昨晩、マンダラ2リハーサル開始前に、ベースの丸山氏から、川村カオリさんが永眠された話を聞きました。
リハーサル中は、自分のやるべきことで精一杯だったため、上記内容をあまりリアルに感じとれないままに時間が過ぎましたが、今朝目が覚めてから、川村さんの訃報を改めて見た中で、言葉にならない悲しさと複雑な思いがこみ上げてきました。
思いだすこと、私が川村さんの癌再発の内容を耳にしたのが
昨年の10月2日だったこと、今でも鮮明に覚えております。
当時、出勤する前の目覚ましTVで話題となっておりました。
その後、すぐ勤務先のPCから、本人によるブログを拝見し、その日以来時々、川村さんは元気かどうか気になるようになっておりました。
日常の中で、生活するだけでも抱えきれない悩みや問題が生じますが、その多くは、「明日以降も人生が続く」ことが前提、先々の事(未来)を予測する上で、生じる悩みや苦しみだと思います。少なくとも私はそうです。
何気ない生活の中で起こる問題は、
「生きるか、死ぬか」→本当にこの境目を目の当たりにした時、私が抱える多くは、生命が継続できる上で、安定を感じているからこそ生じる悩みでなのであること、
川村さんの訃報までの今日、そういったことを考えながら過ごしておりました。
だから健康上問題なく過ごしている中で起こっている現実に対しては、今時点でどんなに苦しくても、健康でいる限り逃げないで取り組んでいく義務があると、痛感させられます。
そういった思いの中、川村さんのブログを読み返し、改めて思うことは
人間が生きる根本の本質、本当に生きる上で大事なことは、あらゆる場面での立ち位置がギリギリになったときに=「生死」という最大のテーマを目の前にして、はじめて気づかされることが多く、その実態は非常にシンプルでなもなのだ、と、川村さんの命削った活動の数々で、微量ではありますが、強く感じさせられました。
大事なことのポイントは、「生き続けたい」希望以外の欲を全て排除した時にしか見えないのかもしれません。
生き続けられることが当たり前の上に存在する欲が渦巻いているうちは、人はなかなか他者に対して本当の意味で優しくなれないし、自分の欲望だけで精一杯になってしまうのもなのだと、自分自身を見つめるだけでも、痛感させられました。
上記のようなことを思い巡らせながらも、もう一つ同時に気がかりなのが、やはり、残された愛娘ルチアさんです。
愛娘ルチアさんは、若干7歳とのことです。
川村さんが昨年1月、再発という現実を目の前にした当時、
川村さん自身、愛娘との未来をどう感じていたのか、親として当然子供の未来と一緒に生きて行きたい思いは強かったはずですし、同時に過ごせなくなった時のことも考えると、言葉を超えて居ても立ってもいられない思いでいっぱいだったのではないかと、想像できます。
愛娘のルチアさんも、お母様の現実含め大変な試練を現実とし、今後生きていかなければなりません。
これは、自分の経験からの実感したことですが・・・・
人間が様々な困難に打ち勝っていく原動力の一つに、積み重なった親子の間の関わり、思い出等、影響力が大きいこと、この歳になって実感させられます。
よって、自分と親との関わりを念頭にルチアさんのことを考えると、幼い時期からの大試練、言葉の範囲を超えて、ただただ涙がこみ上げてきます。
当分の間、ルチアさんは
小さな体では受け止めきれないほどの多くの悲しみを実感しながら、大人への道をたどっていかなければなりませんが、数多く生じる自分との悲しみから逃げずに、それらと取り組んでいくことで、その分(いや、それ以上に)他者の気持ちを感じ取れる、先見の目をもった人間になっていくはすだ、と、願っております。
その能力こそ、ルチアさんが抱える悲しみを乗り越えていくための原動力になる、と思っております。
自分の悲しみが、他者の気持ちに対する洞察力と優しさに還元できるような人生を送れるよう、周りの大人もルチアさんに対して、大事に接していかなければならないと、思います。
いうまでもなく、私の立場から直接関わることはできませんが、願うことが許されるのであれば、遥か遠い存在ではありますが、ルチアさんの成長、影ながら見守らせていただきたい思いでいっぱいです。
「しっぽっぽ!」を長年みていただいている方にとって、
「エンターテインメント内容を日記に採り上げること自体、非常に珍しい」
と思っている方、多いのではないかと思いますし、自分でも世間の内容を話題にあげることを、長年控えてまいりましたが、川村カオリさんを通してこの9ヶ月様々なことを考えさせられ、私自身にとっても影響力が大きかったこともあり、この場を借りまして、自分の思いを書かせていただきました。ご了承ください。
以上、長くなりましたが、最後に
よく一般でいわれる
「天国でゆっくりお休みください」「天国から見守ってください」等の、「天国」や「見守る」こと自体、本当に存在することなのか・・・こればっかりは、生き続けている限り解明できない永遠のテーマでありますが、
今日だけは「ある」ことを前提に、書かせてください。
川村様、安らかにお眠りください。そして、ルチアさんはじめ、川村様
の大事にしてきた方々に至るまで、今後、それぞれが希望を持って生き続けていかれるよう、天国から見守っていてください。
心より、ご冥福をお祈りいたします。