御殿場市民会館にて
「富士山頂の火口」
ことしは初冠雪の来ないうちに7回目の「富士登山」が出来た。日の出の頃に「富士宮口5合目」に着くと富士山頂が朝日に赤く染まり始め、雲ひとつない真っ青な空を見上げながら登山開始。ここが標高2400Mだからあと1300Mを一気に登るぞ。まだ一軒だけやっていた6合目の山小屋「雲海荘」で缶コーヒーを飲んで出発だ。
10日に閉山したので登山者も少なくて、7合目あたりで一人がぐいぐい追いついてきた。「健脚ですねえ。何時間で登る予定ですか?」と感心していうと、「今日が富士登山1700回目。有名な実川さんにはかなわないけどね。私は登り2時間半くらい。海抜ゼロの田子の浦からスタートして登ったこともあるし、小田原から箱根と金時山を越えて3日間で富士山頂に着いたこともある。」
眼下に雲が湧き起こって雲海が広がってきた。やっと9合目の「万年雪山荘」に着いて空腹を感じる頃、先ほどの「鉄人!」がもう下ってきた。小山町の人で私と同じ年齢とはオドロキだ・・・。
3年生EN君は前回、「徳島大」の英作文が難しかった。「ことばの学問の専門家である言語学者だけでは、現在の言語の問題には答えられない。」「〜だけで」は 〜aloneとやれば、 Linguists alone can't answer some present questions on language. と書ける。主語の後に注釈として , who are experts in linguistics, を割り込ませればいい。今日の英文では be to〜の構文が中心で、「お茶の水女子大」の「脳とコンピューター」の話が難しかった。The computer is yet to be invented that also smells, tastes, sees, and touches, ・・・で thatは何だろう。そのあとがすべて動詞の連続であることを見れば the computer にかかる関係代名詞だね。「物の臭いや味もわかり、見えたり触ったりするようなコンピューターはまだ発明されていない。」
3年生のYAさんは前回Poverty is a great evil in any state of life; but poverty is never felt so severely as by those who have, to use a common phrase, “seen better days.” の和訳が難しかった。前半は、「貧困はどんな生活状態でもとても困った事だ。しかし・・・」となる。後半は「カンマカンマ」で区切った挿入部分が「よく知られた表現を使えば」の意味で、直後の「もっといい時代を見たことがある」の注釈になっている。引用符で囲ってあるね。挿入部分をカットすれば seenは当然 haveとつながるから「現在完了」の動詞なのだ。「比較構文」の never so〜 as・・に注意して、「・・のような人たちほど、貧困を厳しいものだと感ずる人はいない。」と訳せるとよかったね。今日はセンター試験の過去問で「語彙の配列問題」が難しかった。He arrived at the ticket office only ( ) for the show had already been sold out.「不定詞」の結果用法に、only to〜「しかし、その結果・・」というのがあったね。「しかし、そのショーのチケットはすべてすでに売り切れたと言われ(るだけだっ)た。」だから、 only to be told that all the tickets for the showがカッコに入る。
2年生MU君は前回、「分詞構文」を使った書き換えをいくつかやった。 After he had read the newspaper, he lent it to her. は、接続詞と主語を消して「過去完了形」の動詞をHaving read 〜と書き換えればいい。今日は副詞節の whether 〜or〜「〜であろうと〜であろうと」を勉強した。「三重大」のWhether we like it or not, it is no longer possible for nations to shut themselves off from the rest of the world. は、「好きでもいやでも、国が世界の他の国々から身を閉ざす(鎖国する)ということはもはや不可能だ。」後半は「複合関係詞」の whoever、whatever、whenever、However などを勉強した。 それぞれwh-+everはno matter wh- で置き換えできる表現で、Whoever asks him, ・・・(誰がたのんでも)は No matter who asks him, ・・・ともいえる。
1年生TA君は前回、「昔の人は短命だった」という英文を読んだ。 It is possible that many inventions were made by children while they were playing. 「多くの発明は子供たちによって遊んでいる最中になされたという可能性がある。」 make many inventionsが受動態で書いてあるから「作る」とは言わずに1語でinventと同じ「発明する」でよい。make a promise(約束する) make a plan(計画をたてる)と同じイディオムだ。今日は「文型」の復讐だった。一つの動詞がさまざまな文型に使われる例を学んだ。 Who made these sandwiches?「〜を作る」は第3文型、I’ll make you a new dress. 「〜を〜に作ってやる」は第4文型、I’ll make you happy. 「〜を幸せにしてあげる」は第5文型だ。
来週10月1日(日)の御殿場教室は「森の腰中央公民館」に移します。もう10月になるね。2週間前にカナダ・バンクーバーに出発した大学生のYAさんは名門ビクトリア大学での留学生活が始まってずいぶん慣れてきたらしい。14人のクラスに入って半数近くの日本人同士で固まらないように気をつけているそうだ。それはいい。 尾上
(追記)6合目の「雲海荘」で休んだときに、赤い色のマウンテンバイクが置いてあるのが気になっていたけど、持ち主が分かった。7合目あたりでもう下ってくる白人のハンサムな若者あり。ドイツのベルリンから来たという。「私もフランクフルトに友人がいて昔ドイツ旅行したことがあるよ。あれは君の自転車だったの。よくガレキの道を6合目まで乗ってきたねえ!」
にこやかに話す英語がとても上手で、今年が3回目の富士登山で、成田空港から自転車で出発。まず東北の仙台や秋田を周り、富士山に登山した後は関西まで走って、関空からドイツに帰国する予定、という。白い鉢巻をきりりと締めて日本人でもめったにいない「冒険野郎」だね。「ヒザががくがくですよ」といってさすっている。お互いの健闘をたたえ握手をして別れた。
予測通り6時間かかり12:30に山頂の神社奥の院に着いた。荷物になるけど抱えてきたダウンコートが役に立った。朝食用にコンビニで買った海苔巻きが凍りかけている。岩場には大きなつららも下がっている。ここで満足して下山する人も多いけれど、やはり最高所「剣が峰」は目の前、あと15分くらいだ、頑張ろう。
