ゴールデンウイークのさなか、熱海の「網代温泉」に行って貸し切り風呂を堪能した。太平洋が眼前にドーンと広がりゆったりした気分に浸ることができた。帰りに網代の漁港に寄ったら「魚まつり」が終わったところ。片付け中のオヤジに「アワビが1枚ほしいな」と言ったら「5枚残ってる。3000円でいいよ。全部持って行け・・」だって。すごく得した気分。
TAYさんは前回もかなりの英語力が発揮できたね。仮定法の和訳も「本当は違うんだけど・・」の気分がしっかり表現できていて素晴らしい。早稲田の入試問題の後半が少々手強かった。 Leaving them out of count, I should say that people take the amount of sleep they instinctively need. That is if they can get: which they often can’t. 「そういう人(なまけもの)を計算からはずせば、人は本能的に必要とする量の睡眠を摂っているといってもよいのだが。しかしそれは彼らが摂ることができてればの話だ。実は摂れてないことが多々あるのだ。」I should say〜やI should think〜は「べき」ではなく「仮定法」の働きで「もし問われれば〜と言う(思う)のだが」の婉曲表現。
TACさんは前回「挿入」を勉強した。,it seems,(〜のようだ)のように文頭に出すべきものを文中にカンマカンマで挟み込んだり、to be sure(確かに)のように直前の語句に追加説明をしたり、as it were(いわば)のように直後の語句を言うまえの前置きを置いたりする。同志社の問題でWhat is stressful for one person, after all, is not necessarily stressful for everyone. 文中にafter allが動詞の前に「挿入」されているのは文頭に置くべきもので「だって(結局は)・・・だからね」という風に「理由」として訳す。一般的な「結局〜になった」の意味ではない。
OH君は今日お休みした。欠席連絡はホールじゃなくて私のケイタイに掛けてね。
2年NIさんは作業がとても早い。それに正確さが加われば最高だね。語彙のうっかり読み違いがなくなり、書いてみた和訳をもう一度推敲する注意力があればすぐにトップに立てるのに。前回の帝京大の問題では It requires that a man who has strong political convictions should argue for them and do what he can to make them the convictions of the majority,but that if the majority proves adverse,he should submit with a good grace.「それ(民主主義)が求めるのは、強い政治意識をもつ人がその意識のために議論し、その意識が大多数の人の意識になるようにできるだけのことをすることだがしかしもしそういう大多数の人たちが反対だとわかったら潔くひきさがるということだ。」ここでの助動詞shouldは「要求」requireの内容だから「べき」と訳してはいけない。「〜するように要求する(提案する)」としよう。また、代名詞の itや theyが何をさすのか、できるだけ名詞に置き換えて訳すほうがいい。日本語は「代名詞がニガテ」だからね。Theyときたら「かれら」と訳すのは一番失敗の元。theyはhe、she、itの複数形だよ。そこからさかのぼって複数形の名詞を探せばすぐみつかる。
NIさん、発音問題がニガテだというので、今日は簡単にアイウエオ以外の5つの英語独特の母音を説明した。中学でも高校でも教えないんだよね。日頃自宅勉強で声をだして英文を読むことが大切。単語を覚えたり和訳の日本語も声を出して読んでみると、間違いに気づきやすいよ。文字もなにもない原始時代、ことばは「声」だった。 尾上
(追記)東京外語大管弦楽団の後輩たちは、先月の定演で「火の鳥」にも挑戦した。チャイコフスキーの第5番は言うまでもないがこれも難曲。若さゆえの怖いもの知らずダネ。たくさんの練習時間をかけただろうな。
「火の鳥」といえば手塚治虫のあの全12巻の大作を思い浮かべるけど、ストラビンスキーのバレエ組曲「火の鳥」のほうは音楽の通でないと知らないだろうな。ましてや本物のバレエはめったに上演されない。わたしもナマでもビデオでもつい最近まで見たことがなかった。それが今ではYouTubeで容易に楽しめる、そういう時代になった。
世界のどこかにこの秘蔵映像を投稿してくれたご仁がいるのだ。これは「ロシア」の古い民話を題材にしたバレエで、王子と王女の愛を助ける不死鳥「火の鳥」のお話。手塚治虫のコミックのストーリーとは全く別ものです。英国のロイヤルバレエ団やロシアのキーロフ劇場バレエ団の50分ほどの美しい舞台がスマホでも楽しめるよ。
この曲は私の指揮者生活の出発点で思い出深い作品だ。中学や高校時代にはトランペットやサックスを吹いていたが、本格的に吹奏楽の指揮をしたのは島田商業高校に赴任して3年後の1973年だった。静岡県中部地区のコンクールに吹奏楽部の顧問・指揮者として出演した。15分の組曲を吹奏楽用に編曲したもので、時間制限のために1曲目「カスチェイ魔王」をカットして「子守歌」と「終曲」だけを演奏した。会場は昔の「駿府会館」で駿府公園の奥にあった大きなホール。ろくに指揮の勉強もしたことがなかったのに、いきなり1位をいただいてビックリした。バスーンとホルンのソロにとても上手な生徒がいたおかげだと思う。
それを契機に東京からプロの指揮者MU氏に島田まで出張してもらって「指揮の勉強会」を始めた。同じ地区の中学のSU先生を中心に4、5人の先生が集まった。斉藤秀雄の「指揮法教程」という教科書で、お料理の菜箸を指揮棒代わりにピアノの演奏者に向かって指揮をする、というレッスン法だった。かの小澤征爾も桐朋音大時代にじかに斉藤先生から指導を受けたそうだ。その教えをいまも受け継いでいるのが「サイトウ・キネン・オーケストラ」で、世界中の教え子が集まり斉藤氏のふるさと松本市で年一回限りコンサ−トが開催される。私の指揮は小澤征爾と同じ流派だ!と自負している。
