Que Sera Sera |
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深い悲しみの底に安らぎが在る。諦めの彼方に優しく包む白い闇が在る。泡のように蒸発する、両手から背から重かったものがかつての悲しみのある場所へ向かって消えていった。諦念は私の眼を閉ざし、自由の闇へ放り投げ。漂い、延々と夢を見た。眼はもう二度と開かれない。これでいいんだ。全ての痛みはこのためにあった。もう手の届かないあの地をこの星を離れて、遠く、遠く。
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2015/12/19 (Sat) 1:28
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秋の、風にカラカラ転がる干からびた葉を見ては泣いていた。春の、チラチラ舞う桜の花びらを見ては泣いていた。夏の、白い毛皮に着いた黒い猫の血を見ては笑っていた。冬は、何も覚えていないんだ。今まで何度の冬があったのかも分からない。真っ白で、眩しくて白紙なんだ。
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2015/12/10 (Thu) 4:16
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魚
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どちらが上なのかどちらが下なのか示して見せてよ、私はわからない。いっそのこと水の中へ飛び込んで海へ。魚になって窓の外。みんなの足元より底へ。わずかな光すらない世界へと。魚は痛みを知らない、きっと楽になれるだろう。エラがあればこんな苦しい呼吸も少しは。
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2015/10/19 (Mon) 17:40
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何晩眠れない孤独な夜を過ごしてきただろう。静まり返って、番組もおわる。だから音楽を流して、ずっと絵を描いてる。何度、誰もが眠っている朝の薄暗い空を窓から見ただろう。空気は冷たくて、まだ鳥も眠ってる。何故眠らないのか何故眠れないのかなんて知らない。ただ長い退屈な時間は流れ続け、私は筆を洗って次の色を探してる。
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2015/09/10 (Thu) 23:36
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問うばかり
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何も知らない、自分が誰なのかすら。たくさんの人影、過ぎ去る。私の母国はここじゃないし、私はここにはいない。視界には霧のようなものがいっぱい。なんだかよく見えない。強制的に捨て去らされる意志、もう形が分からない。暗く沈んでいく、すべてを忘れていく。もう模索することも諦めようとしているのを必死で鞭打つ。書かなければ、描かなければ、私は壊れるだろう。止めてはならない、止めることができない。意味もなく、そう、意味はないけど必要だから。なんでこんなになってしまったんだろうと思う。
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2015/07/15 (Wed) 17:45
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