「湖尻峠のアケボノソウ」
御殿場二の岡の我が家から農免道路の坂道を6キロ下っていくと高原ビールで有名な「時の栖」がある。その途中は右も左も田畑ばかりなのに「ロマンチック街道」なんておしゃれな名前を考えた人がいる。その間に信号が何もなくて実に気分がいいから最近交通量がものすごく増えた。「御殿場アウトレット」から「時の栖」に向かう無料のシャトルバスもしきりに通る。その途中の商店「スギヤマ」で生みたて卵を買い、お気に入りの「メリールウ」でおいしいくるみパンを買ったから、さて箱根をひとまわりしようか。
岩波駅の近くを流れる「深良川」の渓流に沿って箱根外輪山の「湖尻峠」に登っていこう。狭い急坂の途中に記念の石碑が建っていて、350年も前の江戸時代前期に完成した「深良用水」のトンネルが見られる。今も「芦ノ湖」の水を引き入れてここに落とし、裾野市の田畑の灌漑用水に使用されているよ。峠に登りきる直前に私が見つけておいた秘密の花園がある。それはセンブリの仲間の「アケボノソウ」。真っ白な5弁の花に黒い星をちりばめて「明けの明星」のような黄緑色の点々をつけて美しい・・・
2年生のKA君は前回、「英検準一級」の第4問「英作文」を練習した。「学生は独自の勉強方法をもっている」は、Most students have their own way of studying. 不定詞のhow to studyがここでは使えないね。形容詞のownはtheir way(彼らの独自の方法)を強調するだけの働き。所有格のtheirを落としてはいけない。今日は学校の中間試験の対策に「助動詞」を自習した。might as well〜(〜したほうがましだ)はmay as well〜とどう違うのか参考書にはっきり書いてないね。mightはmayの過去形で「仮定法」に使っているんだ。「死んだ方がましだ」とか「その金をドブに捨てたほうがましだ」、「壁に話しかけたほうがましだ」のように、やりそうもないことを述べるときに使うよ。ちなみにas well〜の後にはas〜が消えているね。「〜と〜とは同じこと」と言いながら、「後者より前者の方がましだ」という結論を述べるのだ。
YAさんは前回「岩手大」の英文が難しかった。One of the greatest rewards of being a teacher is the opportunity one has to devote one’s mind and energy to important matters. はhas to を助動詞mustと同じと思ってしまったね。「〜ねばならぬ」のhave to〜はhave need to〜(〜する必要がある)と考えればいいんだ。don’t have to〜(〜する必要がない)も同じ。have only to〜(〜するだけでいい)もneedが抜けていると考えれば覚えやすいでしょ。ここはOne has an opportunity to devote〜「人は〜を捧げるための機会を持っている」が基本文で関係詞が省略されているんだ。「教師になる最大の報酬の一つは、大事な問題に自分の知力と精力を捧げる機会に巡り会えることだ」。ここのoneは「ひと」つまり「われわれ」のこと。
ご父兄の皆様へ・・・今日は久しぶりに「文化センター」に戻ってきました。黄瀬川を見下ろす「33会議室」は壁に油絵が掛かり、カーペットが敷かれた広い会議場に回転椅子なのでやはりここは気分がいいですね。10月になっていよいよ今年も後半、読書の秋となり勉強が一段とはかどりますね。 尾上
(追記)「芦ノ湖」の水は小田原にそそぐ「早川」の源流になっているけど、今でも「旧深良村」に水利権があるので、普段は水門でせき止められていて湖水がここから流れ出るのを見たことがない。湖畔に車を置いて少し山歩きをしてみよう。外輪山の尾根まで登ると、そこが「芦ノ湖展望公園」で箱根側と静岡側の大展望だ。「富士山」から「愛鷹山」「駿河湾」まで眼下に一望のもと。スカイラインで来た車の人たちも休憩し展望を楽しんでいる。芝生には小さなゲンノショウコ(現の証拠)の白い花が点々と。
さらにひと登りしたら「黒岳」。草の道を「湖尻峠」に向かって「芦ノ湖」を左に見ながらグングン下って行く。薄紫色の上品なマツムシソウの群落を見つけて幸せな気分。女性2人とすれ違うと、「箱根関所」からずっと外輪山西側の尾根伝いに10キロも歩いてきたそうだ。山では女性のほうが強いね。「湖尻峠」に降り立つとそこからは石畳の階段が続き「深良用水」の取り水口まで下っていく杉林の薄暗いコースだ。湖畔に着くと芦ノ湖の水がゴーゴーと水門を流れて暗いトンネルに吸い込まれていた。(ここまで書いたら突然激しい地震!M6.1でかなり大きな揺れ。無事でよかった。)









