箱根宮ノ下の「富士屋ホテル」の前を歩いた。明治11年創業の「嶋写真店」の前を通ったら、ショーウィンドウにいろんな写真が飾ってあった。ジョン・レノンとオノ・ヨーコと息子ショーンの写真はきっと、このホテルに宿泊したときのものだろうね。明治時代のこのあたりの光景を撮った写真も興味深い。このホテルには外人の避暑客がおうぜい訪れたようでこの写真館もおおいに繁盛したのだろう。
その脇の路地の奥に神社が見える。ホテルの赤い欄干とイチョウの黄色い葉のコントラストが美しい。階段を上ってみると「熊野神社」となって「富士屋ホテル」の裏庭に接していた。ここには「チェンバレンの王堂文庫跡」と書いた案内板が写真入りで立っている。英国から招かれた日本古典学者で明治時代初期に「英語古事記」を書いた。日本の言語学研究の先駆けとなった人らしい。ホテル内に自分の蔵書を収める「文庫」を開設したそうだ。明治は面白い・・・。
KI君は前回「完了形」の文法・整序をやった。どれもかなり立派な解答ぶりだったが、「英作文」がまだまだだね。名古屋市立大の「これは私が今までに釣ったうちで一番大きな魚です。」は、文法参考書の付録についている「基本例文集」に必ず載っているThis is the most interesting book I have ever read. とまるで同じじゃないか?名城大の「こんな暑い夏は初めてです。」だって、上の文とおなじ文型に持ち込めば This is the hottest sumer I have ever had. と書けるはず。今からでも遅くはない。学校の行き帰りにでも自前の「暗誦例文集」を片っ端から覚えよう。今日は「受動態」で文法・整序はほぼ完璧だったが「英作文」ではまた「比較構文」を求めてきた。関西学院大の「英語ほど世界で広く使われている言語はありません。」は、No language is used more widely in the world than English.と書ければいいね。
EC君は前回、「科学にとって事実はただの素材にすぎない」を読んだ。下線部訳が難しかったね。 A collection of facts is not science any more than a dictionary is poetry. が「鯨の公式」A whale is no more a fish than a horse. と同じであることに気がつかなかったね。not any はnoに相当するから。「事実の寄せ集めでは科学にならないのは辞書が詩にはならないのと同じだ。」接続詞than(〜とくらべて)の後が明瞭な「たとえ」になることを忘れないで。今日は「受動態」をやって整序問題は満点だった。
三島教室のOH君が参加した。今日は「時・条件」の構文を勉強した。No sooner 〜than ・・(〜するとすぐに、・・した)は Hardly 〜when・・と言い換えてもOKだ。The first time SV (初めて〜したときに)とか、The moment SV (〜するとすぐに)のような、特殊な接続詞にも要注意。OH君、先週受験した関西外語大にひとつ合格したと報告あり。とりあえずよかったね。しかしまだまだ気を抜かずに英語の勉強を続けよう。大学の専門が英語ならなおさらだ。
MIさんは鹿児島大の自由作文で「大学で何をしたいと考えていますか?」をやってみた。70語程度だから英文が3つ、4つくらいでまとめるとい。面接のような要領で、「私は・・が得意なので、貴大学に合格したら・・を勉強したい。卒業後は・・の仕事につきたい。」と書けばいい。和訳では聖心女子大の「読書はかけがえのない宝物」がほぼ完璧だった。熊本大の It(=The study habit ) requires a natural desire to learn. (勉強の習慣には生来の学習意欲が必要だ。)で、natural の意味がわかりにくかったね。Few (people) actually do accomplish them. は「こういう態度を実際に身につけている人はほとんどいない。」もしno people とかnoneが主語だったら「・・する人はだれもいない」と訳すように、日本語では「数量詞」を最後に表現するほうがいい。There are few people who ・・のように言い換えるとわかりやすい。
2年生のTA君は前回、第5文型SVOCに関係の英文和訳をやった。新潟大の問題が特に難しかったね。preferA to be〜 はlikeやwantと同じように。「Aが〜であってほしい」の意味。to不定詞は名詞的用法でI want you to be happier. と同じ働きだ。whereや whatが疑問詞の「どこ・なに」なのか、関係詞の「場所・物」なのかは慎重に判断してほしい。前にある動詞がaskだったら疑問詞だよね。今日は「比較級の構文」を勉強した。下線部訳でFresh water is the most precious and finite resource of our planet. で変な訳になってしまったね。A and A’ や「andの後を見よ」を思い出すと、ここでは形容詞のfiniteが直前のpreciousと並列していることがわかる。「新鮮な水は地球のもっとも貴重なもっとも有限の資源である。」 尾上
(追記)家内を乗せて週2回、箱根リハビリ病院に通っている。リハビリを受けている間の1時間少々の合間に付近の山道を歩いている。ポーラ美術館のある「小塚山」のあたりは箱根の山でも「ひめしゃら」の広大な林に囲まれて十分楽しい散歩道だ。古くからある別荘地で明治大学や京都外語大の山荘の前の道ももみじの銘木に囲まれてとても美しかった。
紅葉の季節は短くてすぐに枯葉が風に舞い上がる時期になった。紅葉を追いかけて「早川」の渓谷に沿って国道を少しずつ下っていくことにした。病院前の「小塚橋」から「紅葉谷」まで下って振り返ると「小塚山」の全景を仰ぎ見ることができる。「春山下」から「板里」のバス停までの道も赤や黄色に色づいた木々の合間から早川の渓流が見下ろせる。車を運転している人にはわからない楽しみだ。帰りのバスは5分も待たないうちにやってきた。
次の日には「板里」のバス停から国道をはずれ、渓流まで下りていって「宮城野」まで川沿いに歩いた。このあたりは古い桜並木とルアー釣りで人気がある観光地だ。立ち寄りの「勘太郎の湯」にはむかし何度も入ったなあ。ここから「明星ケ岳」が間近に望める。土地の青年団がお盆の頃、山頂近くまでかついであげた竹の束を燃やして「大文字」を灯すので有名だ。
そして今回は「宮城野」に車を停めて出発した。「宮城野橋」を渡ると今度は早川が左手に変わってさらに深い渓谷をなしていく。渓流の随所に堰がもうけてあって、ちょっとした滝のようにざーざーと聞こえるのは楽しい。右手の急峻な斜面に時折滝が現れる。細く長い「白鷺の滝」は優雅で美しい。このあたりを「木賀」と呼んで景勝地だ。かなりの急斜面を切り開いたので国道は「桟(かけはし)」で通過する。
「湯滝温泉・源泉地」まできた。黒いタンクが3本並んでいる。案内板が立っていて「ベルツの別荘跡」とある。ベルツ・・?建物は跡形もないが解説に添えられた写真はあの「温泉治療」で有名なドイツ人医師ベルツ博士だ。今でも女性には肌荒れ用の「ベルツ水」で知られる。明治の文明開化の頃、東大の医学部教授に招かれて、日本人女性と結婚しこの箱根や草津温泉が気に入って何度も足を伸ばして別荘も持っていたらしい。「全山中でもっともいい場所」と、温泉が湧いていたこの場所に別荘を建てたのだろう。眼前の渓谷は錦織の大パノラマ。
いくつか昔の別荘のあとを眺めながらさらに歩いて行くと「底倉」に着いた。「太閤の石風呂」で有名だ。秀吉の「小田原攻め」の時、一行はここに野営して疲れや傷をいやした。支流「蛇骨川」にかかる「八千代橋」からその石風呂が望める。ここにも新しい立ち寄り湯「てのゆ」があった。まだ入ったことはない。あと2〜300mで「宮ノ下」の三叉路で国道1号線と交差するが、病院に戻る時間が来た。ここを今日の終点としよう。バスの便がとてもよく、1時間に5本もあるから待つ間もなく帰りのバスに乗れたよ。









