3年生の和訳、「家庭でのテレビの問題点は、単なるwhat is seenではなく、how it is seenだ、・・・」 という文で、ただ「何が見られるか」、「どうやってみられるか」と訳したのではしっかり理解できたとはいえない。「何」とは「どういう番組」、「見方」とは「深夜まで延々と見る」とか「受け身の態度で無批判に見る」とか、その含意を具体的にイメージすることの大切さ。そういうレベルに達することが英文解釈の目標です。「どういう番組をみるか」「TVを見る態度」と和訳できるようにがんばろう。
2年生は接続詞 and の並列の問題。“While it is exciting to see 〜, to hear〜 and to eat 〜 in a foreign country, the sudden change makes us feel〜.“ の文で、and が何と何を並列させるかを見る。三つの不定詞句がカンマとand でつながっているのだ。鉄則「and の後ろを見よ。」そのカテゴリー(品詞の種類、形態)を見て同じ仲間を、前に順次たどって発見すること。一見単純そうで、あえて文法書や解説書に書いてはいないけれど実はここが一番難しく、入試の英文でも出題者がしばしば受験生の読解力を試すところなのだ。 尾上
(追記)久しぶりに東京に出た。NYのメトロポリタンオペラの最近の演目が、新宿の映画館で字幕つきでみられる。ベルディの「リゴレット」だ。「女心の歌」を聞いたことのない人はたぶんいないよね。椿姫の「乾杯の歌」くらい有名だ。16世紀、イタリアの貴族たちの退廃的な生活を、なんと今回のステージでは300年後のアメリカ・ラスベガスに設定を移しての上演だから興味がつきない。舞台はネオンきらめくカジノ。殺され袋詰めにされるジルダは、巨大なアメ車のトランクになげこまれるという。この演出に抜擢されたのは、ブロードウエイミュージカルで大ヒットを飛ばしている人気演出家だそうだ。タイムズスクエア(ミュージカル)とリンカーンセンター(METオペラ)が握手したのですよ!驚いた!・・なかなかオペラ好きの仲間が見つからず、いつもは寂しくひとりで見て画面に拍手したりしているけれど、今回はいい連れ合いをゲット。高校と大学がおなじ3年後輩のS君。東京外語オーケストラの仲間だ。もと三和銀行LA支店長で、ロンドン勤務のときには私も滞留させてもらい、一緒にモーツアルト「フィガロの結婚」を見た。銀行は早期退職で、もう10年以上悠々自適の生活をし、今もファゴットを小金井オーケストラで吹く。今年は「第九」をやるんだ、と言っていた。私も20年くらい前にはチェロで「第九」を弾いたっけ。三島の「ゆうゆうホール」大ホールロビーには会館10周年記念のステージ写真が飾ってある。私のチェロ姿が見れますよ。
