「静岡で展覧会2つ」
「テオ・ヤンセン展」がまた見られる、と静岡の「県立美術館」に出かけた。3年前の6月にも甲府の「山梨県立美術館」で見た不思議な彫刻(?)がまた日本にやってきた。12mもある巨大な骨格のモンスターが海辺を速足で歩く様子はビックリだ。わずかなそよ風が唯一の動力なんだから!背中の白い帆に風を受けそれをパイプ状の細い骨格や脚に送り込む仕掛けらしい。大学で学んだ工学を芸術に取り入れたオランダ人テオ・ヤンセンの創作だ。会場ではそのストランドビーストの一頭(一台)を実際に動かして見せてくれた。チューブから風を少し吹き込むと、数十本の脚が順序良く前後して巨大なビーストは速足で静かに前進したよ。
県内でも静岡市までは東京と同じ80キロもあるので来るのは久しぶり。海風が吸ってみたくて由比のパーキングで停車して遠く伊豆半島につながる海岸線を目で追った。海越しに見える富士山も美しいなあ。ここは難所の「薩埵峠」(さったとうげ)、歌川広重の「東海道五十三次」の一枚に描かれている景勝地だ。この日は午前中少し頑張って、静岡駅前にそびえる高層ビル「葵ホ−ル」の「静岡市美術館」に先に立ち寄った。京都の「細見美術館」からの名品展でお目当ての江戸中期の「伊藤若冲」や「酒井抱一」の傑作がいくつも展示され嬉しかったし、特に「葛飾北斎」の「五美人図」はいつもの浮世絵版画ではなく珍しい肉筆画の大画面で大いに感動した・・・
9日のジャパンタイムズのデジタル版記事Japanese students’ English proficiency is improving「日本の中高生の英語力は向上」をLINEで「英字新聞の会」受講生に転送した。ご家族に生徒がいれば興味持たれそうだね。文科省が2023年の中学3年生の英検3級以上合格率を大都市や県別に発表した。トップは「さいたま市」で88.4%、福井県、横浜市と続く。最下位が「佐賀県」で30.1%。(名指しされた県の教育界は不憫だなあ!)高校3年生の2級以上では富山県がトップで61.4%。福井県、石川県と北陸の県が続く。宮城県が40%弱で最下位だった。
しかし、学校や地域によって「英検」を奨励しているかどうかで差が生じるはずだ。民間の「英検協会」の主催だから受験料は個人負担で2級が9千円超、3級でも7千円近いし2回3回と受検することになるから家庭の負担も大きい。さらに合格率は「合格者数」÷「受検者数」だから、優秀な生徒にだけ受検させればランクが上がり学校や県は喜ぶ。したがって文科省のこのようなデータ公表はきわめて恣意的で意味を持たないし混乱を招くよ。こんな状況なのに「文科省・入試センター」は大学入試で英語の試験を「英検」で代用させようとしたから現場からの猛反発をくらったのだ。 尾上
