御殿場市内はいつまでも路傍の雪が消えないが、除雪車のはたらきで車も人も通行には支障がない。愛車レイチェルで「東山湖」を一回りしてみた。湖岸を真っ白に雪が埋め尽くして、富士山といいコントラストを作っている。今日もおおぜいの人が釣り糸を垂れていた。外気温は0℃に近いけれど、風がないから陽射しに当たれば暖かい・・・。
KI君は前回、「興味深い人間になるには」で始まる英文を読んだ。わずか1パラグラフで6行しかないから掴みにくいけど、最後の長い文も冒頭と同じ趣旨であることがわかればいい。You have to read and discuss and write a good deal before you can fulfill the wonderful opportunity you have to pass from ignorance to knowledge and interestingness. 後半のyou have to passに注意。 you must pass ではないよ。you have の前に関係詞which が省略されているけど、それはhave の目的語だ。passは「自動詞」だから目的語は不要。「無知のレベルから博識とか興味深い人間のレベルまで進むのに、手に入る素晴らしい機会を十分に生かせるようになるまでには、大いに読書をやり人と語り合いそして文をたくさん書かなくてはいけない。」
EC君は、「早稲田大」の和訳「1960年代になって工業国の人間は次第に環境破壊を心配しだした」のほうはよく理解出来ていたよ。しかし「駒沢大」の和訳が今一歩だったね。From the skins of animals men made the parchment used for the pages, ・・make 〜 from 〜は「原料」を表すから「動物の毛皮で羊皮紙を作った。」ということ。後半は「ページ用に使われる〜」とparchment を修飾している。「学力が落ちかけているよ・・」と、今日は少々辛口で警告した。12月頃に持っていた英語力なら楽に解けた問題でつまづいているじゃん。英語・数学は特に、この時期学校の授業やテストの束縛がなくなると同時に「解釈力・計算力」が落ちていく。「前期」そして「後期」に向かってよっぽど自分を律して時間配分していないといけない。とことんやってみよう。
MIさんは今日「比較」の文法と整序問題、英訳をやった。どれもほぼ完璧だった。和訳では「神戸外語大」が少々むずかしかったね。「逐語訳」ができていても日本語としてすんなり頭に入らない和訳になってしまった。The decline of ties with the relatives deprived the wife of much external help which had previously been available to her in the difficult tasks of adjusting to life with a husband. はとても長くて日本語にしては理解しずらいので、一度whichの前で切ったらどうだろう。そこにカンマがあるとしても支障はなさそうだ。前半は「無生物主語の文」を見抜いて、「親類たちとの絆が細くなったので、妻は他からの援助をあまり受けられなくなった。」後半は、「そういう援助は、夫との生活に順応するという困難な仕事で以前は妻の役に立ったのだが。」となる。これは「バツイチ」の風刺?最近の「離婚ばやり」や「家庭崩壊」は、「核家族」nuclear familyの弊害だと筆者はいいたいらしいね。3つの of に注意。1「〜が」2,deprive 人of 物 3,「〜という」
2年生のTA君はIt is 〜 that・・の「強調構文」を勉強した。Paper was not made in southern Europe until about the year 1100. も強調構文に書き換えるとIt was not until about the year 1100 that Paper was made in southern Europe. だから、「ヨーロッパ南部で紙が生産されるようになったのは1100年頃になってからだった。」と訳せるね。前の文も「〜作られなかった・・」という意味ではない。notが直後の「動詞」を否定すると考えてはいけない。「文」を否定して「・・・ということはない。」の意味なんだ。だから否定の「焦点」がuntil〜に当たるわけだ。今日は「倒置構文」を勉強した。 尾上
(追記)今週初め、大都会ニューヨークも首都ワシントンDCも大雪で大変。マンハッタンではバスや地下鉄の交通網がストップし、ブロードウエーにも除雪車が出動し、スタッフの出勤が無理なので劇場街もレストラン街も閉鎖だというニュースを見た。「ニューヨークタイムズ」紙の電子版では28日、日中40°F、夜間31°Fの予想で曇り空。36°Fが氷点0℃だから、摂氏で言えば最高+2℃、最低―2℃だろう。「チョー寒くねー?」
御殿場の我が家の周辺と同じようにきっとカチカチの氷になって、黄色のスクールバスも来ないから生徒たちの登校もできずしばらく学校も閉鎖でしょう。世界一の大都会も自然の猛威にはなすすべなし、らしい。20数名の死者を出したそうだ。
ニューヨークの大災害で思い出すのは2003年8月14日の「大停電」だ。私たち夫婦はブルックリンの長男の家に滞在中で、たまたま隣のニュージャージー州プリンストンに出かけていて、さあマンハッタンに帰ろうとしたら列車が不通との知らせ。しかたなくホテルで一泊し翌朝タクシーで帰った。
普通の「停電」ならPower-cut とか Power-failure というけどこれは Blackout「大停電」と呼ぶほどの規模の大きい災害で、米国北東部・中西部の全域だけでなく、カナダの広い地域にまで及んでいた。その原因というのは、後で判明したのだが発電所の「コンピューター制御ミス」だったそうだからあきれる。ボタン一つで間違ってミサイルが発射され戦争が勃発するという恐ろしい時代だから。
もし長時間にわたって電気が使えなかったら日常生活でどんなに不便を感ずるかは、日本でも5年前に3.11「東日本大震災」の時に経験したよね。静岡県東部は「東京電力」のエリアで、御殿場でも「計画停電」が幾晩もあって暗く寒い夜を経験した。ローソクや懐中電灯がありがたかったね。
10年前に「大停電の夜に」という映画が製作されてビデオで見たことがある。吉川晃司や寺島しのぶが主演していた。毎日時間に追われて忙しい東京の市民がこういう時にどういう風に対応するのか興味深い映画だった。この映画製作のきっかけになったのがその2年前のNYの「大停電」だったそうだ。
その真夏の一日、長男はマンハッタン14丁目の「ユニオン・スクエア」にある総合病院に通院していて、ちょうど帰宅しようと病院を出たところで「大停電」に遭遇した。地下鉄も全く不通だし、「ブルックリン橋」を越えるタクシーもつかまらず弱っていたが、たまたま10丁目に住んでいる私たちの友人夫妻を思い出し、そこまで歩いて行くことができ一泊させていただいて事なきを得た。以前のブログで「日本酒のラベルが評判」でも紹介した方で、デザイナーの悦美さんとビルさんにはとても感謝しきれるものではない。後日のTVや新聞で、「ブルックリン橋」を大群衆が道幅一杯に広がって歩いて帰宅する光景を見たよ。
