高校英語UG会 三島・裾野・御殿場

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次回「御殿場教室」は27日(土)
次回「御殿場教室」は27日(土)
2021年3月25日(木)裾野市民文化センターにて
「県内唯一のミズバショウ」
 市内深沢にある「トンボ池」に行ってみた。やっぱり咲いてるよ!棚田のような傾斜地に植えた数百本のミズバショウがほんの一部だけど咲き始めていた。初々しいい緑の大きな葉の中から純白の苞がヨットのように伸びあがって春の訪れを喜んでいるようだ。しかしどれも背中を向けていて、緑の花の部分が中に隠れて見えないよ。湿地の中だから踏み込むこともできないし。
 ミズバショウと言えば群馬県の尾瀬が原を思い浮かべるね。私は2〜3度仲間や家内と旅行して歩いたことがあるよ。その尾瀬からこの深沢地区の愛好家グループが10数年前に取り寄せて育ててきたミズバショウが今年も咲き始めたんだ。鮎沢川の急流と御殿場線が並行する崖の上にあった小さな休耕田を利用したそうだ。正面に「東名高速」の赤い陸橋がかかって車の騒音が激しいけれど、「トンボ池」の周りの本来の静かな「桃源郷」の姿は残っている・・・

 3年生のOB君は前回「比較」の作文で、「2人の候補者の中では彼の方がいい」はHe is the better of the two candidates. のようにthe best of the threeと同じ形式でtheが必要。今日は体調悪く出席できなかったが、終了後会場に駆けつけてくれてお母様と一緒に最後のご挨拶を頂いた。部活がハードだったけどよく両立させてUG会に通って頑張りましたね。今日のプリントを回答して郵送してください。春休み中に肝心な英語を忘れてしまわないようにね。
 YAさんは前回「専修大」の英文を和訳した。Only when we combine them to make words do they become meaningful units. のdoの用法が疑問だったね。「them(音)をつないで単語を作った時にしか、意味をもつ単位にならないんだ」。Only〜は「〜でしかない」で「否定的な意味」。だからHardly had I left home・・・でも覚えたように、「倒置構文」つまり、「疑問文」の語順になるんだった。今日は最後に「否定語を含まない否定表現」をやってよく理解できていた。英文和訳もすべて添削が必要ないくらいに丁寧に書けていた。終了後お母様がご挨拶に見えておいしいお菓子を頂いた。
 卒業生のKA君は前回「神戸外語大」の英文が難しかった。The decline of ties with the relatives deprived the wife of much external help which had previously been available to her in the difficult tasks of adjusting to life with a husband. 「親戚とのつながりが減少したために、夫との生活に合わせる難しい問題で、昔は受けることができた外部の援助を妻は奪われてしまった。」も「無生物主語」の文と見破って、目的語の「妻」を主語にして和訳するとよかった。今日は「関係詞」の難しい問題をほぼすべて正解した。The same〜as、such〜as、no〜but、more〜thanのように、whoやwhichの代わりに、本来「接続詞」のas、but、thanが「関係詞」として働く特殊な例をいくつか学んだ。
 1年生のKA君は前回「仮定法」で作文をやった。「もしあの薬がなかったら私は今頃死んでいただろう」は、前半が「昔」の事実に反する仮定だからIf it had not been for that medicine, と「過去完了形」にする。後半は「今」だから「助動詞+原形」でI would be dead now. が正解。今日は1年生最後のテキストで和文英訳をやった。「私は当然、あなたが助けて下さるものと思っていました」は、I took it for granted that you would help me. とする。このtake A for Bは「AをBだと考える」でitはthat以下をさす形式目的語。grantedは「天から与えられたもの」→「当たり前のもの」の意味で、よく使われるイディオムとして覚えておこう。
 ICさんは前回、語句整序の問題が難しかった。「非常に多くの人々がエネルギーを消費しているので、じきになくなってしまうだろう。」は、Because so many people waste energy, we’ll run out of it soon. と普通に書いてもいいが、前半を「付帯状況」のwithで書き替えることができれば正解だった。With so many people wasting energy,のように。今日は「受動態」の整序問題をやった。「彼がよく森の中を歩きながらその詩を朗唱するのが聞こえた」は、We often heard him recite〜を「受動態」に言い換えるから、He was heard to recite〜のように不定詞のtoが復活するよ。
 ご父兄の皆様・・・今日はプリントを3色で3枚配りました。黄色は4〜5月のUG会予定表。赤い紙は「春期講習」のご案内。緑色は新入会員募集の案内と「入会申込書」です。新型コロナ渦で困難なこの春休みはいつもの「新聞折り込み広告」をやめようと思いますので、ぜひ皆様のクチコミをお願いしたいと思います。4月から「御殿場教室」は3年生が2名、「裾野教室」は2年生が2名でちょっと寂しいですね。切磋琢磨する環境が望ましいので是非ご友人へのご紹介をいただき、それぞれ4〜5人のクラスになるといいなと願っております。
 今日はOB君、YAさん、KA君の最後の授業でした。たゆまぬ努力が実ってみな名門大学に進学することになりました。それぞれ東洋大学、上智大学、九州大学で知性を磨き人間性を高めてくれることと期待しております。まことにおめでとうございます。
 (緊急)次回「御殿場教室」は参加生徒の都合により前の日、27日(土)に変更しました。 尾上

(追記)深沢の「トンボ池」の名を知ったのはインターネットだった。群馬まで行かなくてもミズバショウが見られる近くのスポットがないかな、と探していたら山梨県は笛吹市の境川にあったけれど規模が小さくて残念。長野市の郊外で「戸隠スキー場」のあたりにはもっと広く自然のままのミズバショウが生育しているらしいよ。静岡県にも一つだけ生育地があって、それがわが御殿場の「トンボ池」だと知って驚いた。群馬や長野・新潟のような大雪の地方だけかと思っていたのに。
 箱根の「湿生花園」では3月20日の春の開園と同時に咲きだすのが水辺のザゼンソウ(座禅草)とミズバショウ(水芭蕉)なんだ。箱根はせいぜい標高が600mくらいで大した雪も降らないので、その雪の代わりに冬期スタッフが枯葉を一面にかぶせ冬眠させるらしい。この「トンボ池」でも何か工夫していると思うよ。白い苞と花が終わると葉の部分がどんどん大きくなってまさに芭蕉の葉のようになる。
2021/03/25 (Thu) 23:48


新しい会員を募集しています
新しい会員を募集しています
2021年3月21日(日)御殿場市民会館にて
「ユキワリソウがいっぱい」
 近所の「秩父宮記念公園」にランチを食べに行った。「母屋」と「記念館」の手前に立つあずまや風の「うぐいす亭」では、喫茶のほかパスタやピラフなどの軽食もできるのでお気に入りなんだ。窓の外には「ロックガーデン」の上に覆いかぶさるような大きな枝垂桜が見える。おいしい食事に満足したので園内の散策と家内のリハビリに出かけるとしようか。母屋のサクラのつぼみが大きく膨らんでもうすぐ開花しそう。まだ卒業式の季節なのに。
 ユキワリソウの花が増えたかなと期待して母屋の裏手に回った。竹林の小山の下には「防空壕」が今でも記念に保存されていて、昭和20年御殿場駅周辺の空襲の時に宮様が一度使用されたという。私が親から聞いた話では、疎開していた長泉村の母の実家にも裏庭に防空壕があって、まだ2歳くらいの私も沼津市街地の空襲の時には防空頭巾をかぶってよちよち一人で歩いて行って穴の中に隠れたそうだ・・・

 2年生のSI君は前回、「鹿児島大」の英文を読んで和訳が難しかった。We can refer to a unicorn and make ourselves understood even though nobody has ever seen one except in paintings. このandは直後のmakeと前のrefer(共に動詞の原形)をつないで一つの行為だと見抜くとよかった。oneはunicornのことだから、「絵の中以外では誰も見たことがないとしても、一角獣というものに言及して理解してもらうことができる。」今日は「挿入」を勉強した。普通は文頭に置くhoweverやfor exampleなどを文中、動詞の前にカンマで切って割り込ませることがよくある。和訳する時にはその部分をカッコに入れて文頭に移動して、文をひとまとまりにつなげないといけない。
 TU君は前回 「否定」で英作文をやった。「大学の勉強が社会に出てすぐ役に立つとは限らない。」 not everything・・だと「すべてが・・であるわけではない」だから不適。ここでは「いつも‥とは限らない」だから、What you have studied at college doesn’t always help you in the world soon after you finish it. 「部分否定」に使うのは形容詞のevery、both、allと副詞のalways、necessarily、completelyなど、つまり100%の意味の語だけだったね。今日は「強調構文」It is〜that・・を勉強してよく理解できていた。It is the student himself who must do the learning. (学習をやらねばならないのは生徒自身である)のように、「人」が強調される時はthatの代わりにwhoを使ってもよい。 尾上

(追記)ピンク色のハナダイコンと黄色のリュウキンカが一面に咲く林の中に、大きな三角の葉から立ち上がるユキワリソウ(正式にはミスミソウ)もピンク・赤・白・紫と色とりどりに咲き誇っていた。大きなレンズのカメラを胸に下げた女性がいたので話しかけたら、この公園が大好きで横浜の家から何度か尋ねて来ているそうだ。「お近くに住んでいらしていいですねえ。相模原にある城山カタクリの里が近いし有名だけど、こちらの方が自然が豊かですね。ユキワリソウが素晴らしいです。」といって撮った写真を見せてくれた。
 野草園に進んでみると木道の下にシュンランの長細い葉が茂っている。その葉をかき分けると白い蕾がいくつか隠れていた。あ、一本だけもう咲いているよ。緑色のガクの中に下向きで花が咲くので見つけにくいんだ。そして母屋の下にはカタクリがもう咲きだしていた。ピンクの花弁を反り返るほどに開く姿が美しい。そうだ、深沢の「トンボ池」にもカタクリが一面に咲く山があったな。先月その斜面には黄金色のフクジュソウが一杯だった。昨日は「春分の日」で、もうそろそろミズバショウも咲き始めるころだ。
2021/03/21 (Sun) 22:38


カンマカンマはカッコに入れて
カンマカンマはカッコに入れて
2021年3月18日(木)  
裾野市民文化センターにて
「佐野川温泉」
 ポカポカ陽気の朝「十里木高原」を越えて富士宮市に向かった。遠く南アルプスの「白根三山」が白銀に輝いて実に美しい。芝川町に入り富士川を越えると、小川に沿ってのどかな集落を抜けていく。土手の桜の古木がもう満開の花を咲かせて予期せぬ「お花見」になった。さらに一つ山を越えて山梨県南部町の「佐野川温泉」に着いた。ここは富士川にそそぐ支流の奥にある秘湯で、身延線「十島」駅から送迎があり日帰り客にも人気のスポットだ。
 ここは私の2歳下の弟が義父から受け継いで50年、家族経営している「源泉かけ流し」の温泉旅館なんだ。有名な女優さんがプライベートで宿泊したり、テレビ局が取材に来てインタビューされたこともあるそうだ。久しぶりに弟夫婦に歓迎を受けて、周囲を山に囲まれた露天の岩風呂にさっそく浸った。ぬる湯だけど硫黄の香りがぷーんと漂って肌にぬるっとした湯だから効能がいろいろ期待できる。平日で客は2〜3人しかいないからコロナ感染予防も完ぺきでゆったりと・・・

 3年生のOB君は前回、He does not know English, to say nothing of French. (彼は英語を知らない、フランス語は言うまでもなく。)の後半を書き替える問題が難しかった。「否定」の内容なのでmuch less French (フランス語はいっそうだめだ。)というよ。still lessでもいい。今日は「無生物主語構文」をやった。Learning another language is important, because it enables us to communicate with people in a different country and to learn more about that culture. はenables(可能にさせる)の主語itが「もう一つの言語を学ぶこと」のなので、それを理由にして「人」を主語に置き換える方が自然な訳し方だ。「そうすることで、私たちは違った国の人たちと話をし、その国の文化をもっとたくさん学ぶことができる」。
 YAさんは前回、「早稲田大」の英文「バードウォッチング」が難しかった。”One little brown bird,” as Jefferies said, “at a casual glance is so much like another little brown bird.” 「ジェフェリーズが言ったように」が、カンマカンマで引用文の中に挿入されているのでカッコで切り取って文頭に移動してしまえばいい。「なにげなくちらっと見た時の茶色の小鳥は、もう一羽の茶色の小鳥とそっくりなんだ」。今日はIt was not until yesterday that I met her.(彼女に会ったのは昨日になってからだ→昨日初めて彼女に会った)は「強調構文」 It was〜that・・で、文の一部を強調する表現だ。一方、It won’t be long before the next election begins. (次の選挙が始まるまでもうすぐだ)で主語のitは「時間」を表すだけ。
 卒業生のKA君は前回、「法政大」の英文でThe progress of civilization depends upon a small minority of enterprising individuals, the ‘adventure seekers’. 「文明の進歩はほんの少数の進取の気性を持つ個人、つまり冒険家たちに依存しているのだ。」このカンマは間をあけて読むから直前の語句の説明になるんだ。今日は「動名詞」の用法で、He insisted that I should pay the money back to him. (彼は私にその金を返すように主張した。)を書き替える問題をやった。payを動名詞payingに変えて意味上の主語my(又はme)をつければよかった。He insisted on my paying the money back to him. のように。
 1年生のKA君は前回「接続詞」をいろいろ学んだ。As far as I’m concerned, I have no interest in such a thing. 「私に関する限り、そんなことに興味はありません」。この文頭の接続詞はAs far as I know (私の知る限りは)と同じように、関係や知識の「範囲」を表すからas long asではまずい。今日は「副詞節」を勉強した。「接続詞+S+V〜」が時・理由・条件などを表して、主文を修飾する働きだ。Pass me the butter, if you please. 「もしよければ、そのバターを回してください」は単にplease一語が普通だ。「どうぞ」の意味だけを中学で教えるのは間違い。If you likeと同じだから文頭につけてもいい。丁寧にお願いしているだけなんだ。 尾上

(追記)昨年秋に私の母が大往生したのでその遺品の一つ「お琴」をどうしようかと弟と相談した。弟には孫がたくさんいるので誰か女の子が希望してくれればいいが、と思いこの温泉に運んでもらいしばらく預けておいた。しかし誰も欲しくはないようなので今日はお琴を引き取るのも目的のひとつだった。母の出身である三島高女、つまり三島北高校では「筝曲部」が全国大会に出場するような活発な活動をやっているようなので、そこに寄付するのがよさそうだ。
 夕食の時間になったので主人の長男が得意のピッツアを焼いてくれた。東京のレストランで覚えたそうで、生地が柔らくとても美味い。この宿の評判を高めているメニューのひとつで、さらに父親は「鰻重」を昔から得意料理にしているんだ。生きたウナギを仕入れて自前のタレで焼く。今日は突然の訪問で用意できなかったけどね。東京理科大を出て業界新聞の記者をやっていた弟が180度の大転換人生。山梨の彼女と結婚して調理師の資格を取ったというわけ。
2021/03/18 (Thu) 23:51


A and A‘ のルール
A and A‘ のルール
2021年3月14日(日) 
御殿場市民会館にて
「小田原城へ」
 ポカポカ陽気に誘われて箱根を越えて「小田原」に下って行った。「松永記念館」という小田原市の「郷土文化館」に着いてみると、日本庭園の工事中で残念ながら6月まで閉館だった。明治時代に「電力王」と呼ばれ、数寄茶人としても高名の「松永安左ヱ門」が収集した古美術品が展示されていて見てみたかった。昔ここの館長を私の知人が務めたことがあるというので気になってもいたのだ。
 小田原城までわずかな距離なので久しぶりに城のお堀端に車を停めた。高い石垣に囲まれた「常盤木門」をくぐると松の古木が30mの高さで、満開の河津桜と並んで聳え立っている。本丸の広場には60年前に再建されたものだけれど真っ白な天守閣がそびえて見上げると感動する。秀吉の「一夜城」作戦で滅ぼされ、北条氏から徳川家の手にうつり明治維新の廃藩置県で解体させられたそうだ・・・

 2年生のSI君は英文「言語の役割」を和訳した。As we grow older, we become members of other groups outside our home and learn to use language as a way of fitting in with them and taking part in their activities. の長い一文で難しかったが、それはandが二度もあるからだ。大切なA and A‘ のルールを思い出してほしい。動詞現在形のlearnは前のbecomeとつながるし、動名詞のtakingは前のfittingと並列しているね。だから、「家庭の外のいろいろなグループの一員になって、彼らに溶け込みその活動に参加する方法として言語を使うようになるのだ」。
 TU君は前回「関係詞」で英作文をやった。「外国語を学ぶ最良の方法はその国語が話されている国へ行くことです」は、主語は「不定詞」を使ってThe best way to learn a foreign languageを主語にする。後半に「関係副詞」whereを使えば、〜is to go to the country where it is spoken. とつづく。今日は「無生物主語」の構文を勉強した。「物事」が「人」に対して「〜させる」という文は日本語にはまれなので和訳では、「物事」によって「人」が「〜となる」とする方が自然だ。This confidence explained to him his reputation as a wise man. で、「説得」は人が他人にする行為だから、その他人が説得されたことになる。つまり、「こういう確信のおかげで、彼は自分が賢人だという評判に納得したのだ」。
 今夜は終了間際にTU君のお姉さんが駆けつけて懐かしい姿を見せてくれた。昨年春「UG会」から名門「津田塾大」の英文科に進んだ人。地方の国公立も受けたけれど首都圏の大学にしてよかった、という。アルバイトにしても友人関係にしても選択幅がとても広くて、まだ対面授業は一度もないけれど充実した学習環境がリモートでもできているそうだ。至近距離に「一橋大」「学芸大」「外語大」や「ICU」もあるから、他大学の講座を聴講するチャンスがあるし、サークルも大学枠を超えた活動ができるんだね。
 昔「外語大」4年生の時に、私も「早稲田」や「青山学院」の授業にもぐりこんだことがある。4年生の時は渋谷駅前の「東急ビル」で夜間の「言語学講座」が1年間無料で開設されて、東大、早稲田、慶応の有名な教授から直接少人数指導を受ける機会に恵まれたよ。「音声学」や「社会言語学」などに加えてUG(普遍文法)や「生成文法」の手ほどきを受け、その創始者MIT(米国・マサチューセッツ工科大学)のN・チョムスキー博士が来日し夏期講座を開催した時には1週間受講に通って刺激を受けたよ。
 東京は学習や研究の環境が充実しているね。キャンパスの中にも外にもアンテナを高くして学問をおおいに楽しんでください。また機会があったらお話を聞かせてください。 尾上

(追記)「松永記念館」の館長だったというその知人は、40年前に亡くなっていて実際にお会いしたことはなかったが、私の亡父や兄弟が幼少時代に東京で仲良くしていただいた娘さんのお父様、「田山方南」という名前の文部官僚で古書文献の有名な学者だった。伊賀の上野中学から金沢の四高、そして東大文学部へとエリートコースを順調に上り詰めた秀才だ。先々週、私が三重県の伊賀市に母の納骨で出かけた折、お寺の墓がお隣りどうしだった。
 親戚ではないが「田山家」とは祖父母が長年親しくしていただいたようだ。先日93歳になる長女の迪子さんに電話をしてみた。父の納骨でお会いして以来23年ぶりで、家業の製薬会社の社長を長男に譲って、今は伊賀市の特別老人ホームで悠々と過ごしておられた。「おなたの祖母たねさんは、原宿の千駄ヶ谷小学校のまえの自宅で文房具屋をやってたのよ。杉並区の家から私が遊びに行くとよくお店番をまかされて面白かったわ。」
 自分の生まれた家がどこか知らなかった。8歳の頃祖父がその跡地に連れて行ってくれた覚えがあるけど。Google Mapではっきりその場所を確認し、ストリート・ビューで現在の様子も分かった。なんだかとても懐かしい。「でも昭和20年3月の東京大空襲では、我が家も尾上さんの家も焼かれてしまったわね。私は女学校に入っていて苦労したけど東京にとどまって薬科大まで進みました」と。記憶も言語も実に達者でとても93歳とは信じられない女性だ。
2021/03/14 (Sun) 23:22


3・11あの未曽有の大震災を忘れない
3・11あの未曽有の大震災を忘れない
2021年3月11日(木)  
裾野市民文化センターにて
「水辺の佐川美術館」
 天気予報が当たって2日の朝は雨。ホテルのレンタサイクルでもう一度「琵琶湖疎水」を走ってみようと計画していたのに。昨日見た「第一トンネル」の出口が京都の山科地区にあるので、朝飯前にそこに向かって車を出した。「国道1号線」に入ったらそこはかの「逢坂山」の峠道で朝の大渋滞の最中だった。「名にし負わば逢坂山のさねかづら・・・」と百人一首に読まれた旧東海道最後の関所だ。「・・・知るも知らぬも逢坂の関」もある。この渋滞ではホテルの朝食に間に合わないので山科探訪をあきらめUターン。
 37階のレストランから琵琶湖の展望もぼんやり。こんな雨の日は「美術館めぐり」にしようか。家内のおすすめで私が「佐川美術館」に行こうと提案したら弟夫婦も賛成してくれた。20数年前に宅急便の「佐川急便」の社長が「琵琶湖大橋」のたもとに作ったモダンな建築で、楽家15代の吉右衛門(直入)の国宝級の陶器が見られるという。水辺に浮かぶようなユニークなお茶室があって見学したり「茶会」も出席できるらしい・・・

 3年生のYAさんは前回、「助動詞」で語句整序も作文もとてもよくできていた。needの文法問題が難しかったのは「助動詞」と「動詞」の両方に使えるからだ。Since we’ve finished our job, we (      ) to work tomorrow. (明日は仕事に来る必要がない)に入るのは、need not come かdon’t need to come のどちらかだね。それぞれを助動詞shouldと動詞wantに置き換えてみればわかりやすい。今日は「二重否定」の文をやった。We never watch television without being influenced by it. をそのまま訳せば「テレビは影響を受けずに見ることはない」で、二重に否定しているね。そのままでも悪くないけど、「肯定」でいい直して「テレビは見ると必ず影響を受ける。」の意味にとらえる方が多いよ。
 1年生のKA君は前回「関係詞」の構文で作文問題をやった。「彼にはよくあることだが、また約束を破った」は、He broke his promise again. とIt is often the case with him. を一文につなぐときに前文を受けるItをwhichに変えるのではなく、asを使って「〜にはよくあるように」の意味にするんだ。この問題のように、関係詞のas以下をそっくり文の初めに移動してAs is often the case with him, he broke his promise again.としてもいい。今日は「名詞節」の語句整序をやった。「大事なのは全力を尽くすか否かだ、」は、主語のWhat matters はWhat is important の意味で、mattersが動詞なんだ。〜is whether you do your best or not. となる。
 ICさんは前回、「無生物主語の文」で語句整序の難しい問題をやった。「うっかり口を滑らせると、思わぬ結果を招くことが多い」は、「舌が滑ること」を主語にして「〜という予期せぬ結果に私達を導く」のように言い換えできるね。A slip of tongue will often lead us to unexpected results. 「〜が多い」は助動詞のwill oftenでwould oftenのように「習性」をあらわすよ。今日は「助動詞」の語句整序と作文をやった。「できましたら、あなたの切手の収集を見たいものです。」は、動詞lookを熟語でhave a lookと言える。「できましたら・・・」とへりくだってお願しているからwant to〜よりも「ていねい」なwould like to〜がいい、と中学でも習った。wouldは「仮定法」の助動詞で、「もし許されれば〜するのだが」の意味なんだ。I would like to have a look at your collection of stamps. となる。
 卒業生のKA君が出席した。明日12日は国立大学の後期試験なので欠席かと思っていたら、「九州大学に合格しました! 先生の御指導のおかげです!」の声。えっ!あの難関大学に受かったって?と半信半疑の私。このUG会からも初合格の大学だ。「おめでとう!一年浪人した甲斐があったね。私も本当にうれしい。大学が始まるまでよかったらあと数回ここで勉強を続けてください。」
 前回は「明治大」の英文「ガラス」を和訳した。Such an experiment would almost certainly destroy a similar cube of practically any other material. 「そのような実験をすれば、似たような立方体のほかの物質はほとんどどれでも壊れてしまうだろうが。」と訳せる。助動詞のwouldが「仮定法」だとわかれば、ifをどこかに感ずるような訳をするといい。今日は「分詞」で書き換え問題をやった。As I was not tired, I went on working late.は、前半を分詞構文に置き換えて、Not being tired, とやればいい。「受身形」の時はbeingを省略してNot tiredでもいい。接続詞+S+V〜の「節」を、「ケス、ケス、ING」と覚えて「句」にするわけだ。こうすれば「複文」が「単文」に変わる。 尾上

(追記)霧雨で煙る「琵琶湖」の東岸を30分ほど走って、殺風景な湿地帯にそのユニークな「佐川美術館」をみつけた。3棟の建築の四方をすべて池で囲って茶室はその池の真ん中に屋根をもたげていた。地下道で通じているらしい。最初の棟には日本画家「平山郁夫」の作品が大作4点を中心に圧巻だった。私の好きな「シルクロード」も美しい作品だった。地下に降りて「楽直入」の焼き物は素晴らしかったが、ここでもコロナ対策が厳重で残念ながら「水辺の茶室」は見学もできなかった。
 隣の棟は彫刻の展示室で私の好きな「佐藤忠良」のブロンズ像が所せましと並んでいた。自分の教え子をモデルに制作した「帽子・夏」など若い女性像は高く評価されている。昔私が大学生の頃、映画「若者たち」に登場した佐藤オリエは吉永小百合と並ぶわれらがマドンナだった。それが佐藤忠良の娘さんだったんだ。総ガラス張りの廊下の向こうには池の中に立つ少女の像が雨に打たれていた。
2021/03/11 (Thu) 23:56


英作文にもっと時間をかけよう
英作文にもっと時間をかけよう
2021年3月7日(日) 
御殿場市民会館にて
「琵琶湖の水を京都へ」
 「琵琶湖」のホテルにチェックインする前に、大津市内の古刹「園城寺・三井寺」に寄ってみた。もう夕方の閉門時間だけど家康の寄進による堂々たる山門と室町時代の「仁王像」が見られて初めての弟も感動していた。私の今回のお目当てはこの「長等山」の山裾を貫通している隧道(トンネル)だった。それは明治23年(1890年)に5年の工事で完成した「琵琶湖疎水」の入口なんだ。
 レンガ造りのアーチ形の入口は鉄の扉で閉ざされ、水も流れていなくてまだ冬枯れの寂しい風景だった。堰堤には桜の木が一面に植えられて市内で一番の「花見」の名所らしい。もうすぐ桜の季節になれば湖畔の「閘門」が開いて、この疎水に「琵琶湖」から水が流れだすのだ。3年前に復活した観光用の「疎水船」は6人乗りの小さなボートで、この「三井寺」の乗船場から京都「蹴上」の下船場まで3つもトンネルを抜け、満開のサクラを眺めながら8キロを下って行くことができるという・・・

 2年生のSI君は前回「強調構文」It is〜that・・を勉強した。Paper was not made in southern Europe until about the year 1100. の文末の「時」を強調するとIt was not until about the year 1100 that paper was made in southern Europe. が正解だ。notは「文否定」の語で、until以下にその焦点があるからnot until〜「〜以前ではない」つまり「〜以後のこと」を強調している。どちらの文も「1100年になってやっとヨーロッパ南部で紙が作られた」と肯定で訳した方がいい。今日は「無生物主語の文」をやった。「物」が「人」に〜させる、の文型なので逆に、「物」によって「人」が〜になる、と和訳したほうが自然になるね。
 TU君は前回「代名詞」で語句整序の難しい問題をやった。「新年の祝い方は国によって異なる。」は、動詞differsを使え、だから述語はdiffers from one country to another.(国ごとに異なる)でfrom〜to〜を使う。主語はHow people celebrate New Year's dayのように「関係副詞」のhow(〜の方法)+SVで書けばいい。how to celebrate〜 は「どうやって祝うべきか」の意味だからおかしい。今日は「名詞構文」の勉強で、People's lives have been changed because of the immediate spread of news.がうまく和訳できた。後半はspreadが名詞用法なので「名詞構文」の一種なんだ。元の動詞に戻すとbecause news spreads immediately(ニュースが即座に広まるので)という節と同じ意味になるんだね。
 今日は裾野教室の1年生ICさんが参加してまず「完了形」の英作文をやった。「ジョンは日本に来て3週間になるが、こちらの生活様式にすぐになれるだろう」は、この「が」は逆接のbutじゃなくて単純にandくらいでいい。切って2文に分けた方がすっきりする。「来て・・」は「来て以来・・」の意味だから接続詞sinceでつないでIt is three weeks since John came to Japan. 後半はHe will get used to the lifestyle here soon. あるいはsoon の代わりにIt will not be long before he gets used〜もよく見る構文だ。英作文がちゃんとかければ英語で話すのも簡単だ。自分の考えが発信できなきゃ英会話が上達したとは言えない。学校でやるALTの授業が、1対40ではせいぜい「聞き取る」練習しかできない。高校でもっと英作文を書かせる授業をやってほしいなあ。 尾上

(追記)最近NYから帰国して京都の街中に移り住んだ友人夫妻が、昨年春この「疎水船」に乗ってきました、とメールにあった。その話に刺激されて私も実は11月末の紅葉の季節に乗船したいと思い、船の空席を見つけて予約してGo Toも利用して「琵琶湖」の旅行計画を立ててあったのだ。小説「京都インクライン物語」も読んで関心を深めていた。ところが母の突然の大往生があってキャンセルしてしまった。
 比叡山に登った豊臣秀吉が「この琵琶湖の水を都に引けたなら・・・」と嘆息したという。その16世紀の夢を19世紀の終わりに、東京の工部大学(後の東大工学部)を出たばかりの田辺朔朗が建設主任に抜擢されて日本人だけの力で完成させたものだ。米国で始まったばかりの水力発電を視察して導入し、日本最初の発電所をトンネル出口の「蹴上」に作ったのも田辺なんだ。京都市内の電車や工場の電力に利用され、水運や灌漑用水など多目的に大いに活用された。(つづく)
2021/03/07 (Sun) 23:51


Be it ever so humble, there’s no place like home. 「たとえどんなに粗末でも、家にまさる所はない。」
Be it ever so humble, there’s no place like home. 「たとえどんなに粗末でも、家にまさる所はない。」
2021年3月4日(木) 
裾野市民文化センターにて
「伊賀上野から琵琶湖へ」
 昨秋亡くなった母の「百箇日法要」と納骨の儀のために、先日三重県伊賀市の「愛染院」まで高速を走って弟夫婦と一緒に行った。ここは私の祖母の出身地に祖父が墓を建立した菩提寺で、俳聖「松尾芭蕉」ゆかりの真言宗の名刹なんだ。和尚さんは元高校の商業科の先生で気心が知れている。「伊賀焼」の里でもあって先代の住職は工芸家としても名を成したそうだ。それで我が家の和食器の半分は緑色がかった伊賀焼なんだ。
 伊賀と言えば「忍者屋敷」で有名な「上野城」の城下町。徳川家康に仕えた大名「藤堂高虎」が建てた名城が聳え立つ。街中を走る「伊賀鉄道」のピンクの車体には「くのいち」と呼ぶ女忍者のイラストが描かれていてほほえましいよ。「上野城」の城址には「伊賀流忍者博物館」があって、忍者実演ショーやら手裏剣打ち体験など、外国人や子供たちの喜びそうなイベントもある。今回は半年前に亡くなった叔父の納骨に来たばかりだったから町の観光を省略して、法事が終わるとすぐに隣の滋賀県大津市に向かった・・・
 
 3年生のOB君は前回、長文で「読書の大切さ」を読んでほとんどすべてに正解が出せた。下線部訳ではSome modern children seldom, if ever, read for fun. 「現代の子供たちの中には、楽しみの読書をもしやったとしてもめったにはやらないような子もいる」で、カンマで挿入されたif ever(もしあるとしても)は否定語のseldomを修飾する。今日は「名詞構文」(2)をやった。I was surprised at her good knowledge of economics.を和訳する時、「彼女の経済学の十分な知識に・・」とするより、「彼女が経済学をよく知っていることに・・・」と「文」を意識して和訳する方が自然だよね。
 YAさんは前回「分詞・動名詞」の作文で、「3年前に引っ越したのを機にテレビを見なくなった」は「無生物主語の文」で書くのは無理があるので、「〜して以来」と言い直して「動名詞」watchingを使って普通にI have stopped watching TV since I moved three years ago. とする。今日は難しい表現を一つ覚えた。Be it ever so humble, there’s no place like home. は前半が「倒置」で、Even if it is very humbleのifが省略された文のようだ。あるいはHowever humble it may be, と「譲歩文」に言い換えてもいい。「たとえどんなに粗末でも、家にまさる所はない」と、このまま「諺」として使う。
 1年生のKA君は前回「不定詞」の語句整序の難しい問題がよくできた。「彼は午後5時に成田に着くことになっています」は、He is to arrive at Narita at 5;00 p.m. でいい。is toは助動詞willや shouldなどの働きをする。ここではis going toのこと。今日は「構文」で、語句整序の問題でいくつか難しかった。「子供たちは互いに紹介されるとすぐに手を撮りあって丘を駆け上がって行った。」は、後半がthan they took each other’s hand and ran up the hill. とあるので、「紹介されたのと同時に」を加えるから前半にThe children had no sooner been introducedを加えればいい。否定の副詞no soonerを文頭に出して「強調」するとNo sooner had the children been introducedのように「倒置」になるよ。 尾上

(追記)伊賀市から隣県の大津市へ行くには高速道路がないので、伊賀・甲賀の山中を越えて一般道を行くことになった。途中「信楽焼き」の町を通って「新名神高速」に合流すれば短時間で移動できる。亀山市の「関宿」を通る国道1号線(旧東海道)に沿って建設された高速の「新名神」は、三重県四日市から鈴鹿市を通って滋賀県「草津」で元の「名神高速」に合流する。1時間半ほどで明るいうちに今夜の宿泊地「大津プリンスホテル」に到着した。
 「琵琶湖」湖畔に聳え立つこのホテルは38階建ての高層ビルで、どの部屋からも「比叡山」と「琵琶湖」が展望できる。真下の湖岸の道は「なぎさ通り」の名で市民の公園になっている。大きな観光船が停泊しているのは「大津港」だ。ホテルの手前の浜辺で遊んでいたのは高校生のようだ。男女で花束を持ってジャンプしたりして記念写真を撮っていた。そうだ、3月1日は公立高校の「卒業式」だったな!(つづく)
2021/03/04 (Thu) 23:50


「分裂文」Cleft Sentence
「分裂文」Cleft Sentence
2021年2月28日(日) 御殿場市民会館にて
「聖火リレー・トーチ展示」
 森会長の不適切な発言で走者の辞退が続出するし島根県が中止を示唆するなど、オリンピック・パラリンピックの聖火リレーの実施が危ぶまれている。それでも実際に走者が掲げる予定のトーチの展示が県内でも始まり、御殿場市では先日「秩父宮記念公園」の展示室で実施されたので散歩の途中に立ち寄って覗いてみた。予想したより一回り大きな黄色と赤色の美しい2本のトーチが並んでいた。
 密集を避けるため人数制限をして一人ずつ入場させるので、会場前には接近してじっくりと見たい人の列ができているけど、並ぶのが嫌いな私は外から写真を撮ってそうそうに引き上げた。園内を早足にぐるっと回ってみると、林の下にはユキワリソウがさらに色とりどりに咲き誇り、黄色や白・紫のクロッカスも一杯咲いていよいよ春の到来が感じられる・・・

 2年生のSI君は「強調構文」It is 〜 that・・・を勉強した。主語や目的語など文の一部を切り取って文頭に移動させるから「分裂文」Cleft Sentenceというのが専門用語だ。日本語の「・・・なのは〜だ」も同じ文法でこれは文尾に移動させているね。thatは単なる接続詞なんだけど、関係詞と勘違いされて「人」の時はwho、「物」の時はwhichを代わりに使うことがあるよ。Itは指すものがないから「それは」と訳してはいけない。It was not until about the year 1100 that paper was made in southern Europe. では強調する部分が否定語句になっているから、「1100年ごろになって初めてヨーロッパ南部で紙が作られるようになった。」と訳すといいね。
 TU君は「否定語のない否定表現」でいくつかのイデイオムを確認した。In the zoos of earlier days, the environment was anything but natural. 「昔の動物園では、環境が自然の姿とは決して言えなかった。」で、「自然以外のすべて」ということは「決して自然ではない」ということ。butは「〜を除いて」だったね。さらに「総合問題」で語句整序をやった。「彼はよく次から次へとうるさく質問した。」は、bother(〜を悩ます)を使う問題だから、He used to bother meといえるし、後は「次から次への質問で」と言い換えればwith one question after another と並べればいい。
 二人とも期末テストも終わって、高校は終業式まで正式な授業がない。さらに春休みが4月8日頃まで続くから合わせれば1か月以上も自分の希望する勉強が何でもできるチャンスだ。大学生なら海外に4週間の短期留学もできる。一方、緊張感がなくなり油断すると大変だ。夏休み以上に家庭学習の計画をしっかり立てて自分で自分を律することが必要になる。 尾上

(追記)聖火リレー全体の予定表をネットで見ると、3月25日に大震災10年の福島県からスタートして日本全国をくまなくリレーし、7月23日の開会式に東京の会場で点火される予定だ。静岡県は6月に西部の湖西市からスタートして中部地区を通って東部に入り、裾野市と小山町を経て御殿場市には6月25日に入りその日のうちに富士宮市浅間神社での記念式典会場に向かうそうだ。
 明日からいよいよ3月。第3波がすこし収まりかけて「緊急事態宣言」が近畿や中京地方で解除されるけれど、果たしてコロナ感染の危険が気のゆるみでまた上昇しないか、次に第4波が襲ってきてオリンピックの実施時期に重なることが最悪の事態になるかもしれない。国内だけでなく世界中から来日して出場する選手たちも、楽しみにしている観客たちも気が気ではないだろうね。
2021/02/28 (Sun) 23:15


国公立大学「前期試験」
国公立大学「前期試験」
2021年2月25日(木) 裾野市民文化センター
「裏庭のフクジュソウ」
 トレーラーハウスを置いてある裏庭で昨年暮れに伸び放題だったススキなどの野草がしっかり枯れたので、野焼きしようと火をつけた。延焼に注意しながら少しずつ燃やしていったら、隅の方に黄色く輝くひとむらの花が枯草の下に隠れて咲いていた。フクジュソウだよ!昨年よりさらに一回り大きな株になって花数も50輪はありそうだ。あとひと月、寒の戻りを繰り返しながら「春分の日」が来るのが待ち遠しいね。
 今日は国公立大学の前期試験が実施された。コロナ感染対策のため、横浜国大や宇都宮大、信州大などのように個別試験を中止して共通試験だけで判定する国立大学もある。UG会からもKA君、OB君が志望校の合格を目指して遠くの試験会場に出かけて行った。「緊急事態宣言」のおかげでコロナ感染がすこし下火になった状況で少しは安心して受験できたかな・・・

 3年生のYAさんは「上智大学」に合格し進学が決まっている。高校の卒業式も終わったけど「UG会」の勉強はまだまだ続けたいと気を引き締めている。前回はmake A into Bやform A into B (AをBに作りかえる)を使った英文がどれも正しく和訳できた。今日は「部分否定」の勉強で@every Aboth Ball (100%の形容詞)がnotの後に出ると、「すべて、というわけじゃない」、つまり「例外も一部あるよ」の意味になるんだった。副詞でもalways, necessarily, quite, completely, altogether は「いつも、必ず、完全に」の100%の意味だからnotがつくと「部分否定」になるんだ。A book is not always a good book just because it is written by a famous writer.もその例だが、「本というのは有名な作家に書かれているからという理由だけでいつもいい本だ、というわけではない」と訳してみればいい。notは直後のalwaysを否定している、というよりは残りの「肯定文全体」を否定している、と見ればよい。
 1年生のKA君は前回、「形式目的語のIt」を勉強した。和訳ではWhat made it difficult for them to get jobs? で目的語のItはfor以下の部分をさすから、「彼らが就職すること」が「なぜ難しかったのか」と和訳できる。これを「無生物主語の文」と呼ぶよ。今日は「名詞節」の語句整序と作文をやった。「大事なのは全力を尽くすか否かだ。」はmattersが名詞の「問題」ではなく動詞の「重要だ」(is important)の意味だと分かれば、What matters isで始められる。接続詞のwhetherを使ってwhether you do your best or not. が続く。英作文では「彼は空港に着いたらすぐ君に電話すると言っていた」は、易しいけれど「動詞」の形に注意がいる。前半はHe said that he would call youで、「電話するつもりだ」だから助動詞のwouldが必要。後半は接続詞のas soon asを使うといい。as soon as you got to the airport 「着いたら」という条件なので「〜だろう」のwillやwouldを使わない。
 1年生のICさんは期末試験対策の勉強に専念した。 尾上

(追記)昨日のテレビで、自動車のトヨタが裾野市に実験都市「ウーブンシティ」を建設すると伝えた。246号線沿いで裾野インター近くの「東富士工場」の跡地を利用して、未来型の巨大な都市モデルを目指すらしい。4年以内に新たな住環境を作って、EVの車やAIを利用した住居空間を作るそうだ。人口が何万人になるのか、そんなにすぐに街が出来上がるものか、まだ未知の部分が多いな。
 「織り込まれた町」という意味だそうだから英語で書けばwoven cityだ。「織る」のweave wove wovenだからもっと正確に発音すれば「ウォウヴン」。せめて「オーブン」といってくれたほうが近いのに。だれが初めに「ウーブン」なんて読んだのか、困ったものだ。最初に会社が発表するともう直せない。ニッサンやマツダも追随するとすればこういう実験都市を何と名付けるのかな。
2021/02/25 (Thu) 23:50


ペーパーの辞書を丁寧に引くのは大切だ。
ペーパーの辞書を丁寧に引くのは大切だ。
2021年2月21日(日) 御殿場市民会館にて
「メゾン・ケイ」
 パリに本店がある評判の三ツ星レストラン「ケイ」が先月御殿場に支店を開いた。そのシェフがテレビで話題になり、先週号の朝日「アエラ」の表紙になったと家内が言う。`図書館で見ると愛想のない若者の顔からは最高の味など期待できないけれど、そんなに気になるならじゃあ家内のおごりでということで出かけてみた。「二の岡」の我が家から2キロ先の「東山」にある和菓子喫茶「とらや工房」の向かいなんだ。
 コロナ渦の中でのスタートなのに評判を呼び、3週間先の予約でやっとディナーのテーブルにつくことができた。大きな窓からは快晴の富士山が夕日に染まっている。肉か魚かメインをチョイスすると、まずグラスに「沼津・白隠酒造」の水が注がれてオードブルがいくつか運ばれてきた。サラダのドレッシングも生ハムのソースも今までなかったような美味しさだけれど、パリの市民に愛されている理由はその懐石料理のようなアイディアあふれた美しい盛り付けのようだ・・・

 2年生のTU君もSI君も今日は期末試験の対策に専念したので各人の質問を受けることにした。
 TU君は学校の教材で「ハーバード大学、マイケル・サンデル教授の授業」を読んでいた。「今の医学では出産前に男女の性別がわかる。中絶で生み分けできるのは倫理的に正しいのか?」や「消防士は救助を求める人と自分の命とどちらを優先するのか?」という疑問を提示して学生たちにじっくり考えさせる問題だった。しっかり読めているようだった。カンマの後のwhichやwhereが「非制限用法」で、「そしてそれが・・」のように前の先行詞を修飾せず、単に接続して和訳する場合に注意しよう。カンマが近くに2つ並ぶ場合はたいてい「挿入」だから(    )で閉じてその前後の語句を直接つないでみるといい。
 SI君は長文でThe maintenance rules are as strict as they are simple. の意味が分からないという。「機械保守の決まりは、単純であるのと同じくらい厳格だ。」じゃ確かに矛盾していて変だよね。対比しているのが「形容詞」だからこのas〜as・・は「・・と同じ程度に〜」ではなさそうだ。きっと「単純であるのと同時に厳格でもある」の意味だと思うよ、と答えてあげた。そこで私は持参の「研究社」の辞書「ルミナス」を引いてみたら似たような例文を見つけた。She is as wise as she is beautiful. (彼女は美しくまた賢い)とある。これは普通の「比較構文」ではないね。言い換えればShe is wise at the same time as she is beautiful. (美しいと同時に賢い)だと考えられる。珍しい用例だけど予想が当たっていた。
 ペーパーの辞書を丁寧に引くのは大切だ。ほとんどの皆さんは大修館の辞書「ジーニアス」をデジタル化した電子辞書しか持っていないので、例文のページで用例をさがす手間をかけないけど、実はそれがとても大切なんだ。ぜひペーパーの辞書も一冊備えて自宅の学習に利用してほしい。買うなら研究社の「ルミナス」がおすすめです。20年前からの旧版だから中古品でも家族や先輩が使ったお下がりでもいい。「コンパスローズ」という新刊でもいいよ。これも研究社で似たような編集だから。将来大学でも使えるようにぜひ一冊。 尾上

(追記)デザートにはメレンゲがのったアイスクリームがでた。ウエイトレスが丁寧に説明しながらその上にかけてくれたのはチョコレートかと思いきや「あんこ」だよ!フランス料理には意外な取り合わせだね。そうか和菓子の「とらや」とタイアップした成果はこんなところに?お隣の「とらや工房」でつくった餡が最高のデザートに加えられている。日本人には食後の「お口直し」に意外と好まれそうだしフランス人もビックリしそうだ。
 「とらや」バリ店にいた社長と「レストランKEI」のシェフとの交流からこの企画となったそうだ。KEIさんは長野県諏訪湖の出身。中卒で蓼科高原のレストランを振り出しに仏料理の世界に入った。そして東京に出て有名店で修行を続けたのちに本場フランスに雄飛して成功した。最近のテレビドラマやコミックなどに出てくるヒーローを地で行くようなリアルな話。振り返ると、厨房から走り出てフロントへ行って相談中のあの金髪の若者が?
2021/02/22 (Mon) 0:30


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