「チョコレート教室」
童心に戻ってチョコレートのアヒルを2羽作ったよ。高原ビールの「時の栖」に貼ってあったポスターを見て、衝動的に申し込んであったのであいにくの雨空だけど行ってみた。以前にもここで「チーズ作り」の教室が開催された時に家内と参加したことがあるし、台所をまかされて6年。毎日の料理が苦でもなくエプロンを着て楽しんでいるから自信もある。これはきっと型にはめてチョコレートを溶かしこむだけ、と思ったらいやいや、想像以上に難しいプロセスだった。
コック帽の先生の指導で、プラスチックの型にまずは色つきのチョコレートを筆につけて塗り絵だ。アヒルの黒目が固まったら白目を入れる。クチバシは黄色だけど帽子やネクタイは何色がいいかなあ。半身ずつ同じ色にしないと合わせたときにピエロになってしまうね。若いお父さんとお母さんが見守って小学生の子供たちが頑張る。その隣でひとり参加のオジサン(オジイサン?)も張り合う・・・。
3年生TAさんは前回、「群馬大」の英文和訳で、Age also plays an important part in how people relate to one another across the whole range of everyday experience. が難しかったらしい。how 以下は「人々がお互いにどのように関係しているか」ということ。後半は「日常の経験の全範囲に渡って」。wholeは「ひとつの物を丸ごと、全体」の意味で、「複数のもの全て」のallとは異なる。今日はセンター対策をやってから、「愛知教育大」の4行の長さの和文「子供には英語よりも日本語をまずしっかり教えるべきだ。」を英訳したらスッキリしたいい英文が書けた。
裾野教室のKI君が参加した。今日のセンター試験は70%正解だったから合格だ。更にがんばって希望の80%を目指そう。今日の「山口大」の英文和訳で「巨大な現代社会と個人の役割」が難しかった。 The individual, if he is filled with love of mankind, with courage and with endurance, can do a great deal. 「個人個人はたくさんのことをやることが出来る。」の文に if 以下がカンマカンマで割り込んでいるね。2つめのカンマはandのことで、with〜の語句が3つ並列していることが見抜けるとよかった。「人類愛や勇気や忍耐力に溢れていれば、」の意味。
1年生のTAさんは「比較」を勉強した。 原級でas〜as・・「・・とくらべて同じくらい〜だ」の構文と、比較級で more 〜than・・「・・とくらべてもっと〜だ」の構文が書けるように練習した。2つ目のasやthanはともに接続詞で、うしろにはSVが続くはずなのだ、と教えたね。 He is as tall as she. はHe is as tall as she is tall. の省略形で「彼は彼女の高さと比べると同じくらいの高さだ。」の意味。He is taller than she(is).の場合も同じに考えよう。後半は「前置詞と接続詞」を勉強した。
1年生NI君はas far asとas long asが共に条件や限度を表す「接続詞」の働きをすることを勉強した。しばしば使われる重要表現を是非覚えよう。 As far as I am concerned, 「私に関する限り・・」やAs far as I know, 「私の知る限りでは・・」のように「範囲を限定する」。一方 as long as は時間的に区切ってas long as he is absent 「彼がいない間は・・」とか as long as you are quiet、「しずかにしている限りは・・」のようにif と同じような働きをする。後半は接続詞のas の働きで、普通when 「〜の時」because「〜なので」と似た用法もあるが、「〜のように」と訳して「様態」つまり、「似たようなやり方で」の意味にもなる、と勉強した。As a mother loves her own children, so she loved her pupils.は As・・, so・・の構文で「・・のようにそのように」と係り結びになっている。「母親が自分の子供を愛するように、(そのように)彼女は生徒を愛した。」と訳す。 尾上
(追記)プロの職人でもチョコレート作りで一番難しいのは「テンパリング」 temperingというプロセスだそうだ。鉄鋼などの金属加工でも溶解して型にはめるのにほどほどの温度が要求されるから同じ専門用語だ。冷たいマーブル(大理石の板)の上で、40度に温めたチョコレートをナイフで広げたり戻したりで適温に下げるためのテクニークが大切。それをアヒルの型枠の底にある穴から注ぎ入れる。先生にコンコンとたたいてもらい隅々に行き渡るように。
チョコレートはカカオの種子から抽出したカカオマスにココアバターを混ぜて作る。ココアバターはココアの入ったバターじゃなかった。カカオ豆からとった油脂のことで結晶の仕方がとくにデリケートで複雑らしい。だから、溶かして型に入れるときの温度がとても大切。チョコレートはあの色艶と口どけの滑らかさと噛んだ時のパリパリ感が大事な要素だよね。安物のチョコはパーム油脂(ヤシの油)を使うそうだ。
しばらく待っていると冷やして固まったアヒルが2羽完成した。少々寄り目にしたから予想以上に可愛い兄弟アヒルになったよ。先生から「体験教室・修了認定書」も頂いていいおみやげになった。ホームに入っている老人たちにもボケ対策によさそう・・・。
