先日のコンサート終了後、いつものように観てくださった皆さんと握手をさせてもらいながらお見送りしている時、僕より少し年長と思しき女性が神妙な口調で話しかけてこられた。
「後で少しお話しをさせていただきたいのですが??」
「はい…いいですよ」。
まだ下がりきってないテンションの僕は、狙った位置よりやや甲高い声で答えた。
「堀内さん、お元気になられて本当に良かったですね」。
ゆっくりとした静かな口調でその方が声をかけてこられたのは、一頻り人並みが途絶えて一瞬の間が有って、ふ〜っと1つ息を突いた直後だった。
「はい…お陰様でこんなに元気になりました」。
今度はやや意識的にテンションを上げて元気に答えた。
「こんな話を堀内さんにするべきではないことは百も承知なのですが、どうしても彼女のためにお話しさせていただきたくて……」。
「いやいや…全然大丈夫ですよ…どうぞ何でも話してください」。
一瞬の間にどれだけのケースを予想したかは今となっては覚えていない。
「実は知人が堀内さんと同じ病気で・・・・・」。
「そうなんですか!!」
「それでね、堀内さんが見事に復帰して明るくがんばっておられる姿にとても元気をいただいて「佳さんを見てたら私も絶対に治る気がする!」って口癖のように言いながら抗がん剤治療を乗り切って見事緩解までこぎ着けたんですけど・・・・・」
「ええ? ダメだったんですか??」
「はい…再発を告げられてからはほんとにあっという間で・・・・・」。
語尾が聞き取れないほど、彼女の声は涙で曇った。
その方が亡くなられたのは今年の1月だったという。
「再発するとほんと早いんですよね……」。
僕の声も彼女に聞き取れたかどうかは解らない。
「彼女は去年抗がん剤の副作用に苦しみながら「こんなにきつい中で佳さんはあのブログを更新したり、みんなに元気な声を聞かせてくれてたんだね」って言ってました」。
「・・・・・」。
もう何も言えず、ただその人の手を強く握りしめた。
僕が生きることで誰かに少しでも元気をあげられたことは僕にとってこの上なく幸せなことだけど、「私も佳さんのように元気に生きられるんだ」って、ただひたすら信じて信じて信じて頑張った彼女のことを思うと、とてもいたたまれない。
そのコンサートからはもう1週間が過ぎた今でも、思い出すと涙が止まらなくなる。
なんで? どうして??
これを書いている今も次から次へと涙があふれてくる。
じつはこのことは日記には書かずにおこうと思ってた。
しかし昨日思いがけず或方のお母様の葬儀告別式に参列することとなり、両親のそれ以来久々に魂の旅立ちを見送る現場に立ち会った時、思わずドッとあふれてきたものをハンカチで抑えながら「やはり書かせてもらおう」と思い直した。
そして笑顔で生きる僕を見て雄雄しく人生を全うされたという人に報いるためにも、改めて元気に生きなければと思う。
さて、明日は高知県黒潮町でのコンサート♪
またパワー全開で唄ってこよう♪