「鎌倉で北斎を見た」
「神奈川沖浪裏」の構図で、大蛇の爪のような大波に飲み込まれそうな小舟を描いた「葛飾北斎」の絵はいいねえ。それに加えて、北斎の肉筆画の蒐集で有名な「氏家コレクション」が出品展示されるというので鎌倉の「鶴岡八幡宮」まで車を飛ばした。大鳥居の太鼓橋を抜けるとすれ違う人は外国人観光客ばかりで、黒い制服姿の中学生や高校生が修学旅行に来ていて隅の方に固まっているよ。人混みを外れて静かな森の中の「鎌倉国宝館」に入館した。子丑寅の名のついた「十二神将」や木造の五輪の塔が常設展示されて、その半分が特別展「北斎のエナジー」(肉筆浮世絵の殿堂)だった。昨年両国の「すみだ北斎美術館」で見た「神奈川沖」が展示されたほかに、どれも緻密で力強い大きな肉筆画が数十点展示されていて圧倒された。中でも目玉展示の「酔余美人図」は素晴らしく、花魁の髪の毛や指先に見とれてしまった。
玄関前のポスターには白い龍と赤い鳳凰が対峙しているすさまじい構図が描かれていて、それが見たいと思って来たのだけれど残念ながら前期だけで終わっていた。長野県小布施町から借りた「祭屋台天井絵」で、町内の自治会が所蔵しているものだった。私は昔高校の修学旅行だったか、「小布施の栗」で有名な長野県小布施町を訪れたことがある。町の「岩松院」には北斎の「八方睨み鳳凰図」が本堂の天井に描かれていて、それを畳に寝転がって見上げたことを思い出す。江戸時代末期の1844年、北斎は84才で小布施に招かれ画業に専念し町の祭屋台の天井画も描いているとは知らなかった。江戸では娘のお栄に支えられて描いたといわれ90才まで長生きした・・・
23日のJTはU.S. college presidents unite against Trump's higher education policies (トランプの大学教育介入反対!アメリカの大学学長たちが団結!)が興味深い。名門ハーバード大が「政府の介入は大学独立の脅威となっている」と声明を発表したら、全米の200以上の大学学長たちも共同声明に署名したという。プリンストン、ブラウン、コロンビアなど「アイビーリーグ」と言われる超名門もハワイ、コネチカットもトランプ政権に批判の声を上げた。"We are open to constructive reform and do not oppose legitimate government oversight," the statement said. "However, we must oppose undue government intrusion in the lives of those who learn, live, and work on our campuses." (建設的な改革には賛成だし政府の正当な監督に反対するものではない。しかし、学園で学び生活し働く者たちの生活に政府が不当に介入することには反対せねばならない)と声明は述べた。
国の助成金を減額することでトランプの意図するのは反体制の学生や教職員の排除のようだ。ハーバード大学はボストンの連邦法廷に控訴した。Harvard sued the Trump administration in federal court in Boston, saying the government's pausing or cancelling awarded grants in an attempt to "coerce and control" the country's oldest university was unlawful and an unconstitutional attack on free speech rights.(最古の大学を抑圧し支配するため、国が教育助成金を停止したり廃止することは、言論の自由に対する違法で憲法違反の攻撃である)と述べている。トランプ大統領はさらに、親パレスチナ派の学生たちの排除も目論んでいるようで、全米で6%を占める外国人留学生の帰国が難しくなっている。(再入国できないから)
昨日26日は「英字新聞を読もう」教室の第1回目。会場の「けやきかん」に着いたら受付で、「先生、今日は予約入ってませんよ!」 と。唖然としてよく考えたら、19日に変更した予約を26日に戻すのを忘れていたのだった。何とか予備の小さな部屋をお借りして授業開始。継続の3人と新規の2人でスタートした。 尾上
