曇り空の不全感。止まない耳ざわりな音。雨は降らないのか。赤い水滴を舐めて。夕暮れの静かな道路を彷徨う。その時は何時来るのか。茜色の砂浜。空は夜を抱いている。ザラザラの砂を掻き集めたら。赤い空に撒く。見えているのか分からない瞳で、夕日の色を確かめた。汚い詩が聞きたくて。何も無い世界に色を垂らした。濁った目は更に勢いを増して。混沌の闇に包まれる前にやっておかなければいけないことがある。綺麗過ぎるこの世は劣等感を恐怖に差し替えた。泣いてばかりいた。誰も助けてはくれない。泣いてばかりいた。誰もがバラバラで、一つになどなりはしない。悪夢のような日々は過ぎ去って。風化して記憶の果てに消えてった。助けてくれたのはいつでも自分だけで。それは当たり前のことで。過去が闇の中へと手を招いてる。歪んだ鏡に私は映らなかった。そいつは未来か。風に揺れるススキの葉が。体中を傷付けていく。ちの雨が降る。誰も望んでなんかいない。永遠に生き長らえることを。

言葉には出来ない何か。それがもっとも大切な何かかもしれない。人間だから、人間だから。色々些細なことに埋もれて探しても見つからなくなってしまった。主体性を失くした誰かさんは。答えを選ぶのに戸惑っている。何時までも何時までも迷っていて。心が揺らいで仕方ない。不安定な心は不安定な思考を生み出して。いつでも答えはころころ変わって焦点が定まらない。そんな日々が続くばかり。今日はあれで、明日はこれで。明後日はそれ。さっきはあっちで、今はそっちで。あとはこっち。何を経験しても満たされない。欲張りな懐はブラックホールよりも深くて。いろんな世界を知りたかったから。いろんな環境に自分を置いたら何処かに自分を忘れて来ちゃったようだった。いつも人形みたいに遠くを見ていて。頭の中は錯乱していて。自分が誰で何をしているのか分からない。そんな時間が滞りなく流れていった。ちんたらちんたらつまらない時間が…。くだらなく虚しく。

満たされない。君と私は満たされなかった。パズルのような心のピースがあちこち欠けて。求めた答えは何重にも重なって見える。どれが何処のピースだか分からない。穴だらけの心を抱いて歩いてる。無防備にもまっすぐに生きている。自分が誰だか分からないまま過ごしてる。答えは自分の中にあるとも知らずにそんなすぐ近くのことでさえも見えなくなってる。パズルのピースがそこら中に散らばっている。その中心に立っている。沢山の答えの中に立っている。どれが自分のピースだか分からない。パズルなんてもう飽きた。

悲しみの海を超えてまた振り出しを歩いてる。気怠い朝に目覚める。延々と終らない螺旋状の階段を降りていくように。堕落の一途をたどり。それを許す。何かが既に終っている。取り返しの付かないことならもう沢山してきた。人生に希望を持つ事を諦めてしまいそうになっている。すきあらばこの世から去ろうと。孤独と死を重ねる。それが最後の幸せだと思う。

格好付けて難しい単語並べても、本当の意味を知らないから伝えたい想いは伝わらない。理屈っぽいってよく言われる。自分でもその通りだと思う。言葉は便利だよねまるで何かの呪文のように人の考えを書き替えてしまうものだから。こんなところでこんなもの書いてるから理屈っぽいって言われるのかも知れない。言葉で人を説得する様なんかまさに何かの魔術のようだ。理屈なんていくらでも出てくる。要はただの言い訳なんだから。でも説得力のある言い訳を出来ると人よりも少しだけ得をする。人間は五感に頼りすぎ。だからなんだと言うわけじゃないのだけれど。想像の羽根を広げるのも大事。人の事言えた立場じゃないけども。自分の大好きな世界をいつも心の中に、そこでいくらでも遊べるように。少なくとも私はそうなんだ。きっと生まれる世界を間違えたのかもしれない。望まれて初めて望まれることの幸せを知る。眠れ無くなって初めて眠る事の大切さを知った。失くして初めてそれの必要さをしった。手遅れだったけど、もういい。私は望む。色々なものを。だから苦しい。人間なんてそんなもん。自分だけ特別なんて思わない。皆同じこと考えてる。つまらないけ
どそれが現実。リアルは何処までもつまらない。