝れる時に寝ておかねば。 毬音、今日墓参りに行けなくてゴメン。
2006/09/16 (Sat) 5:31

 ●●●  感謝と感激
感謝と感激
居宅介護の求人に出していた履歴書が戻っていた。インターネット・ハローワークで見つけた障害者施設での求職も、すでに埋っていた。またもや空振り。現在やってるバイトはハードでキツイが、空気に慣れてきたのか嫌な職場ではない。まぁ体力・気力で頑張るか。 9月11日はアメリカでは忌まわしい日だが、僕にとっては嬉しい1日になった。正確には毬音にとって幸せな日になった。 毬音が一番会いたがっていた人、世界を駆け巡り活動しているドラマー・永原元氏が毬音へ線香をあげに来てくれた。僕と永原氏はマリオンから話はいろいろ聞いていたが初対面。マリオンと飲み友達だったMASUMIさんを介して余市駅で対面した。会った瞬間に僕は言い知れない感情がこみあげてきて涙が溢れ止まらなかった。それから毬音の実家へ行き永原氏は仏壇と向き合い無言で毬音と会話を始めた。その間も僕は涙が止まらなかった。きっと毬音の積もる話を聞かされているんだろうと思い、二人にしてあげようと毬音父・MASUMIさんと仏間を出た。 僕は感じた。僕の涙は嬉し涙であり、毬音の魂が僕のすべての細胞にしっかりと染み入っているんだと。
 永原氏と毬音の長い沈黙の会話の後大量の花を買い日が暮れて手元も見えない夕闇の中お墓参りをした。そして小樽で食事をして別れた。
毬音は素晴らしい人たちを僕に会わせてくれた。毬音のパワーは未だ健在也。
2006/09/12 (Tue) 10:38

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