Que Sera Sera |
タマゴ
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虚無な時間か過ぎていく記憶も残せないこのまま死ぬのだと思った。現実か夢か分からないところで瞬きをすると巨大な目をした彼女が、横たわる私を覗き込んでいる。二階の窓から外へふわりと飛び降りたのはカモメが巣を繰り広げる卵が無数に転がる草原。そこに居る研究者はその仕事が嫌いなのだらしい。瞬きををすると必ず彼女が私を覗き込んでいる。二回目の瞬きをして、怖くて見れなかった彼女の顔を確かに見た。顔の3分の1位の大きさの瞳はかわいいじゃないか。そう言うと照れる、内気なんだらしい。また瞬きをした、部屋の壁が消えていてその向こうには海が広がっている。綺麗だと、思った。教室には昔の友達が昔のままの姿で、その頃のように遊びまわる。私は知っている。それを彼らに知らせたくてでも彼らは私の記憶の影だという事までは気が回らなかった。知らせたところでなんの意味もない。1人親しかった友人に必死に語る誰も信じてくれない。ならばと窓を開けそこから飛び降りた。もちろん落ちたりはしない、これが夢だと知っている。
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2015/04/03 (Fri) 13:09
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有るはずのものが無い
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終わらないし始まらない。暗くもないし明るくもない。かといって程よい訳でもない。怖いし怖くない。そこに有るのに無いし、見えてるのに何も見えない。アレは何だ?延々と続くクエスチョンマークの終りに有るのは何処までも続くクエスチョンマーク。何がどうなったんだ。何も分からないし何もかもが記憶の向こうの方に。君が誰なのかあなたが誰なのか彼が誰なのか私は知っているけど、私は一体誰か。形のない影だけがそこら中に突っ立っていて。上に落ちているのか下に落ちているのか右も左も分からない。何か大きな誰かにくっ付いて取り込まれてまた離れて。証明など出来ない出来ないだって、不完全性定理。
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2015/04/01 (Wed) 23:09
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上へ
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何を忘れたのか忘れた。忘れた事も忘れてた。思い出さなければならないんだっけ。記憶が掴めない。誰かが手放せと言う。誰だったかな。色のついた影しか無くて、形が無い。苦しかった気もするし、楽しかった気もする。人の影がたくさんあって、焦げてて。誰かの手が伸びてくる、顔は無いよく見えない。周りは白くて、光が何もかもをかき消して。小さく風が流れてて。記憶はどんどん白くなっていくし、とても暖かくて懐かしくて泣きそうになる。何か思い出さなければならなかった気がするけどなんでだったか。私が何かと繋がる、引っ張られる吸い込まれる。あれが何だか分からないのだけど、分かる必要があるのか。いろいろ知っていた筈だけど、もう要らないんじゃ無いかな。力が入らない、私がとても軽い。何だったかな。何だったっけ。思い出さなきゃいけないかどうか分からない。
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2015/03/24 (Tue) 20:22
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上へ
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何か大きな物が記憶から抜け落ちていく。何処かへ帰らなくてはならない気がして、誰かが呼んでいるような気がして。此処は私の居場所ではないのを思い出して。懐かしい見た事のない場所を覚えているのにそこが何処に在るのか分からない。ただそこはとても遠い場所。一度行ったらもう生きては帰れない場所。呼ぶ声はどんどん鮮明になって、気がつくと私はその声がする方へ向かっていて。だんだんこの世界に違和感を感じてく。見慣れた此処が何処だったのか思い出せなくなって。帰らなきゃ、帰らなきゃと焦る。何処かへ吸い込まれていくような、そんな感覚に襲われて。でもその向こうに、探してる場所があるような気がして。私は疲れてその場所を心の底から求めてるけど。でも何だかさみしい。元の場所に戻ろうとしてももう体に力が入らない。ずっとずっと引っ張られていく。何処へ行くのだろう。何処から来たのだろう。明日はくるのか。今とは何か。
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2015/03/24 (Tue) 20:20
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流れる
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何も無い。なーんにも無い。光も。暗闇も。明日も。今も。音もしない。寒くも無い暖かくも。地面もない。私は誰なのか。何かを手に持っていた様な気もするけど。上と下を知っていた様な気もするけど。ただただずっと、何処かへ吸い込まれる。何も分からなくなっていく、忘れていく。覚えているのは知らない場所、懐かしい場所。そこに向かっているような気がする、分からない。何だったか、思い出せない。何かが、終わったんじゃないかなとだけ、感じてる。ずっと呼んでた、誰かの声が鮮明になる。あなたは誰。眠くて仕方ない。あなたは…誰?何かが遠くなっていく、もう見えない。少し、さみしい。
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2015/03/23 (Mon) 23:11
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today : 8 |