チャンカーはマリオン


 ●●●  ギグ@ジェリコ
ギグ@ジェリコ
今日はボーカル・ベース・ピアノとのライブ。この面子でのライブ演奏は始めてだった。おりしもワールドカップの日本VSクロアチアの大事な試合日に重なり、お客さんゼロを覚悟していたのだが、ボーカルの人柄か結構な客入りになった。実は昨日室蘭で夏に開かれる「室蘭ジャズクルーズ」というイベントへの出場をかけた最終選考の演奏のため室蘭まで行ってきて演奏してきたのだが、僕の参加するバンドは残念ながら落選。今日のライブでのベーシストも「室蘭ジャズクルーズ」最終選考に残った別のバンドで演奏したのだが、彼の所属バンドは出場権を勝ち取った。昨日の敵は今日の友。そこまで大袈裟な話ではないのだが、ジャズのライブ活動では面子の組み合わせもとりどりあるからこんなこともあってなんだか面白いと感じる。毬音のパワーが効果なかったのかと思われるのかもしれないが、「室蘭ジャズクルーズ」に出場する必要が無いと毬音が判断したのかもしれない。後々にきっと理由がわかるだろう。 今日のステージ中、曲と曲の間合いに毬音に備えたビールをチビリと飲んだ時、僕はむせてしまった。次の曲が始まっているのに僕は咳き込んで焦ってしまう。そんな僕を毬音は背中で笑っていたようだ。
2006/06/19 (Mon) 5:38

 ●●●  毬音一周忌
毬音一周忌
昼から毬音の実家で法要・墓参・会食。朝から熱っぽくて周りからインフルエンザじゃないかとの声もあるが、病院に行く暇もない。会食が終わってしばし車で寝ていたら汗だくになっていた。
昨夜は毬音最後の夜の記憶で辛くて眠れず、睡眠不足もあったのかもしれない。朝起きて、この日はどれほど辛いのだろうとの恐れがあったのだが、起きてみると意外と苦しみは無かった。何故だろうと考えてみる。  6月16日は毬音が逝ったのではなく、苦しみから解放されて自由になったと思えたからだった。あの世での誕生日なのだ。この世でのしがらみが一切無く様々な苦痛も浄化され純粋な魂に戻れたと考えると、生き残った僕の方が気の毒なのかもしれない。そんな思いが今日の僕を楽にしてくれたようだ。おかげで今日は涙を流さずに済んだ。しかしまたこの先泣くこともあるだろうが、今日は毬音と僕が一対になった事を少しばかり実感できた。
夕方になり小樽での毬音一周忌ライブに向かう。 お店には毬音への花が届けられていた。ありがとう。 毬音父と姉ファミリーも来てくれた。そして僕の弟も東京から駆けつけてくれた。共演者、観客のみなさん、花を贈ってくれた方々に感謝でいっぱいだった。 僕に出来る供養の形である演奏。それは毬音を思ってくださるみなさんの力を借りて実現される事だが、可能な限り続けていきたい。 ありがとうございました。
2006/06/16 (Fri) 23:50

 ●●●  月例ギグ@ロンド
月例ギグ@ロンド
今日は朝のうち雨で風も強く先月のライブでは3人しかお客さんが入ってなかったこともあり、今日の客入りがとても気になっていたが、狭い店いっぱいにお客さんが来てくれた。ありがたい。しかし、僕の体調がすぐれなかった。ここ1週間ほど風邪で不調であり、発熱もしている。今朝は平熱だったので、治ったかと思えたが、夕方6.9度になっていたのだ。昨日も演奏に出かける前検温したら7.2度。今日は演奏になかなか乗れない自分があり、かなりもがいたような演奏になってしまった。しかし今月もまた新しいお客さんにドラムの音を褒めていただき。毬音と一緒に喜んだ。お客さんが多いとコチラのギャラも上がる。それに気をよくして演奏後もメンバーで店で飲んだ。こんな時家に近いロンドは地下鉄終電も気にしなくていいから本当に安らげる。 しかし今日の演奏は自分では不調だと思えたので、とにかく体調を整える、練習をしっかりこなす、と飲んでバカ話しをしながらも自分の心と毬音に宣誓するのであった。
2006/06/11 (Sun) 0:31

 ●●●  札幌厚生年金会館
2003年8月31日にマリオンとハービーハンコックのコンサートを厚生年金会館で観て以来3年ぶりにこの開場に入った。今回は23年ぶりの来札と言われるパットメセニーとゲーリーバートンそしてスティーブスワローとアントニオサンチェス。僕はドラムの動きが見えやすい2階席を必ず選ぶ。3年前も今回も2階席だった。それが3年前を思い出させて結構キツイものがあった。毬音瓶を胸元のポケットに入れてコンサートを観賞。実のところマリオンはメセニーの音楽がそれほどお気に入りではなかったが、今日のコンサートでメセニーも良いと感じてくれただろう。良いコンサートだった。ステージに集中している時はいいのだが、ふと横の席にマリオンが居ないのに気づくともうダメ。だから必死にステージに食い入った。コンサート終了後、僕はリハーサルが入っていたのですぐさま会場を後にしてスタジオへ急いだ。もしリハーサルが入ってなければ、コンサートが終わった会場でひとり途方に暮れてたかもしれない。ある意味助かった。 去年の今日。マリオンは小樽にフェリーで到着・・・・いや今は考えまい。
2006/06/06 (Tue) 0:14

 ●●●  ギグ@ジェリコ
ギグ@ジェリコ
今日はマリオン行き着けだったお店ジェリコでのライブ。ジェリコでのライブは毬音が一番喜ぶだろう。マリオンが生きているうちには、僕が演奏するジェリコでのライブを見せたかった。メンバーはテナーサックス:Frank Mouceri ピアノ:石田幹雄 ベース:北垣響。今回もぶっ飛びだった。ぶっ飛びすぎたかな?でも毬音大喜び!!!ドラムのすぐ後ろでビールジョッキと並んで聴いていた。今日のお客さんは僕以外のメンバーの知り合いでなかなか盛況だった。やはり僕の集客は無理らしい。前回くうでやったライブでのユニットは継続する事にしているので、僕がリーダーとしてやっていく事になるが、これ以上リーダーバンドはやりたくないのが本音。 なんか今夜は自暴自棄になってしまう。楽しい演奏が出来たのに何故? 投げやりはいかんな! 早く寝るか。
2006/06/01 (Thu) 0:52

 ●●●  ライブ@くう
ライブ@くう
今回初めての組み合わせメンバーでのライブ。1セット目:1僕の曲からNIPPON、2Nardis、3二度東三度西 4毬音の好きなSunny 5Vashkar  2セット目:1Freedom Jazz Dance 2Dolphin Dance 3Milestones 4ピアノの石田氏の曲・黒い風 5海は広いな大きいな。以上10曲。僕としてはバンドの名前の和訳「爆発」の通りに爆発した演奏が出来てかなりご満悦ですが、お客さんが・・・・・・3人! 泣けてきた。演奏内容は良かったと思うのだけどねぇ。だって僕のオリジナルソロCDを2枚買ってくださった。悪い演奏だったら買ってはくれないだろうから。  コレだけの面白い演奏を聴いたのが3人とは、本当にもったいない。とにかく自分に集客力が無くリーダーの資格無いね。メンバーの方々とお店の方にまったく申し訳ない。 このメンバーで続けて行きたいが、お店にもメンバーにも気の毒で頼みづらい。 あぁ人徳の無さだ!  でも毬音は大喜びの演奏だったと思う。久々に本性むき出しの演奏できたから。それだけは確信できる。 でもリーダーには向いてないな僕は。
2006/05/24 (Wed) 1:17

 ●●●  歳を取らない誕生日
歳を取らない誕生日
今日は毬音の37歳になる予定だった誕生日。肉体を持たない毬音には意味のない日なのかもしれないが、僕には毎年恒例の行事なので、何もしないでいるのは落ち着かない。だからケーキ(もちろん僕のわがままを通してバタークリームケーキ)と安物シャンパン(正確にはスパークリングワイン)そして僕の作ったカッパ巻。ついでに玉子巻と鉄火巻も作った。思えば去年大阪でも僕はカッパ巻を作ったように思うが・・・・それを考えるとまた悲しみに打ちひしがれる事になるので、今は考えまい。
22日夜にはライブがあるので家に帰りつくのは23日になってしまう。しかし昼からシャンパンを飲むほど粋な暮らしをしていない。そんなわけで0時を回って22日になってすぐにパーティーにした。そこで悩んだのはケーキのローソクの数。もう歳を取らないのだから37本はおかしい。さて何本立てたらいいものか?あの世での毬音の誕生日は命日の6月16日だから・・・と考えたが、結局1本だけローソクを立てた。ケーキの上のプレートも、店の店員が「誕生日おめでとうマリオンにしますか」と言ってきたが、「おめでとう」でいいのか判らず「マリオンへ」にしてもらった。本当は「毬音へ」と漢字にして欲しかったが、説明が面倒でカタカナにした。 でも別に亡くなった人の誕生日を祝ってもいいよねぇ。キリストさんだって祝ってるんだから。
しかし、これらの物々を一人で食べるとなるとまた寂しさの極みだ。 堪えきれない涙と一緒に巻物を食べる。
2006/05/22 (Mon) 0:24

 ●●●  11回目の月命日
11回目の月命日
毬音の実家へ。坊さんの読経中なぜか涙が溢れだし止まらなくなった。来月はいよいよ一周忌。ささやかに執り行う事で話しはまとまる。毬音実家から岩内へ行き、そして珊内。 今日の珊内海も夕日もよろしい!
とあるサイトの書き込みで「離婚だと前の夫・前のカミサン、と呼ぶのに対し、死別した人は 前の とか 元 は付けない」とあった。なるほど言われてみればそうかもしれない。 そこで僕なりに考察してみた。 離婚の場合、現時点での関わりは薄くもしくは無く、何処かで別の人生を送っているから元と付ける必要がある。しかし死別の場合、妻・夫として物質的存在を失ったので現時点での立場も継続されるのだ。
と考えると、僕にとって毬音は未だに嫁さんだが、毬音にとって僕は 元旦那 になるのか。 これはかなり寂し。 しかしそれで毬音があの世で幸せで居られのなら、それでヨシ。たとえ僕が泣いていようと、僕に囚われず自由で居てもらいたい。
夜の珊内でひとり。すぐそこにマリオンが待っ家が無い現実は、あまりに厳しい。やはり今夜札幌に帰る。
2006/05/16 (Tue) 21:11

 ●●●  ギグ@ロンド
ギグ@ロンド
毎月定例の家から徒歩6分の店・ロンドでのギグ。しかし今月はいつもより1週早い。何度やってもここでの演奏は楽しい。自由度が高いから自分の思った事が出来る。それは他のメンバーの度量にもかかっていて信頼できているからだ。そんな演奏が出来ると毬音も喜ぶからことさら嬉しくなるのだ。 昨日はススキノの店で演奏したが、その店のアルバイトの若い女の子が僕と毬音の事情を知っているので今では黙っていても毬音にビールを出してくれるのだが、昨日はイベントで忙しく毬音のビールまで手が回らなかった。しかし僕の演奏中に彼女がカウンターの中からビールの入ったグラスを高く持ち上げ「奥さんに!」と僕に合図してくれた。本当に気がつく優しい娘だ。
今日のロンドは先月結構な客入りとうって変わり5人だけ。しかし演奏は熱い。初めて見たお客さんから「貴方のドラムならもっと名が知れ渡ってもおかしくないのに・・」と言ってもらえ横で店のマスターも頷いてくれていた。実にありがたい言葉だ。でも今出している音は毬音の力添えあっての音。その評価は僕と毬音への評価なのだ。 聴いてくれる人達、共演者、そして毬音を温かく見守ってくれる方々、そして毬音に感謝の日々なのだ。
2006/05/13 (Sat) 23:53

 ●●●  辛い春
辛い春
う〜んやっぱりこの時期は辛い。 札幌で暮していることがせめてもの救いだろう。そしてライブで演奏できている事も大きい。今日は風が強くて満開手前の桜がヒラヒラと飛んでいた。毬音にも桜を見せたくて連れ出し散歩した。去年の桜は北海道では見れなくて大阪へ向かう列車の窓から新潟あたりの満開の桜を眺めた。いかん、いかん。また去年を思い出している。毬音への思いで辛くなるのは波があるようだ。それは自分でコントロールがつくものではないが、辛い波が来た時はただひたすら耐えるしかない。今月も後半になれば連日のようにライブが入っているから毬音にいっぱい音を届けられる。それだけで安心できるだろう。 インターネットで仕事を探してみても、3月あたりから比べるとかなり減っている。新卒の就業者で仕事の口が埋まったのだろう。地道に探すしかない。でも僕には毬音がついているから大丈夫なのだ。 今夜はこんなコーヒーを飲む。
2006/05/11 (Thu) 23:46

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