高校英語UG会 三島・裾野・御殿場

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They は「かれら」とは限らない
They は「かれら」とは限らない
2015年5月4日(月)三島ゆうゆうホールにて「網代のハマナス」
 ゴールデンウイークのさなか、熱海の「網代温泉」に行って貸し切り風呂を堪能した。太平洋が眼前にドーンと広がりゆったりした気分に浸ることができた。帰りに網代の漁港に寄ったら「魚まつり」が終わったところ。片付け中のオヤジに「アワビが1枚ほしいな」と言ったら「5枚残ってる。3000円でいいよ。全部持って行け・・」だって。すごく得した気分。
 TAYさんは前回もかなりの英語力が発揮できたね。仮定法の和訳も「本当は違うんだけど・・」の気分がしっかり表現できていて素晴らしい。早稲田の入試問題の後半が少々手強かった。 Leaving them out of count, I should say that people take the amount of sleep they instinctively need. That is if they can get: which they often can’t. 「そういう人(なまけもの)を計算からはずせば、人は本能的に必要とする量の睡眠を摂っているといってもよいのだが。しかしそれは彼らが摂ることができてればの話だ。実は摂れてないことが多々あるのだ。」I should say〜やI should think〜は「べき」ではなく「仮定法」の働きで「もし問われれば〜と言う(思う)のだが」の婉曲表現。
 TACさんは前回「挿入」を勉強した。,it seems,(〜のようだ)のように文頭に出すべきものを文中にカンマカンマで挟み込んだり、to be sure(確かに)のように直前の語句に追加説明をしたり、as it were(いわば)のように直後の語句を言うまえの前置きを置いたりする。同志社の問題でWhat is stressful for one person, after all, is not necessarily stressful for everyone. 文中にafter allが動詞の前に「挿入」されているのは文頭に置くべきもので「だって(結局は)・・・だからね」という風に「理由」として訳す。一般的な「結局〜になった」の意味ではない。
 OH君は今日お休みした。欠席連絡はホールじゃなくて私のケイタイに掛けてね。
 2年NIさんは作業がとても早い。それに正確さが加われば最高だね。語彙のうっかり読み違いがなくなり、書いてみた和訳をもう一度推敲する注意力があればすぐにトップに立てるのに。前回の帝京大の問題では It requires that a man who has strong political convictions should argue for them and do what he can to make them the convictions of the majority,but that if the majority proves adverse,he should submit with a good grace.「それ(民主主義)が求めるのは、強い政治意識をもつ人がその意識のために議論し、その意識が大多数の人の意識になるようにできるだけのことをすることだがしかしもしそういう大多数の人たちが反対だとわかったら潔くひきさがるということだ。」ここでの助動詞shouldは「要求」requireの内容だから「べき」と訳してはいけない。「〜するように要求する(提案する)」としよう。また、代名詞の itや theyが何をさすのか、できるだけ名詞に置き換えて訳すほうがいい。日本語は「代名詞がニガテ」だからね。Theyときたら「かれら」と訳すのは一番失敗の元。theyはhe、she、itの複数形だよ。そこからさかのぼって複数形の名詞を探せばすぐみつかる。
 NIさん、発音問題がニガテだというので、今日は簡単にアイウエオ以外の5つの英語独特の母音を説明した。中学でも高校でも教えないんだよね。日頃自宅勉強で声をだして英文を読むことが大切。単語を覚えたり和訳の日本語も声を出して読んでみると、間違いに気づきやすいよ。文字もなにもない原始時代、ことばは「声」だった。 尾上

(追記)東京外語大管弦楽団の後輩たちは、先月の定演で「火の鳥」にも挑戦した。チャイコフスキーの第5番は言うまでもないがこれも難曲。若さゆえの怖いもの知らずダネ。たくさんの練習時間をかけただろうな。
 「火の鳥」といえば手塚治虫のあの全12巻の大作を思い浮かべるけど、ストラビンスキーのバレエ組曲「火の鳥」のほうは音楽の通でないと知らないだろうな。ましてや本物のバレエはめったに上演されない。わたしもナマでもビデオでもつい最近まで見たことがなかった。それが今ではYouTubeで容易に楽しめる、そういう時代になった。
 世界のどこかにこの秘蔵映像を投稿してくれたご仁がいるのだ。これは「ロシア」の古い民話を題材にしたバレエで、王子と王女の愛を助ける不死鳥「火の鳥」のお話。手塚治虫のコミックのストーリーとは全く別ものです。英国のロイヤルバレエ団やロシアのキーロフ劇場バレエ団の50分ほどの美しい舞台がスマホでも楽しめるよ。
 この曲は私の指揮者生活の出発点で思い出深い作品だ。中学や高校時代にはトランペットやサックスを吹いていたが、本格的に吹奏楽の指揮をしたのは島田商業高校に赴任して3年後の1973年だった。静岡県中部地区のコンクールに吹奏楽部の顧問・指揮者として出演した。15分の組曲を吹奏楽用に編曲したもので、時間制限のために1曲目「カスチェイ魔王」をカットして「子守歌」と「終曲」だけを演奏した。会場は昔の「駿府会館」で駿府公園の奥にあった大きなホール。ろくに指揮の勉強もしたことがなかったのに、いきなり1位をいただいてビックリした。バスーンとホルンのソロにとても上手な生徒がいたおかげだと思う。
 それを契機に東京からプロの指揮者MU氏に島田まで出張してもらって「指揮の勉強会」を始めた。同じ地区の中学のSU先生を中心に4、5人の先生が集まった。斉藤秀雄の「指揮法教程」という教科書で、お料理の菜箸を指揮棒代わりにピアノの演奏者に向かって指揮をする、というレッスン法だった。かの小澤征爾も桐朋音大時代にじかに斉藤先生から指導を受けたそうだ。その教えをいまも受け継いでいるのが「サイトウ・キネン・オーケストラ」で、世界中の教え子が集まり斉藤氏のふるさと松本市で年一回限りコンサ−トが開催される。私の指揮は小澤征爾と同じ流派だ!と自負している。 
2015/05/04 (Mon) 22:56


英文でエッセイを書こう
英文でエッセイを書こう
2015年5月1日(金)裾野市民文化センターにて 「鯉のぼり」
 久しぶりに鯉のぼりをあげてみたらいい風が吹いてよく泳ぐこと。息子たちが巣立ってからもう20年以上も箱にしまったままだった。老人夫婦だけの家の庭にもこういう日本の「美しい風習」は生かしていきたいと思う。窓辺の鉢植えをかたづけて緑の毛氈を敷いて「段かざり」の兜や弓刀や篝火も飾った。2Fの屋根裏部屋にはまだ魔除けの「鍾馗(しょうき)さん」や「白馬」などの五月人形が眠っているけど、とても出し切れないな。
 SUさんは前回、IELTS検定のライティングをやった。第1問は「ゴミの再利用行程」をイラストに従って20分、150語以上で書く。第2問は「少子化で大学に入りやすくなったが、大学は学生をさらに増やすべきだ。」について賛成意見または反対意見を250語以上で書くもの。こちらには40分があてられる。
 日本語で小論文を書くには「起承転結」が基本だと教わるが、英語のエッセイでは@「導入」A「本論」B「結論」といわれている。日本語のように「昔々あるところに・・・」という導入の仕方ではなくて、いきなり「自分が述べようとするテーマ」を書くことが大事。「本論」は複数のパラグラフに区切りながら、自分の意見・疑問やその根拠となる知識・経験を述べる。最後の「結論」ではもう一度自分の意見をまとめるだけ。SUさんにはこのパラグラフ構成をまず覚えて欲しい。何度もチャレンジしてみよう。
 KI君は前回、入試の和訳でかなり正解が出せたね。しかし関西大の問題は3行の長い一文で、SVのペアが6組もあったね。 The immigrants who came to America felt that they were coming to a promised land where they would neither be persecuted for their religion nor oppressed because they were born into a low social class, 「アメリカに来る移民たちは「約束の地」に来ているのだと感じた。そこに行けば宗教のために迫害されることもないだろうし、下層階級に生まれついたがために抑圧されることもないだろうと。」ここで「約束の地」とはエホバの神がイスラエルの民(ユダヤ人)に与えると約束した土地のこと。今でも中東紛争が続いている地帯だが、この文ではアメリカ(自由の国)をそれにたとえている。関係副詞のwhereの前で区切りをつけて「実はもしその土地ならば・・・」という風にand thereに言い換えるとわかりやすい日本文になるでしょ。
 EC君は88課「動詞の慣用表現」で前置詞のofとtoとwithをとるものを覚えた。同じ意味の動詞は同じ前置詞をとるということだ。熊本大の和訳で People should learn to appreciate this emotion in a positive way. Then they would be able to enjoy sadness, as I do.「ひとはこういう(悲しみの)感情を前向きに評価するようになるべきだ。そうすれば、私のように悲しみが楽しみになるだろうに。」wouldが仮定法の助動詞であることに気づくと「・・だろうに」と訳せる。Thenも「その時」でなくて「そうすれば」とするともっといい。
 KAさんはasやfrom、intoをとる動詞の慣用表現を勉強した。 Some people describe American society as a salad bowl while others see it as a melting pot. この英文は「主文」と「従節」からできているから前半が本題で後半は追加と考える。昔から移民の国アメリカを「人種のるつぼ=種々の人種が溶け合っている社会」とみていたが、今は「サラダボウル=各自の姿のままで隣り合っているだけの社会」と説明している。面白い英文だね。Some 〜, and others 〜は「〜という人もいるし〜という人もいる。」と訳すといいけれど、ここではwhileでつながるから後ろから訳すといい。 尾上

(追記)音楽の趣味ばかりで運動オンチだった私が、東京外語大に入学してはじめは「ボート部」に所属したんだ。やせっぽちだけど脚の長さを買われ、「カツ丼を食べさせるよ」の勧誘についついのせられて「戸田」の部室まで見学に連れて行かれた。「新庚申塚」から都電に乗り、板橋・志村の先「戸田橋」で終点。荒川を越え埼玉県に入った所にたくさんの大学の艇庫兼部室があった。翌年のオリンピック用に2kmの正式ボートコースが造成中で、そこに面した小さな建物に週末は寝泊まりして練習した。先輩の手作りのカツ丼がとてもうまくて、つい入部を誓ってしまった。失敗だった。
 このボートコースを一周4キロのランニングのあと、バーベルと脚けり練習台を終わってからやっと、一組4人の新入生でボートとオールを担いで艇庫を出発。荒川の川岸に着いてボートに乗り込みやっと漕ぎ方の練習が始まった。しばらくやってみたが、ランニングはいつもビリで体力のなさをつくづく感じて、半年で退部させてもらいオーケストラに戻った。
 しかし懐かしい思い出がひとつある。「浅草」から「戸田橋」までずっと仲間と4人で「舵手つきフォア」を漕いだこと。隅田川で開催される「レガッタ早慶戦」に貸し出しした自校のボートを引き取りに行き、隅田川から荒川に入り約20kmもの長距離を漕いだのがささやかな自慢だ。コックス(舵手)の「ロウ、ロウ」のかけ声のほかには、夕陽に向かって舳先が水を切る音だけで静かに進む水辺の風景が懐かしい。
 ボート競技は本来英国のスポーツ。テムズ川で開催されるケンブリッジ大学とオックスフォード大学の対抗レガッタが有名だ。明治時代イギリスから入ったこのボート競技は東大、一橋、東京外語の国立大3校と慶応・早稲田の2校がパイオニアで、早慶戦はいまも続いているらしい。外語も東工大や海洋大などと「五大学レガッタ」を先月開催し、エイト(8人のり)で優勝した。最近の競漕大会では一橋、東北、京都の国立大学が私大の強豪校に劣らず優勝候補だそうだ。オールのブレードの塗装がスクールカラーを表して、わが母校は薄紫、東大は水色、慶応は青と赤のストライプで塗り分けてあった。
 静岡県東部の高校では沼津東高ボート部が狩野川下流で、伊豆中央高校が上流の長岡でいつも練習している。静岡県は浜松北高や湖南高校など西部地区が強い。浜名湖やいつも大会会場になる天竜川に近いこともあるね。UG会を4年前に卒業して奈良女子大に進学したMUさんも東高ボート部で活躍しよくインターハイの選手に選ばれていた。沼津市内の「御成橋」や「あゆみ橋」を渡ると練習風景がよく見えるよ。
2015/05/02 (Sat) 0:01


英語の論理展開のしかた
英語の論理展開のしかた
2015年4月27日(月)三島ゆうゆうホールにて 「クマガイソウ」
 御殿場でも朝から20℃を越える5月中旬の陽気になった今日、玄関前のクマガイソウが2輪咲いた。家内を乗せて久しぶりに箱根の「強羅公園」に行ってみたらカフェの前にも鉢植えのクマガイソウが2輪。帰りに仙石原の「長安寺」に立ち寄ったら黄色の西洋カタクリのそばに大きなクマガイソウが1輪。自然界はどこかでちゃんと繋がっているんだね。
 名前の由来は、大きな楕円形の白い花弁(唇弁)が源氏の武士・熊谷直実が背中に背負った母衣(ほろ)のようにみえるからだという。ちなみに直実が「一ノ谷の戦」で一騎打ちをやった相手の平敦盛にちなんでつけた「アツモリソウ」も大きな母衣の形だ。こちらは平家の色・赤色なんだ。昨夏「三つ峠」の山頂で見つけたなあ。
 TACさんは前回、構文101の和訳でほぼ正解が出せた。欲を言えば、英語では文の前になにも接続詞がないときは、前の文の「説明or」か「理由for」が省略されていることが多いと覚えよう。日本語で考えてごらん。文の前に接続詞がなければ「そしてand」や「だからso」が省略されているのが普通でしょ。この論理展開の違いは英文和訳でとても大切だ。結論が先で説明が後、は英語。説明が先で結論が後、は日本語だから。今日は「省略」と「挿入」を勉強した。「カンマカンマはカッコ」と私がいつも言っているのは、この「挿入」を見分けようということなんだ。
 TAYさんは77・78課「無生物主語構文」をやった。About ten minutes's walk brought us to the river.「約10分の徒歩が私たちをその川に連れてきた。」では日本語として奇異なので、「目的語の人usを主語に置き換えて、つまり受け身の文に書き換えるようにすれば自然な訳文ができる」という項目だ。「約10分の徒歩で私たちはその川にきた。」愛知大の問題ではand this confidence explained to him his reputation as a wise man. が和訳しにくかったね。「こういう確信があったので、彼(ソクラテス)は賢人だという自分の評判に納得できた。」
 OH君は、今日部活があって遅くなったが夕食も抜きで出席した。「這いつくばってでも英語の塾に行くぞ!」の意気込みや素晴らしい。今日は「同格」を勉強した。耳慣れない単元のようだけど、the fact that S V (・・という事実)とかthe habit of smoking(喫煙という習慣)とか、もっと簡単な例では we, Japanese (我々日本人は=日本人の我々は)のように名詞と名詞(名詞句、名詞節)が「同格関係」になって「同じものを言い換えたり、説明したりする」働きのこと。Words are the tools for the job of saying what you want to say. 「ことばは、あなたが言いたいことを言う、という仕事のための道具である。」と訳せる。job の内容がsaying以下で説明されているから「同格」の関係になっている。
 2年生NIさんは「不定詞構文」だった。関西学院大の英文が難しかったね。1年で勉強した「不定詞の意味上の主語」や「so 〜 thatの結果構文」(とても〜なので)や「easy to 〜」(〜しやすい)の構文など盛りだくさん。極めつけは「鯨の公式」 A whale is no more a fish than a horse is.(鯨は馬と同じように魚じゃないんだよ。)まで登場したね。Gorillas are hairy giants of the forest, weighing half a ton, and chimps, though smaller, are no less hairy. 後半の部分はno less hairy than gorillasだから「チンパンジーはもっと小さいが、ゴリラと同様に毛むくじゃらだ。」の意味だね。no moreが否定ならno lessは肯定になるんだ。やりがいあるねえ。ガンバレ! 尾上

(追記)25日は母校管弦楽団の定期演奏会だった。チャイコフスキーの難曲「交響曲第5番」をやる、という通知が届いたので東京「杉並公会堂」まで応援に駆けつけてやろうと思っていたが当日になって諸々の事情で無理だった。かわりにYouTubeで名匠ゲルギエフ指揮のマリインスキー劇場管弦楽団の名演奏を聴いた。なんと素晴らしい!特に第2楽章冒頭のホルン・ソロは哀愁をおびて聞き手にロシアの荒涼たる原野を彷彿とさせてぞくぞくする名曲だ。こんなの後輩たちは演奏できたの?
 これが89回目の定演だというから、ずいぶん長く続いているなあ。じつは第1回目を開催したのは50年以上も昔のことで、私が大学2年の昭和39年「東京オリンピック」の年だった。まだ団員が20人くらいで演奏会ができるギリギリの規模なのにモーツァルトの交響曲第35番「ハフナー」を演奏した。予算も少なくて会場は大学の講堂だったしチケットもプログラムも手刷りだった。
 指揮者はV・セアルというアメリカ人。先輩のSAさんが山手線の電車の中で偶然知り合って引っ張ってきた間柄。足りないパートだらけで、木管楽器群は東京芸大から、弦楽器はお茶の水女子大からエキストラをお願いした。トランペットから転向したわたしはホルンを担当して、芸大のFUさんの指導を受けた。芸大でバイオリンを専攻する私の従姉妹MAさんにもお手伝いをお願いしたなあ。
 一昨年の春、85回目の定演を聴きにいった。「同窓会」を兼ね会場で50年ぶりに何人かの旧団員とも再会を果たした。後輩たちは今では年に2回、春と秋に開催している。団員も約80人と大規模になっていた。さらに卒業生だけで独立したオーケストラを設立して定演を開催しているほどの発展ぶりを知ってじつに驚いた。私たちの頃の同級生の男女比が4:1だったのに、今は丁度1:3と逆転しているからかな。所在地も東京・北区から府中市に移転したので、時折学園祭に訪ねて行くと全く別の大学、女子大に来たような錯覚に陥る。
 この秋にはちょうど90回目になるので、また昔の団員たちに呼びかけて定演会場で「同窓会」を開こうと思う。ドイツ人と結婚してフランクフルトに住むNA先輩もこの機会に里帰りしないかな。なにしろ第1回定演の時の団長で実行の牽引力だったから。
2015/04/28 (Tue) 0:07


that はくせ者だ
that はくせ者だ
2015年4月24日(金)裾野市民文化センターにて 「コイワザクラ」
 明日はライオンズクラブの記念行事がこのホールを貸し切って開催されるそうで、その準備でいつもの会議室が使えず、今日は2Fの特殊な「工芸室」だった。以前にも借りたことがあるが、机が高めで椅子がスツール、つまり背もたれがない。少々落ち着かないのでパイプ椅子を借りて代わりに使った。
 KAさんは前回、同志社女子大の和訳が難しかったね。The artist is one who retains his wonder at the world as well as a childlike need to communicate his feelings. The artistは「その芸術家」ではおかしい。ここでは総称のtheで「芸術家というものは」と訳す。one whoは「〜の人」。A as well as Bは「BだけでなくAまでも」でAを強調する。「〜は、気持ちを伝えたいという子供がもつ欲求だけでなくて、世界を不思議に思う気持ちも維持している人のことだ。」となる。しかし今日の鹿児島大のas well as は別物だ。Neither cats nor dogs see as well as human beings. では比較のas として「人間とくらべると」の意味。「ネコも犬もそれほどよく目が見えない。」
 KI君も86課「同格」を勉強した。「同格のカンマ」「同格のof 」「同格のthat」に注意しよう。龍谷大の和訳では , but his most important tool, the one that distinguishes him from all other animals, is his speech. にも「同格のカンマ」がある。Theのつく one はtool のことだね。「人間のもっとも大切な道具は、人間をほかのすべての動物と区別するもの(道具)で、発話の力だ。」 「カンマ・カンマはカッコのこと」(追加説明)と記憶してもいい。
 EC君は先週やれなかった英訳と和訳をやった。英作文は日本語に引きずられないことが大切だ。「〜の面積はせいぜい〜の大きさだ」。「せいぜい」ときたらnot more thanと覚えているのはいいが、moreは数や量の場合で、ここでは面積だからlargerとなる。基本文The area is large.に戻ってスタートすることが大切。和訳ではYoung Japanese women tend to standardize very quickly in the sense that a certain fashion style is copied so widely that it eventually looks like a universal uniform. に苦労したね。1つめのthatは「同格」で「〜という意味で」となるのは見抜けていたけど。2つめのthatは何だろう?直前のso widely に気づけば、「あるファッションスタイルがあまりに広くコピーされるので・・・」となる。結果のthatだったね。 尾上

(追記)やっと青空が戻った日の午後、箱根の「駒ヶ岳」に中腹まで登った。車をおいて登山口の「防ケ沢」に入ると足下には白や紫のタチツボスミレ、貴重なピンク色のエイザンスミレ(比叡山のスミレ)、真っ白なミヤマカタバミが斜面に溢れている。雨上がりで水量も多く沢の音が響き渡る。木の間からひょうたん形の「芦ノ湖」が眼下に広がって湖面の波形が美しい。
 白い杭が「防18」から始まって順に小さくなっていく。一時間ほどして「防10」までのぼるとキクザキイチゲ(菊咲一華)が現れる。白と薄紫の2色があって菊の花のように花弁をまっすぐ広げた一輪草(イチゲ)だ。清楚な姿がとてもかわいい。頂上ちかくの「防5」までくると大きな岩が左手に迫って聳える。岩の割れ目にお目当ての花を発見。「あった!コイワザクラが4輪も。つぼみもたくさん!」素朴なピンクのサクラソウの仲間で、高山植物の貴重な生き残り。2年前にここで偶然発見してからは毎年ここに会いに来る。
 この「防ケ沢」のコースは「知る人ぞ知る」で、湖岸からずっと歩いて登るから人が少ない。普通は「箱根園」からロープウェーであっという間に「駒ヶ岳」1356mに上ってからハイキングが始まる。一度下ってから箱根最高峰の「神山」1437mに登り返し、さらに縦走して「大湧谷」に下るのが一般的なコース。山好きの欧米人にもよく出会う。
 私のような「花好き」には、発掘した「通」のコースがたまらない。コイワザクラ(小岩桜)は「金時山」の山頂ちかくの秘密の大岩にも一杯咲くので、一週間後には会いに行くつもり。そのあと5月になって箱根の山を彩るのはピンクの三葉ツツジとヒメイワカガミ(姫岩鏡)、そして五葉ツツジのシロヤシオ(白八潮)。6月のオノエラン(尾上蘭)へと花の連鎖が続くのだ。

2015/04/24 (Fri) 23:53


略号no.やi.e.やetc.などは英語式に読もう
略号no.やi.e.やetc.などは英語式に読もう
2015年4月20日(月)三島商工会議所にて 「アケビの花」
 今日は春の嵐。午後から大雨になり、窓の外には強風が吠えている。サクラの季節も終わって御殿場もやっと百花繚乱の季節になった。庭には黄色の山吹、菜の花、水仙、チューリップ、色とりどりのアネモネなど一杯だ。きのうアケビの花が咲きだした。5枚葉でピンク色の大きめの花がボンボリ状に開いてとても可愛い。山で見かける3枚葉の野生のものはガクがなくて濃い赤の小さな花をつける。このツルが「アケビ篭」の材料になる。農作仲間の会長YAさんから頂いた手作りのアケビ篭は美しく家内のお気に入りだ。
 TAYさんが春休み中に自宅でやったプリントを、前回提出したので添削してみた。難しい英文ばかりだけどずいぶん頑張って正解を出したね。聖心女子大の「イギリス人と紅茶」の一節は、語句の接ながり方が難しかった。In nothing is the English genius for domesticity more notably declared than in the institution of this festival ―almost one may call it so―of afternoon tea. 否定語のin nothingが文頭に出たので、 The English genius for domesticity is more notably declared in nothing than〜 というべき文が倒置されて構文がつかみにくかったね。「イギリス人の家庭生活の才能が〜の場合ほどはっきりと主張される場はほかにない。」つまり最上級で言い換えたのと同じだ。「このような午後の紅茶という祭の慣習の場合ほど」。さらにこの「祭」の注釈が割り込んでいるからヤヤこしい。「ほとんどの人はそれ(慣習)をそのように(祭と)呼んでいるのだが、」と。
OH君とTACさんはお休みした。
 2年のNIさんは前回、和歌山大の英文が理解しにくかったね。Vを中心に文を特定して、主文と従節の関係を大きくつかめるように頑張ろう。アメリカ英語が本家のイギリスに大きな影響を及ぼしているという話をどこかで聞いたことがあれば易しかったのに。These islands (i.e. England)とは、大ブリテン島と隣のアイルランド島の一部、周辺の小島からなる国、つまり英国のこと。i.e.はラテン語で「イト・エスト」の略で、「即ち」の意味の学術用語。普通は文中で, that is, とか ,that is to say, と言い換える。, or だけで表すこともある。「アイ・イー」と読むよりthat isと英語で読んでしまう。「〜などなど」のetc.も「エト・セトラ」ではなく、英語読みに, and so onと読むのだ。番号につけるNo.は numberと読むでしょ。もとはラテン語で numero(数字)の語頭と語尾からできた。 尾上

(追記)大学同窓のKA君をやっと捜し出した。それも私と同じ静岡県内に25年以上も住んでいたとは。卒業者名簿には「行方不明」となっているが、焼津を拠点に今も活躍しているらしい。東京外語大から東大大学院に進学して博士課程で「社会学」を専攻し、最近は福祉社会論やアイヌなどの民族問題を研究している。焼津市にある「静岡福祉大学」で学長を6年前までつとめて退官したそうだ。
 先週いつもの山の仲間の「熱海・玄岳」登山に、ずっと「行方不明」だった愛知県のSA君が飛び入り参加した。この年齢になると少しずつ親しい友人に先立たれ、やたらと若い頃の友人に会いたくなるものだ。SA君がSU君にふと連絡したことで再会が実現した。SA君も春日井市に帰宅後、お嬢さんにニコニコ顔で山旅の報告をしたそうだ。では、もう一人気になっていたKA君はどうだろう。ネットの時代のありがたさ。同姓同名が多かったが、キーワードを打ち込めばなんとか見つかるものだよ。
 外語大ロシア科に入学した私と同期の40人の内で尊敬するKA君ほどの努力家はいない。北海道出身のスリムな山男で山岳部に所属したらしく、大学にザックで通学していた。在学中は一日2食だった。昼食時にはランチを食べている私とお茶だけ飲んで楽しく語り合った。4年間ずっと東大大学院を目指してひそかに頑張っていたのだろう。
 思い出すのはKA君のガイドで「浅間山」に登ったこと。理論家のKO女史と、長年サハリン石油や経団連で活躍したSU君との4人のパーティだった。大学1年生の夏、スキーのメッカ「菅平」の山荘にクラス仲間が「親睦合宿」を計画し、10数名が集まってロシア民謡を歌って過ごした。翌日、皆とわかれて4人は歩いて群馬県と長野県の県境になる尾根伝いでトレッキングに出発した。「翌朝、浅間山頂で日の出を見よう」と。
 KA君の登山計画が計算違いなのか、「鹿沢温泉」をすぎて深夜になり「篭ノ登山」の山中で道に迷った。疲れ切ってシュラフ(寝袋)もなしに山の斜面で4時間ほど眠り込んだ。リーダーによるとその間、山犬らしき動物が近寄ってきたそうだ。危なかった。早朝やっと「車坂峠」におり、昼前にめざす「浅間山」登頂を果たした。(現在は噴火の危険があって頂上までは行けない。)
 私が静岡県の教員に採用されて「吉原高校」に赴任したときKA君は真っ先に「岳南富士岡」の下宿を訪れてくれた。近所に建設中の「東名高速」の造成地の中を一緒に歩いたなあ。伊豆の「稲取高校」に転任した時も会いに来てくれた。吉原高校の教え子が丁度遊びに来ていて、初のマイカー、赤色のトヨタ「パブリカ」に乗せて一緒に下田の「弓が浜」で遊んだ。三島まで送りがてら「修善寺」にも寄った。その時の写真が残っている。
 焼津市に住むKA君の専門が社会問題といえば、そう・・「ビキニ事件」だ。1954年、焼津のマグロ漁船「第五福竜丸」が太平洋の「ビキニ環礁」でアメリカの水爆実験に遭遇し、無線長の久保山愛吉さんが被爆し亡くなった事件だ。「ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ」をつなぐ焼津市民の平和運動で代表幹事になって今も活躍している。「アイヌ」の民族問題にも著書があり、福祉大学の前学長として「福祉」の問題にも忙しい毎日のようだが、私の家内と同じ埼玉県の実家に帰るときには御殿場の拙宅にも立ち寄ってもらいたいな。一緒に「金時山」にのぼろうよ。
2015/04/20 (Mon) 22:57


IELTS(アイエルツ)という英語検定もあるよ
IELTS(アイエルツ)という英語検定もあるよ
2015年4月17日(金)裾野市民文化センターにて 「エゾハナシノブ」
 ミズバショウもそろそろ終わりかな、と箱根「湿生花園」に行った。山歩きの友人KA君に電話したがちっとも出ないので一人暮らしに何か異変があったかと自宅のマンションを訪問したら、運動不足のためかかなり肥満体になっているが元気に現れた。そこから湿生花園までは歩いて数分のところで誘い出して二人で出かけた。箱根町民は無料で私も一緒に入場出来た。早春の高山の花がもういくつも開花しているよ。真っ白なエンレイソウ、上品な青色のエゾハナシノブや薄紫のシラネアオイなど。もうじきブルーポピー(ヒマラヤの青いケシ)も咲き始めるな。いつ来てもたのしい植物園だ。
 KI君は構文101の和訳についてはほぼ正解だけど、同志社女子大の和訳で苦労したね。The artist is one who retains his wonder at the world as well as a childlike need to communicate his feelings. retainsは「保持する・維持する」だから「何を」保持するのかを考える。「不思議を維持する」では意味をなさない。「芸術家というものは、気持ちを相手に伝えたいという子供のような欲求だけでなく、世の中に対して不思議に思う気持ちも持ち続けている人のことだ。」と、わかりやすい和訳になるように一層の努力を重ねよう。
 EC君は前回、英作文をやって提出した。冠詞のa, theの用法に注意が向けられるといいね。今回も英作文をやってみた。日頃から進んで英語で書く努力が必要だ。週1回では足りないね。学校の授業でも前向きに自分で「書く」ように心がけたい。
 SUさんが「困りました・・」と助言を求めてきた。英米の留学を夢に描いて、TOEFL(トーフル)のITP版、つまり自分の大学で団体受験できるテストに挑戦しようと勉強してきたのに、彼女の大学では今年度からそれを変更し、IELTS(アイエルツ)という英国系の英語能力テストを実施するというもの。これでは4技能をはかるTOEFLの本試験と同じこと。インターネットではなくてペーパーで読解と作文に解答できる点がTOEFLより日本人に適している。しかし、受験料は2万5千円もかかるし、3時間以上の試験が2日にわけて実施される。
 アマゾンの在庫から1冊、日本語の解説書と過去問の載ったガイドブックを注文したら今日配達された。早速 Reading と writing の問題をコピーしてSUさんに挑戦してもらった。4択のマーク式ではなくて筆記試験だ。解答を見つけるのはそれほど難しくない。TOEFLのような難易度の高い単語ばかりの文と違って、読み取りやすい文章だ。Writingにも挑戦してみた。長めの自由作文だ。 尾上

(追記)小学校の同窓会があって雨の東京に出た。御殿場ICに小田急のバス停があって、専用の無料駐車場はいつも満杯だ。篭坂峠や乙女峠を越えてきて利用する他県の乗客も増え続けている。30分ごとにバスが出ているし、今では新宿を夜中の11時30分発の便もあって都内居住者よりもずっと便利になった。往復3000円でおつりが来るし、たった1時間半で新宿の小田急ハルク前に横付けだからとても便利。
 「梅組」の同窓会場はJR中野駅北口商店街の「割烹・大将」。今も牛乳屋をやっているSU君、愛称「タコ」がとても世話好きでずいぶん回数を重ねてきた。私は2006年以来9年ぶりの参加。50年以上も前、駿台予備校で2人の同窓生に偶然再会したが、MI君は名門「開成中学・高校」から早稲田に進んだ。旅行社の仕事で「モンゴル」にたびたび旅行してはパオ(テント家屋)に泊まったりするそうだ。今もとても精力的な男だ。
 もう一人は私の一番の親友だったUE君で、彼も名門「武蔵中学・高校」から早稲田に進んで石油会社で活躍したが2年前に早世した。とても寂しいな。クラスで一番成績優秀だったTO君も今日姿が見えない。名門「麻布中学・高校」から東大に合格した。「キリンビール」で活躍したそうだがやはり2年前に亡くなった。
 以上3人は東京の「御三家」と呼ばれる6年一貫校の麻布・開成・武蔵に進んだ。家庭教師や塾などを紹介して進学指導にとても熱心な小学校だった。「お受験」とか「受験勉強」というのは私たちのような60年前からどころか、明治・大正時代から始まっていたのだろうね。桃園第三小学校に越境して通う生徒が多かったのはこういう理由だったのだ。私はなにも知らされずに。杉並区からはるばる通わせられた理由をずっとあとになって知った。「教育ママ」ならぬ祖父が小4の時死んでからは受験なんて考えたこともなく、全くのんびり屋だったからそのまま公立の中学に行くことになった。
 今日はMAさんがオーストリアから里帰りするというので急遽お膳立てしたものだが18人に連絡したら13人も集まったよ、とSU君。上智大を出て結婚しウィーン在住40年のMAさんも近況報告に立ち上がった。通訳として現地のルフトハンザ航空やJALの仕事を引き受け、1968年の「プラハの春」や1989年の「ベルリンの壁崩壊」の時にも現地で立ち会うような仕事に携わったそうだ。歴史の証人だね。 
 「じゃあ空港でHOさんに出会ったことがあるでしょ?」と私の質問に「ええ、会いましたよ。JALのパーサーをやっていらしたわ。」HOさんは同じ梅組で4年生まで一緒だったけど、その後武蔵野市に転校したのでこの同窓会の会員にはなっていない。が、私が東京外語大のロシア語科に入学したら、わずか40人のクラスにHOさんを発見。管弦楽団でも一緒で、私はホルンで彼女はフルートを担当した。その知性と美貌で日本航空のスチュワーデスに採用された人だ。今はFlight Attendantフライト・アテンダントという。語尾に-essをつけるのは女性差別用語になるといって米国で変えたらしい。長たらしいねえ。和製英語ではCA(キャビン・アテンダント)なんて言っているが。
 我が家が澁谷から杉並区に引っ越した時、祖父は私と弟の住所を中野区に変えて、つまり越境して中野区立桃園第三小学校に入れた。4年生から「合唱部」に選抜されて「ボーイソプラノ」を歌った。田中先生の指導が熱心で、コンクール関東大会でいつも2位に入省した。
 卒業写真を見ると「音楽室」のピアノの前に茨城から転校してきた愛称「ガマ」ことMOさん。チビで可愛いがられた元幼稚園園長のIWさんが並んでいる。それぞれ声だけは昔のままだね。同じ杉並区で欠席すると互いに給食の「コッペパン」を届けてあげた越境組の美人KAさん、小学校のすぐ裏のお屋敷に住んでいた才媛NOさんも昔は可愛いい少女たちだ。いまは皆「古希」をすぎたおばあさん。宴たけなわの頃、「二次会」に移動した。
2015/04/17 (Fri) 23:39


英語の構造は「動詞」が中心
英語の構造は「動詞」が中心
2015年4月13日(月)三島ゆうゆうホールにて 「生キクラゲ」
 熱海の「自然郷別荘地」から「玄岳」800mに登った。いつもの大学仲間5人が東京や名古屋から集まり、マメザクラ(別名フジザクラ)や大島桜が満開の山道を上りつめると、そこは360度の大パノラマ。春霞の大空に富士山が聳え、箱根山系から熱海のビル街へ、相模灘から伊豆の山並み、駿河湾を囲む大瀬崎から三島・沼津の市街、そして何度も登った愛鷹山・位牌岳・越前岳も指呼の間だ。「なたねつゆ」のこの季節に貴重な晴れの一日だった。登山道で偶々見上げた一本の木に「キクラゲ」をたくさん発見。よじ登って頂いてきた。子供の耳たぶのようにプリプリしている。乾物はよく売っているがナマモノは珍しいでしょ。家に帰ってチャーハンや焼き肉に合わせて150グラムを一人でぺろっと食べた。コリコリして歯ごたえがとてもいいよ。
 TACさんは今日、第81課「倒置構文」を勉強した。テキストの解説のしかたが悪くてわかりにくかったね。第1文型SVMと第2文型SVCは「動詞」を軸に前後を入れ替えMVSやCVSのように倒置できる。Sが長すぎる場合とか、MやCを強調したい時によくやる。第3文型SVOの時は強調したいOを文頭に出すだけ。もう一つの倒置は「否定語句」を強調して文頭に出したいとき、「疑問文」と同じSVの語順になるという場合。
 TAYさんは前回、ひさびさに英作文に挑戦した。都留文科大の「私の夢はあなたの半分でも上手に英語を話すことである。」では比較の部分をカットして、My dream is to speak English very well.をまず下書きすること。比較構文はas〜asでも-er〜thanでも後は「接続詞」だから必ずSVを従えることを忘れてはいけない。「あなたの半分でも」は、「あなたが話すのと比べて半分でも上手に」と丁寧に言い換えること。・・to speak English as well as you do.ができたらその倍数などを「副詞」のasの前に加えてeven half as wellとやる。「省略」の仕方が英語と日本語ではまるで違うことを念頭において。
 今月入会したOH君は前回の「挿入(2)」の関連で84課の(1)もやってみた。文中にカンマ・カンマで区切って語句を埋め込む。普通は文頭に置くべき語句を途中、とくに主語と動詞の間に付け足す。日本語でも「・・・は、だけど、・・なんだ。」のように言うでしょ。カッコ・カッコで括っておいて、文の最初に移動しておくと読みやすくなるね。その前の83課「主語+be動詞の省略」も勉強した。同志社の What is stressful for one person, after all, is not necessarily stressful for everyone.にも挿入があるが、後のisの主語がwhat からperson までとわかれば、「結局、一人の人にストレスになることが必ず全ての人にもストレスになるというわけではない。」not necessarilyは中学でもやったnot alwaysと同じ意味。部分否定と呼んでいる。
 裾野のEC君もこちらに参加して86課「同格」を勉強した。名詞と名詞(句・節)の間にイコール(すなわち)の関係を見つけること。〜of・・では、「・・という〜」訳すのが一般的だ。the fact that・・なら「・・という事実」となる。入試の英文和訳の時間がとれなかったが今日も福島大の英作文に取り組んだ。
 2年のNIさんは不定詞の用法でseem to〜(〜らしい)を勉強した。mayと置き換えもできるから助動詞に似ているね。「話者」の自信のなさを表すから、まさに「法」ムードだ。助動詞が文の「命題」に対して話者の気持ちや判断を付け加える働きと同じなんだと説明した。文頭に出してIt seems that・・と言うこともできる。関西大の和訳での問題点は、疑問詞で始まる「節」が「間接疑問文」なのか「間接感嘆文」なのか。Foreigners living in Japan are truly amazed to discover just how big the boom in Japanese comics has become. ではdiscover(発見する)の目的語になっているから、「〜のブームがどれくらい大きくなったか」ではなくて、「なんと大きくなったのか」とするべきだ。第4課では副詞的用法で代表的なものを5つ整理した。 尾上

(追記)前回も書いたように、高校の同窓会の案内がメールで届いたので東海道線で「横浜」にでかけた。春期講習を12時に終え、古木の桜満開の北高に駐車させてもらい「鈍行」に乗る。週末で花見客とかさなり車内は満員。山間のひなびた函南駅前。丹那トンネルを抜けると来宮駅の向こうに海が迫ってきて熱海で乗換え。窓越しにキラキラ輝く湘南の大海原を楽しみながらグリーンとオレンジの「湘南電車」は進む。
 この沿線にも楽しい山がたくさんあっていつもの大学仲間と登ったなあ。熱海の「姫ノ沢公園」から「岩戸山」へ、湯河原では「城山」と「幕山」、根府川から早川駅までは「石垣山・一夜城」、一宮の「吾妻山」は菜の花畑が真っ盛りで、大磯駅から登った「高麗山」からは三浦半島が望めた。どこも緩やかな丘陵でみかん畑と大海原に囲まれて、早春には陽射しもポカポカとハイキングに最適だった。
 私が小学校のころ三島大社の「夏祭り」が近づくと一人、東京駅からこの「湘南電車」に乗った。私の生家である長泉村本宿の母の実家に夏休み一杯長逗留をした。「東京・新橋・品川・横浜・・」と三島まで駅名をぜんぶ暗記していた。
 みかんの実と葉を表すこの斬新な(!)ツートーンカラーの列車が登場して、東京から沼津まで100km以上の長距離を乗換なしで走れた。床下にあるモーターの改良と共に「湘南型」電車が開発されて、電気機関車の時代が終わったのだ。(今でも貨物列車の牽引には使っているが)。生家の窓から見える御殿場線にはまだ「蒸気機関車」が煙をはいて走っていてまだ電化していなかった、そういう終戦後まもなくのお話。
2015/04/13 (Mon) 23:59


英語は「移動」の言語
英語は「移動」の言語
2015年4月10日(金)裾野市民文化センターにて 「観音堂しだれ桜」
 ロシアの文豪チェーホフの戯曲「桜の園」で当たり役を長年やった「東山千栄子」っておばあさんを知ってる?もうとっくに亡くなっているけど、太平洋戦争中から、東京の空襲を避けてこの御殿場に疎開していた。仲間も東京から集めてよく舞台練習をやったという「東山・観音堂」に満開のしだれ桜を見に行った。晩年は、御殿場の東山地区に住んで養子・養女と暮らした。自宅の庭にも桜の木をたくさん植えて実際自分の「桜の園」を持っていた。
 EC君は前回、「省略」と「挿入」を勉強した。読解力は着実に向上しているが、早稲田の和訳で、Language is not the only means by which we communicate. が誤訳だったね。meansは名詞で「手段」。動詞「意味する」ではないし、「意味」はmeaningという。後半は独立させるとWe communicate by the means. のこと。「言語はコミュニケーションで用いる唯一の手段ということはない。」
 今日から3年の教材に入ったが「101構文」はまだ続く。今日は「挿入」の2回目。実は「挿入」ではなくて、間接疑問文の「疑問詞」が文頭に移動する場合と、関係代名詞が「先行詞」の直後に移動する場合のこと。ここは文法テキストの説明がヘタクソの課。本当は英語の特徴である「移動」を、項目にしなきゃいけないのに。(高校の英文法ではどこでもこんなウソの便法をやっている。)「UG会」では本当のことを説明する。皆の理解力を信じて。
 KAさんも「挿入」の(2)。東洋大の Properly cooked vegetables add interest and enjoyment as well as nutrition to a meal.「栄養だけでなく関心や楽しみも・・」の前置詞as well asと対照的に、関西学院大では In an unfriendly atmosphere people don’t work as well as in a happy one. 「非友好的な雰囲気では、楽しい雰囲気の場合ほどうまく人々は仕事をしない。」はas〜asで比較構文になってるね。
 KI君は前回、「仮定法」の入試和訳をやった。白百合女子大では「即ち」のカンマに注意したかったね。 The happiest men I know are those who approach their work as if it were their hobby, something to be done for the sheer fun of it, not for the money involved. 「私が知っている中で一番幸せな人は、仕事にはまるでそれが自分の趣味であるかのようにたち向かう人たちだ。つまり完全な楽しみのためで、それにまつわるお金のためではなくて。」二つ目のカンマはnot A but B(AではなくてB)と同意のB, not Aとなってるね。追加説明だ。
 大学生SUさんが久々に出席した。新学年が始まってなにかと忙しい。この夏休み、大学の紹介で英国に短期留学を希望している。様々な国の人々と身近になれるチャンスだ。費用も高いのでしっかりした目標と計画をたてて行きたいね。大学2年になって授業が俄然面白くなり出したそうだ。「英語学」の講座ではノーム・チョムスキーの「生成文法」の紹介があり、「UG会」での勉強が生きてくる、と目を輝かす。次回からはTOEFLの本試験にチャレンジしてみよう。 尾上

(追記)高校の同窓会で「横浜」に行った。甲陽学院の友人たちは夏の「蓼科高原・ゴルフコンペ」など、とても盛んに活動していて感心するが、都内でも隔月で1回「スピーチと飲み会」をやっている。マメに幹事役を買って出てくれるMA君が、自宅の周辺によい散策コースをみつけて我々を「花見」に誘ってくれたのだ。
 横浜地下鉄ブルーラインの「仲町台」駅に集合して、「都田江川」沿いの手入れの良い桜並木を歩いた。両岸に植えたソメイヨシノが丁度満開で、水辺に植えたチューリップの赤・白・黄色が遙か向こうまで帯になって続き、土手では家族やカップルたちが花見の宴を開いていた。橋際の露店で缶ビールと焼き鳥をみつけた。のどが乾いたなあ。
 兵庫県西宮市の甲陽学院の同窓は首都圏にもおおぜい住んでいて、「UG会」から今年上智大・法学部に進んだYAさんは、お父様も甲陽の出身でわたしの18年後輩になる。中学も同じ宝塚市で高校から編入したというのも私と同じ。三島は新幹線駅ができる以前から、まだ電気機関車のころから東京への通勤圏に入っていた。駅を中心に「東レ」「東芝」「キャノン」「リコー」「トヨタ」「富士通」「矢崎」など大きな企業体をかかえる地域だから全国からエリートたちがどんどん集まるのだな。
 仲町台郊外の散策の後は駅前で自然に「一杯、いこう!」となった。阪神タイガースの応援団(自称)会長のFU君は、阪神が優勝したとき世田谷のご近所に「紅白まんじゅう」を配って歩いたというツワモノだ。高校時代、夙川の我が家から一番近くの親友だった。京大工学部と大学院をへて「日本板ガラス」に入社。千葉工場長から社長・会長に上り詰めた男。「今朝、名古屋から戻ったよ・・」という現役の企業戦士。英国の名門ガラス会社の吸収合併に成功した。TVのバラエティ番組によく出演するタレント「千秋」の父親なんだよ。千秋の一重のクリクリ目は父親譲りだな。
 本日の幹事MA君も阪大出身で現役の会社社長。足取りが軽い。たしか体操部で「吊り輪」が得意だったな。体育のダットこと信川先生が砂場で全員に「空中回転」をやらして怖かったなあ。運動音痴のわたしもなんとかできたよ。「高鉄棒」の上を「綱渡り」もさせた。「一生の思い出と自慢になるぞ!」と。確かに、そうだった。
 一緒にアンサンブル部(吹奏楽)だったYO君は神戸大からトヨタへ。トランペットで私がアルト・サックスだった。20人くらいで運動会や野球応援用にマーチばかりやっていたなあ。顧問も顔を出さないから生徒だけの手さぐり状態。吹奏楽コンクールなんて知らなかった。すぐ隣の駅の「今津中学」が全国一だという情報も入ってこなかった。
 昭和の初め頃、旧制甲陽中学・野球部は夏の大会で全国優勝した。今では県予選の一回戦ボーイだが、最近全国大会の開会式の行事に主将が一人優勝旗をもって参加したらしい。卒業生としてはとても嬉しい。戦後の方針転換で今では週刊誌紙上に「灘・甲陽」という兵庫県の受験名門校にあげられるのも誇らしい。この地区では沼津市立、日大三島、御殿場西のほか、沼津東や韮山の野球部も全国大会に出場経験をもつ古豪だけど今は大学受験一辺倒になっている。
2015/04/10 (Fri) 23:14


英検やTOEFLにもチャレンジ
英検やTOEFLにもチャレンジ
2015年4月6日(月)三島ゆうゆうホールにて 「東山しだれ桜」
 御殿場ではやっと花見の季節になって、東山の「秩父宮公園」に行ってみた。青空が広がった今日、テレビ中継があったり団体の姿も見えて大賑わいだった。岡の上にある旧宮邸の屋根に覆い被さるような2本のしだれ桜の大木が見事。公園前の市道は東名から138号線まで1キロ以上がずうっと桜のトンネルで、夜桜のライトアップも始まった。
 三島教室の1回目。新2年生NIさんが入会してくれた。春期講習に参加してみて気に入ったようだ。6:30にはぴったり出席して3時間、3枚のプリントをかなりのスピードで処理できる。今年も定評ある山口書店の「構文101」に取り組む。易しめの入試問題が厳選されていて私のお気に入りだ。まず第1課「疑問詞+不定詞」と第2課「be + to」の働きをやった。
 専修大の和訳で3行にわたる長い文には参ったね。大きくみればただのSVC(第2文型)なのに、2つのandやbutが何と何を接続するのかを見極めないと意味が伝わらない。公式「A and A'」に従って直後の単語と同じ仲間を前方に見つけることだ。andだけでなくorやbutでも気をつけよう。こういう「等位接続詞」は三角マークで囲うといいね。that、when、if、asなど普通の接続詞は四角で囲うことにして。
 新3年生でもOH君が入会した。サッカー部員で忙しい毎日だが月曜だけはお休み。そこで英語の勉強に集中しようと決めた。今日は3年第1回だけど、2年次にやり残した「構文101」の85課「挿入(2)」を勉強した。間接疑問文の疑問詞が主文の文頭に出てくる場合と、関係詞の後ろにI thinkなどを挿入する場合。長崎大の和訳をやってみてOH君、和訳をきちんと書くことが意外に難しいことを実感している。「書く」というのは実にいい訓練になるよ。
 TACさんは明日、課題テストがあるので直前勉強に専念した。KOさんからも同様の欠席連絡が入った。頑張ってね。 尾上

(追記)先週は米国の大学に留学したい学生に課せられるテストTOEFLについて触れた。実は10年前からペーパーテストがなくなり、すべてインターネットでの試験 (iBT)に切り替わった。4技能(読み、書き、聴き、話す)にわたって4時間もかかるし、パソコン画面上で解答するからメモをとることもできない。前のページに戻って確認することも出来ず、まさに時間に追われて日本人にはますます難しいテストになってしまった。今までは実施時間に世界で時間差ができるから、事前に問題や解答が漏れてしまうことがあったんだろうな。
  それで上智大学を中心に団体受験用に開発されたのがITP版のペーパーテストだと前回のブログでお話ししたね。リーディングと文法、リスニングだけを2時間で解答するもので、採用する大学がどんどん増えているようだ。満点は677点。550点がとれるといいね。
 今日はさらに、ビジネスマン向けに日本が30年ほど前に開発したTOEICについてお話しします。元はやはり米国プリンストンに本部のあるETSという教育団体がTOEFLの経験と実績に依存して協力したもので、今ではずいぶん普及して日本の企業向けだけでなく大学でも入試や単位認定に利用するようだ。内容はセンター試験と似た形式で、リスニングのほかに文法・語法の4択問題と長文の読解力テストが中心で、満点は990点。まずは7割強の730点以上を目標にすればよい。
 これは10年前までのペーパーTOEFLでは550点くらい、今のインターネット形式だと80点の英語力だそう。米国の大学院にいきたければこれが最低点になる。大学入試センター試験でいうと250点の8割、200点くらいだろうか。数ヶ月前のセンター入試でこれだけ取れた人は4年間、維持しなきゃいけない。7割ぐらいだった人は浪人したつもりで英語力をもっとアップさせなくちゃいけない。
2015/04/06 (Mon) 23:54


27年度の授業が始まりました
27年度の授業が始まりました
2015年4月3日(金)裾野市民文化センターにて  「庭のアネモネ」
 1日に春期講習が始まった。参加者はめずらしく新2年生の女子が一人だけなのでのんびりじっくり。1年の文法が終わっているので、その総復習をしながら英作文を含めて易しめの入試問題に取り組んでいる。解答が早く理解力の高い生徒で70%くらい正解がだせるので適切なレベルだったようだ。
 朝のうちの授業は気分も新鮮だ。天気もよくて「ゆうゆうホール」2Fの小さな会議室の窓からは「楽寿園」の森の新緑が広がって眩しいくらいだ。ソメイヨシノも満開になって木々の下を散策する人たちが見える。三島駅前の「鈴木学園」の入学式があって、歯科技士や調理師志望の女学生たちが黒のスーツに身を包んでこのホールの正面階段を上っていった。
 3月21日に新会員募集の広告を、新聞折り込みで三島・裾野地区に5万部も配布してもらったけれど、はたしてどれくらいの割合で目を通してくれたのかな。電話で「春期講習」希望が2人、見学会に2人だけだった。7、8年前「UG会」を始めた頃は、手作りのプリントを5千部折り込みにして5人くらいの新加入があったけど、昨今の経済状況や少子化による進学状況の変化のせいだろうね。みなさんの「口コミ」が一番確実です。よろしくお願いします。
 今日は新学年の「裾野教室」最初の授業だった。新3年生が2人参加した。KI君は今日「倒置構文」と「省略」をやった。しっかり理解できていた。和訳がとても上達して、読みやすい日本語できちんと表現できるようになった。セミコロンやピリオドの後にくる次の文の扱いにも注意が払えると更に深く理解したことになる。接続詞として「つまり」orとか「なぜなら」forを追加した方がよい場合が多い。さもないと日本語では「さらに」andとか「だから」soと解釈してしまうよね。
 KAさんは早めに出席して3時間びっしりプリントに取り組んだ。今日は「省略」と「挿入」を勉強した。学習院大のWhen left at home, he sits on the front doorstep, ・・・ は left を過去分詞形とみれば、he isの省略語句を補ってWhen he is left at home, のことだと気づく。「家において行かれると・・」のこと。野口英世のストーリーでは、一文の中にandが3つもあって混乱したね。「andの後を見よ!」。これを公式A and A’ とおぼえよう。overcomingは前出の動名詞meetingと、technical skill は前出の同じ名詞insightと、in another branch・・は前出の同じ前置詞句at another periodと「並列」しているのだ、と気づけば正解だ。同じカテゴリー(種類)のものを並列させるのが原則だから。 尾上

(追記)今朝の朝日に「パイロット足りない」という記事が載った。格安航空会社が急増して、現在の5700人では足りないので15年後には8000人に増やす計画だそうだ。そこで10年前から東海大、法政大、桜美林大などに「航空操縦学」の専攻コースを設置している。日本国内ではパイロットの資格取得の環境がそろわないのでずべて1年半のアメリカ留学が必要だそうだ。
 先月末の三島「見学会」に参加してくださった新3年生男子は、東海大のこのコースを希望しているそうだ。「そうか、そういう進路もあるんだ。調べてみますよ。」とお話した矢先の記事だった。このコースはすべて私立大学に依存しているようだ。国も宮崎に「航空大学校」を設置しているが、希望者は大学卒の資格が必要だから在学2年間は遅れることになる。入試も激戦で6〜7倍の競争率だそうだから、大学からすぐに専攻が始められるこのコースはパイロット希望の高校生の人気の志望先になりそうだ。
2015/04/03 (Fri) 23:21


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