最近韓国の若者の間で「ニッポンフィール」という文化が流行っているという話題が、今朝のNHKニュースで取り上げられていた。
「ニッポンフィール」とは、日本語の「にっぽん」と英語の"feel(感じる)"を組み合わせた造語で、韓国語で日本を表す「イルボン」ではなく、あえて「ニッポン」と発音しているとのこと!!
大規模ショッピングモールには日本風のオシャレな店が並び、美容室でも日本風のシャギー(毛先を切り揃えないカット)の注文が激増し、カラオケでは「雪の花」などを日本語で熱唱する若者が多いという!!
政治面の関係はぎくしゃくしていても、お互いの文化を理解し合うことで、少しずつ関係が良くなっていくのかもしれないな…なんて、ちょっと嬉しくなりながら続きを観てると……!!
「この美容室も接客は客より低い視線で日本風!」というアナウンスと共に、数人の従業員の「いらっしゃいやせぃ〜(微妙な発音のニュアンスが文字では伝えられないのが歯がゆいけど)」という素っ頓狂な叫び声が聞こえてきた。
こっこれが日本風だって??
本気で腹が立った。
車の内外でガラス越しに会話をするガソリンスタンドから始まったのであろうあの大声での挨拶!!
それが丁寧で気持ちの良い接待だと勘違いし、TPOも考慮せずにマニュアル化している居酒屋チェーンのアホな経営者達にもそうだけど、それを「日本風」と大まじめにしゃべる公共放送の記者にも大いに落胆した。
その風景をOAするのなら、せめて「最近のマニュアル化された日本の接客までが真似をされている…」と憂えてほしかった。
古来日本人は、心から自然に湧き出す感謝の気持ちを、謙虚さとゆかしさを持って、態度や言葉で相手に伝えてきたはず!!
だいたい接客をマニュアル化するなんて、そのことそれ自体「日本らしい」とは言えないだろう!!
例えば、美味いものでも食ってゆっくり飲もうと居酒屋に入るなり、思わず震え上がるほどの大声で「いらっしゃいませぃ〜!」と一斉にがなり立てられ、料理を注文したらしたで、「ご注文いただきやした〜!」「あ〜りがとうございま〜す!!」と、従業員全員が全く心の籠もらない狂ったようなハイテンションの大声で怒鳴りまくる!!
料理や酒の味を楽しみながら、静かに飲んだり話したりしてる客にとってはえらい迷惑だし、突然飛んでくる耳を劈くような大声は、自律神経やホルモン系に大きなストレスさえ与えるはず。
全てにおいてリズムや勢いを重んずるのが最近の傾向なのかもしれないけど、あくまでも接客は人間同士のコミュニケーションであって、人間の心模様は、一人一人また日々変わるものなのだから、相手の表情や雰囲気を見て、ある程度の心模様を理解し、それに応じた対応をするのは、接客に限らず、人間関係の基本中の基本なはず
幼い頃から強い刺激をばらまき続けるテレビ付けで、温もりや痛みを感じ合う人間関係をほとんど知らず、ヘッドホンステレオの大音量で難聴気味になってる若者達の五感には、もはや微妙な心の動きを最小限の言葉と表情で解り合うなどという感性を求めるのは無理なんだろうか??
もちろん「マニュアル化」を全面否定する気など全く無くて、むしろマニュアル化した方が効率的な場合も多いことくらいは僕も解ってるつもり。
ただ、「接客」という人間関係をマニュアル化しないといけなくなってる現状に改めて溜息が出たし、それを外国で真似されてることに全く問題意識を持てないジャーナリズムに対して、僕は久しぶりに本気で怒った。
あっ、くれぐれも誤解の無いようにあえて加筆するけど、
決して「我が国の恥を真似されてるのに…」などという妙なナショナリズムなどがベースで怒ったわけじゃなくて、何もかもマニュアルにしないとまともに回らなくなりつつある社会に対して、全く問題意識を持たずにサラッと流してしまうジャーナリズムの変質が嫌だっただけで……!
まぁ最大限好意的に解釈して、取材&解説者の主観をあえて省き、視聴者の判断に委ねたと思えば少しは許せるかな!!
とにかく、現代人が微妙な刺激に対して極めて知覚鈍麻になってるっていう事実を、僕達大人も含めて、一人一人が真剣に考えて、僅かな音・光・匂い・味・そして大切な人の心の揺れなどに、ちゃんと反応できるように努力しないとね。