まだ信じられない。
それほどに急な旅立ちだった。
まだ悲しみすら来ない。
それほどに唐突な訃報だった。
「俺はほんまに幸せ者じゃなー…ありがとう! ありがとう!」と何度も何度も繰り返し言いながら、握手の力が緩みそうになると何度も何度も握り直していたあの日から、たった9日しか経っていない昨日、彼は天に召されたという。
はっきりとこの手に残る彼の手の温もり。
いくつも交わした約束を一つも果たさずに旅立ったなんて!!
いやそれより何より、あの周ちゃんが、この世の何処にも居なくなるなんて、そんなこと信じられるわけがない!!
できることなら、美酒に酔いしれて男泣きする周ちゃんと、もう一度一緒に飲み明かしたかった。
今夜は久々に親父の木剣を側に置いて、周ちゃんに貰った船徳利を据えて、ゆっくり剣豪と語ろう。
ありがとう周ちゃん。