穴が。胸に穴が。空洞が、開いて。息が出来ない。軽い真空間の中ででも。もがいているような。そんな感覚。声と身体と呼吸に力が入らない。喋れない。口ばかりぱくぱくとして。声が息が切れる。倒れてしまうまでは。自分を褒められやしない。動き続ける。いくら苦しくても。体と思考を切り離して。身体は操り人形のよう。頭の中で思考が彷徨う。

いつもなんだいつも…。実家と下宿を行き来して。下宿へ戻るたび。孤独に飲み込まれる。抗えない強烈な寂しさと虚しさが。心を殺す。とても疲れた。何だか疲れ切ってしまった。何処に有るか分からないけど。有るべき所に帰りたい。私の家は何処にある。

空を渡るよあの夕日が落ち切るまえに。無い家探して彷徨うよ。あぁどれだけ泣いても悪い夢はさめないよ。赤黒い白い闇に呑まれて朽ち果てるのだ。誰も手を差し出してはくれない。自らの意思と体で這い出すほかないのか。ゆめを見ることを許して下さい。私の叶わぬ願いを諦めて。終らない終りが今やって来ている。とても不毛な物語。バッドエンド

私は幸せにはなれない。私は楽になんか生きれない。何故ならそれは。自らがそのことを許さないから。

来年。来年の今頃。私は笑っているだろうか。幸せの意味を理解して。不幸の意味も理解して。自分の存在を許して。周りの存在も許して。私は生きていけてるだろうか。幸せに楽しく生きることを許されてるだろうか。人間として生き続けることを許されているだろうか。