1980年10月5日、僕の2番目の父が逝去した。あれから28年。
もちろん毬音との面識も無いが、今は同じ世界にいるのだから、僕より親しくなっているのかもしれない。
28年前の父の葬儀の時、僕の実家は千葉にあったのだが、金木犀の甘く強い香りが辺りに漂っていた。それから金木犀の香りで父の命日を思い出していたが、今住む北海道には金木犀が生息しない。なので父の命日を知らせてくれるものは携帯電話に記憶させたカレンダーからのお知らせで知る事になる。我ながら情けないものだ。
父はよく甘いものをひそかに買って食べていたのを覚えている。だから今日はみたらし団子を買ってきた。 昔は父が買ってきた甘味物をこっそり盗み食いしていたものだった。
そんな事を思い出しながら、福岡に住む仕事仲間とメッセンジャーで連絡w取りながら大宰府の話を出した。すると僕の意識はいきなり大好物の梅が枝餅に飛んだ。 父のみたらし団子から引き出された深層の欲求だったのだろう。そのままネットで梅が枝餅を探し、即効でネット注文してしまった。 何日後かに商品代より送料が高い梅が枝餅が届く。
今の僕の家には父の遺影も写真もない。なので毬音の祭壇を借り「仲良く食べてちょうだいね!」とお供えする。
毬音はそれほど甘いものが好きではなかったが、シュークリームと昔ながらの板チョコはよく買っていた。今日は父の命日なので、毬音にはみたらし団子で我慢してもらおう。